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ベートーヴェンの生涯 (平凡社新書 502) 新書 – 2009/12/1
青木 やよひ
(著)
- ISBN-104582855024
- ISBN-13978-4582855029
- 出版社平凡社
- 発売日2009/12/1
- 言語日本語
- 本の長さ319ページ
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登録情報
- 出版社 : 平凡社 (2009/12/1)
- 発売日 : 2009/12/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 319ページ
- ISBN-10 : 4582855024
- ISBN-13 : 978-4582855029
- Amazon 売れ筋ランキング: - 444,096位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 417位平凡社新書
- - 39,714位エンターテイメント (本)
- カスタマーレビュー:
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イメージ付きのレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2021年10月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
初めてオンデマンドペーパーバックを購入しました。発注してから印刷製本されるなんて面白い!帯などありませんし、カバーがないから逆に扱いやすいです。これからもこういった形式での本が増えるといいですね。
2023年9月25日に日本でレビュー済み
老師ハイドンには歳若い弟子ベートーヴェンが紡ぐ新しい音楽は、世代の違いに根差した「違和感」を伴って聴こえたようだが、著者はこれを「感性の衝突」だとする(76頁)。
伝記作家による挿話(ベートーヴェンは醜男で狂人じみた人物ゆえに求婚を拒絶された)は信憑性が乏しい(85頁)。モーツァルトもナポレオンも短躯だし、医療衛生面の劣悪な時代に、痘痕(あばた)や若禿げ、器官の欠損・変形は避け難い。
歌手や演奏家という芸術愛好の同志やピアノ指導の生徒たる上流階級の令嬢たちとの社交界での交際や無頓着な振舞いこそが、ベートーヴェンの自由な精神が許す真骨頂なのだ。
「本質的な意味での自由人であって、出来合いの社会的制約に自分の本性を馴化しようとせず、またすることができなかった人だったのではないか」(91頁)との著者が描くベートーヴェン像に説得力があり、本質を摑んでいると思う。
本来快活で冗談好きなもじゃもじゃ頭のベートーヴェンが、沈鬱無口な気難し屋として広く伝播されたのも、晩年の秘書役アントン・シンドラーの偏見と誇張に満ちた伝記と筆談用「会話帳」頁の破棄・改竄によるという。遺品が悪意ある者の手中に落ちたことが惜しまれる。
品行悪く、節制や歯止めが利かなかった破滅型の天才モーツァルトと違って、ベートーヴェンは天性の弱さを自覚し、「先人に学び、自らの内なる力でそれを克服しつつ理想の人間性をめざして生涯努力すべきだ」(93頁)との人生哲学を信奉した。
「ハイリゲンシュタットの遺書」に示された如く、聴覚喪失という「不幸」を背負って死ぬのではなく、「芸術」の才能を活かして己の音楽の天分に生きる道を選んだ覚悟覚醒の人だと言ってよい。
本書は丹念な史料探求と熱意溢れる記述で、曇りのないベートーヴェンの実像を解き明かしてくれる好著である。
伝記作家による挿話(ベートーヴェンは醜男で狂人じみた人物ゆえに求婚を拒絶された)は信憑性が乏しい(85頁)。モーツァルトもナポレオンも短躯だし、医療衛生面の劣悪な時代に、痘痕(あばた)や若禿げ、器官の欠損・変形は避け難い。
歌手や演奏家という芸術愛好の同志やピアノ指導の生徒たる上流階級の令嬢たちとの社交界での交際や無頓着な振舞いこそが、ベートーヴェンの自由な精神が許す真骨頂なのだ。
「本質的な意味での自由人であって、出来合いの社会的制約に自分の本性を馴化しようとせず、またすることができなかった人だったのではないか」(91頁)との著者が描くベートーヴェン像に説得力があり、本質を摑んでいると思う。
本来快活で冗談好きなもじゃもじゃ頭のベートーヴェンが、沈鬱無口な気難し屋として広く伝播されたのも、晩年の秘書役アントン・シンドラーの偏見と誇張に満ちた伝記と筆談用「会話帳」頁の破棄・改竄によるという。遺品が悪意ある者の手中に落ちたことが惜しまれる。
品行悪く、節制や歯止めが利かなかった破滅型の天才モーツァルトと違って、ベートーヴェンは天性の弱さを自覚し、「先人に学び、自らの内なる力でそれを克服しつつ理想の人間性をめざして生涯努力すべきだ」(93頁)との人生哲学を信奉した。
「ハイリゲンシュタットの遺書」に示された如く、聴覚喪失という「不幸」を背負って死ぬのではなく、「芸術」の才能を活かして己の音楽の天分に生きる道を選んだ覚悟覚醒の人だと言ってよい。
本書は丹念な史料探求と熱意溢れる記述で、曇りのないベートーヴェンの実像を解き明かしてくれる好著である。
2012年1月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
歴史上の人物、超有名人は戯画化される対象でもあります。
楽聖ベートーヴェン。映画にも何度もなりましたが、眉間に皺を寄せ、大声で喚き散らす、粗野な変人として描かれることが多かったと思います。
しかしベートーヴェンの音楽に触れた方なら、そういうプロトタイプに疑問を持たざるを得ないのではないでしょうか。
ベートーヴェンの作品は、まさにベートーヴェンその人であるわけですから。
ベートーヴェンは、本当はどんな人であったのか。
この本は、順を追って、過去の記録を丹念に当たり、真のベートーヴェン像を描き出そうとした好著です。
これまでのベートーヴェン像に対しては、ベートーヴェンの伝記の著作権を与えられたシントラーという人物の影響が強いと推理されています。
シントラーは晩年の秘書ですが、必ずしもベートーヴェンから好まれていなかったようで、自らの不都合を修正したためではないかという理由です。
ベートーヴェンが生きた時代は、フランス革命とナポレオンの時代でした。
自由と平等を理想とする共和制に深く共感したベートーヴェンは、時代を飛び越えた自由人であったという方が人物像に近いようです。
フェニミストというよりも女性に対して友情を育める当時としては稀有な男性であったのではないか、と。
さらにベートーヴェンはインド哲学にまで興味を広げていました。
ベートーヴェンの神は、教会の神だけではなく、全人類的、地球的な視点での神であったようです。
難聴については最新の説として鉛中毒を紹介しておられます。
その上で、ベートーヴェンは難聴が始まってから彼の最も偉大な仕事が始まっています。
この背反する事柄こそ、絶望的な苦痛・苦難に対して底知れぬ葛藤を克服してゆく精神作業の発露であったのではないか、と思われます。
ベートーヴェンの晩年はウイーン体制、メッテルニヒの時代でした。
共和制に賛同しているベートーヴェンは当局に危険分子として目をつけられていましたが、その高名ゆえに手が出せませんでした。
代わりに、変人の戯言というイメージを植えつけたようです。
しかし、当時のウイーンを初め全ヨーロッパの人たちはベートーヴェンを崇拝し愛していました。
それは、彼の音楽ばかりでなく、自由と平等な精神を愛し、それを表し、人々を勇気付けた人であったことをよく知っていたからです。
彼の葬儀がオーストリア皇帝を凌ぐ規模になったのは、人々が偉大な魂の在り処を知っていたことを示していると思われます。
正しいベートーヴェン像に近づくことのできる作品です。
楽聖ベートーヴェン。映画にも何度もなりましたが、眉間に皺を寄せ、大声で喚き散らす、粗野な変人として描かれることが多かったと思います。
しかしベートーヴェンの音楽に触れた方なら、そういうプロトタイプに疑問を持たざるを得ないのではないでしょうか。
ベートーヴェンの作品は、まさにベートーヴェンその人であるわけですから。
ベートーヴェンは、本当はどんな人であったのか。
この本は、順を追って、過去の記録を丹念に当たり、真のベートーヴェン像を描き出そうとした好著です。
これまでのベートーヴェン像に対しては、ベートーヴェンの伝記の著作権を与えられたシントラーという人物の影響が強いと推理されています。
シントラーは晩年の秘書ですが、必ずしもベートーヴェンから好まれていなかったようで、自らの不都合を修正したためではないかという理由です。
ベートーヴェンが生きた時代は、フランス革命とナポレオンの時代でした。
自由と平等を理想とする共和制に深く共感したベートーヴェンは、時代を飛び越えた自由人であったという方が人物像に近いようです。
フェニミストというよりも女性に対して友情を育める当時としては稀有な男性であったのではないか、と。
さらにベートーヴェンはインド哲学にまで興味を広げていました。
ベートーヴェンの神は、教会の神だけではなく、全人類的、地球的な視点での神であったようです。
難聴については最新の説として鉛中毒を紹介しておられます。
その上で、ベートーヴェンは難聴が始まってから彼の最も偉大な仕事が始まっています。
この背反する事柄こそ、絶望的な苦痛・苦難に対して底知れぬ葛藤を克服してゆく精神作業の発露であったのではないか、と思われます。
ベートーヴェンの晩年はウイーン体制、メッテルニヒの時代でした。
共和制に賛同しているベートーヴェンは当局に危険分子として目をつけられていましたが、その高名ゆえに手が出せませんでした。
代わりに、変人の戯言というイメージを植えつけたようです。
しかし、当時のウイーンを初め全ヨーロッパの人たちはベートーヴェンを崇拝し愛していました。
それは、彼の音楽ばかりでなく、自由と平等な精神を愛し、それを表し、人々を勇気付けた人であったことをよく知っていたからです。
彼の葬儀がオーストリア皇帝を凌ぐ規模になったのは、人々が偉大な魂の在り処を知っていたことを示していると思われます。
正しいベートーヴェン像に近づくことのできる作品です。
2022年11月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
でも、良い状態で届きましたよ。
有り難うございました。
有り難うございました。
2014年3月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本は、ベートーヴェン好きならば買って損をすることはありません。
クラシック音楽史上最も重要な作曲家の一人である、楽聖・ベートーヴェンの生涯を故郷ボン時代から簡単に知ることが出来ます。
もっと深く知ることが出来る学術書的なものもあるのでしょうが、ベートーヴェンの音楽が好きで、
彼の歩んだ人生を知ることでもっと楽曲に対する理解を深めたいというのならばこれ以上に手軽な本はありません。
自信を持っておすすめできます。
追記
この本を読んでベートーヴェンの生涯についてもっと深く知りたいと思われた方は、
メイナード・ソロモンによる伝記 ベートーヴェン〈上〉ベートヴェン〈下〉 をおすすめします。
クラシック音楽史上最も重要な作曲家の一人である、楽聖・ベートーヴェンの生涯を故郷ボン時代から簡単に知ることが出来ます。
もっと深く知ることが出来る学術書的なものもあるのでしょうが、ベートーヴェンの音楽が好きで、
彼の歩んだ人生を知ることでもっと楽曲に対する理解を深めたいというのならばこれ以上に手軽な本はありません。
自信を持っておすすめできます。
追記
この本を読んでベートーヴェンの生涯についてもっと深く知りたいと思われた方は、
メイナード・ソロモンによる伝記 ベートーヴェン〈上〉ベートヴェン〈下〉 をおすすめします。
2011年1月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
すでに多くのレビューがあり、あまり付け加えることはありません。
著者はこの本が刊行された2009年に87歳で亡くなられ、これが遺作となったようです。
しかし生没年が書かれていないので、そんなことは読んだ後に知りました。
昔を懐かしむような本では全くなく、2000年代以降の研究も反映しており、ベートーヴェン研究の最先端を行っているのは驚きです。若手研究者の著作といわれても驚きません。
新書のため、ベートーヴェンの生涯という大きなテーマには充分とはいえないのかもしれませんが、それでも300ページを超え、新書としては大部です。
2000年代以降に出された研究の例としては、「エリーゼのために」のエリーゼが、通説のテレーゼではないという研究(2009年)や、難聴が鉛中毒による説(2000年)などもあります。
聴力については、若い時期から聴こえなかったのではなく、聴こえにくいが聴こえていた時期が長く、晩年には完全に失聴していたとしています。
しかし晩年失聴の根拠はあまりはっきりしていません。
「本当は聴こえていた」説(作曲が可能な程度には聴こえていた)にも説得力があるように感じられます。
(晩年にもピアノ制作者に「もっと大きな音の楽器を造ってほしい」という依頼を出した記録があります。失聴していたらそのような依頼をするはずがありません。ちなみに当時のピアノは現在とは比べ物にならないくらい小さな音で、チェンバロの音量と大差ありませんでした)
著者はこの本が刊行された2009年に87歳で亡くなられ、これが遺作となったようです。
しかし生没年が書かれていないので、そんなことは読んだ後に知りました。
昔を懐かしむような本では全くなく、2000年代以降の研究も反映しており、ベートーヴェン研究の最先端を行っているのは驚きです。若手研究者の著作といわれても驚きません。
新書のため、ベートーヴェンの生涯という大きなテーマには充分とはいえないのかもしれませんが、それでも300ページを超え、新書としては大部です。
2000年代以降に出された研究の例としては、「エリーゼのために」のエリーゼが、通説のテレーゼではないという研究(2009年)や、難聴が鉛中毒による説(2000年)などもあります。
聴力については、若い時期から聴こえなかったのではなく、聴こえにくいが聴こえていた時期が長く、晩年には完全に失聴していたとしています。
しかし晩年失聴の根拠はあまりはっきりしていません。
「本当は聴こえていた」説(作曲が可能な程度には聴こえていた)にも説得力があるように感じられます。
(晩年にもピアノ制作者に「もっと大きな音の楽器を造ってほしい」という依頼を出した記録があります。失聴していたらそのような依頼をするはずがありません。ちなみに当時のピアノは現在とは比べ物にならないくらい小さな音で、チェンバロの音量と大差ありませんでした)
2014年3月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
僕のように音楽の知識が全くない者でも読めるところが最もいいところです。 それと、本の後ろに人名、年表、などがあるので、人の名前がわからなくなった時にすぐ調べられるところがいいです。 本書を読んでいてベートーヴェンは多くの友人と愛人に恵まれていたのが一番の意外なところでした。