社会人で、多少なりとも商社の人とお付き合いがあれば、うすうす感じていることは多いだろうし、参考文献も各社の公式発表等であるので、実相には程通りかもしれない。本当は、実相を内部告発的に比較したような商社の社風や慣習を期待していたので、読後感は微妙。しかしながら、他のレビューにもあるように、これから就職しようとする学生や雑学的に商社の歴史等を知りたい方には一読しても良いかも。例えばこんなことが記載されています。
・ ホモ・コムニカンス=通商・交易する人間;人類が他の動物異なる社会的行動上の特徴か。
・ 幕末~明治時代初期の我が国の貿易(居留地貿易、商館貿易、御座敷貿易等):外商の手に9割握られていた。大久保利通は、居留地防衛気の弊害を取り除き、商権確立のため直輸出を奨励すべきと述べていた。
・ 三菱商事系のローソン、伊藤忠商事系ファミリーマート、丸紅系ダイエー、住友商事系サミット・・・多岐にわたる事業展開を感じられる。
・ H19年度の総合商社従業員数は連結対象子会社(4000社超)を含めると約27万人、親会社単体だと約3万人(=メーカーなら日立製作所のほぼ1社分に過ぎず)。人数の割に影響力大。
・ 商社と政治の距離は年々近くなっている。
・ 大使に商社マン起用。丹羽伊藤忠会長が中国大使に選任される以前にも、松山良一元三井物産理事→ボツワナ初代大使、杉浦勉元丸紅顧問→ブルキナファッソ初代大使、桜井本篤元三菱商事常務兼米国三菱商事社長→ジャパン・ソサエティー理事長
<三井物産関連>
・ 1947年三井物産→約200に解体させられ、1959年に再生
・ 旧三井物産を1876年、益田孝が社長(総括)として設立した時、顧問に米国人ロバート・アーウィンが就任。この時から米国と商社の繋がり長し。
・ 三井物産は伝統的に余り組織変更を行わない。また、創業期は業務の2/3が政府関係の御用商売であった。
<伊藤忠・丸紅関連>
・ 伊藤忠兵衛→伊藤忠
・ 戦後、大建産業が伊藤忠商事、丸紅等に4社に分かれた当時、伊藤忠商事の全売上高の85%は繊維。現在も世界最大の繊維商社であるのはこうした背景あり。
<住友商事関連>
・ 会長・社長の任期を6年と成文化している上場企業は多くない。住友商事はしている!
・ 住友商事は実質的には戦後の生まれ。1919年大阪北港設立を設立年としているが、実質的には日本建設産業を1945年設立、住友系企業の外地からの引揚者や復員兵等の支援雇用のために作られ、不動産や関連物資の取り扱い業務を主な業務としていた。3代目津田久社長在任14年間に、売上高を11位から6位へ躍進、社員は3倍に、サミットに限らず各分野で先鞭を付ける社風あり。J:COM(ジュピターテレコム)全身のCATV事業推進室を社内に設置したほど。
<双日関連>
・ 双日はボーイングと長年提携しているので空運・航空機産業に果たす役割大。
・ 鈴木商店が1927年倒産→1928年日商として発足+官営八幡製鉄所指定商社であった旧岩井産業=1968年旧日商岩井、40年近く存続し2003年鉄鋼部門が分離し三菱商事の鉄鋼製品部門と統合しメタルワンへ。1892年在阪の紡績各社をすとして綿花輸入の日本綿花設立→ニチメン、大手商社で最速で日中友好商社指定を受け:日商岩井+ニチメン=双日
<三菱商事関連>
・ 1947年三菱商事→139社に解体させられ、1954年に再生
・ 三菱商事は個人より組織を重んじる伝統的社風あり。
・ 三菱商事の人事制度:「キャリアバンド」という資格を基準に、能力・適性・年齢に応じた資格を示し昇格する制度。行動性等定性的な判断も能力に含まれて、昇格していく。
・ 商社の拠点の配備状況=米国の経済産業構造の推移:前者を観れば後者を見てとれる!
・ 自然災害発生時の商社の迅速性・スピード対応の例:三菱商事は、3.11地震発生10分後には東京本社総務部を中心に災害対策本部(約50名)設置、当日20時には非常食や毛布を1000人以上の帰宅困難社員と100人以上の取引先顧客に対して配布
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日本の7大商社 世界に類をみない最強のビジネスモデル (平凡社新書) 新書 – 2012/5/20
久保 巌
(著)
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商社の源流を探るとともに、「商社冬の時代」といわれた低迷期を乗りこえ、いかにして復活し、最強といわれるまでに成長したのか。
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社平凡社
- 発売日2012/5/20
- 寸法10.8 x 1.1 x 17.6 cm
- ISBN-104582856381
- ISBN-13978-4582856385
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登録情報
- 出版社 : 平凡社 (2012/5/20)
- 発売日 : 2012/5/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 4582856381
- ISBN-13 : 978-4582856385
- 寸法 : 10.8 x 1.1 x 17.6 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,081,946位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,091位平凡社新書
- - 58,224位投資・金融・会社経営 (本)
- - 181,715位人文・思想 (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年2月19日に日本でレビュー済み
総合商社について知りたかった為、手に取りました。
基本的なことは勉強になりましたが、ちょっと物足りない面もありました。
7大商社を対象としているのでそれぞれの商社の”独自性”を深掘りした内容がもう少しあれば良かったと思います。
基本的なことは勉強になりましたが、ちょっと物足りない面もありました。
7大商社を対象としているのでそれぞれの商社の”独自性”を深掘りした内容がもう少しあれば良かったと思います。
2012年6月8日に日本でレビュー済み
つまらなかった。
この本は「日本の7つの大きな商社」のことを書いている本ではありません。
「総合商社の現在」について記した本です。
その意味では、『新書版 日本の総合商社 2011』というような書名にすべきです。
この書名では「他書と差別化できない。売れない」ということで、こういう書名を付けたと思うのですが、納得しがたいものを感じます。書名の付け方に悪意を感じる一冊です。
この本は「日本の7つの大きな商社」のことを書いている本ではありません。
「総合商社の現在」について記した本です。
その意味では、『新書版 日本の総合商社 2011』というような書名にすべきです。
この書名では「他書と差別化できない。売れない」ということで、こういう書名を付けたと思うのですが、納得しがたいものを感じます。書名の付け方に悪意を感じる一冊です。
2013年6月30日に日本でレビュー済み
長年大手商社の株を保有していて
株主総会にも出席しているので、このテーマに興味がありました
しかし、まったくと言っていいほど読む内容がありません
このタイトルからしたら、各企業の歴史や課題、将来性などそういうところを詳しく書いてほしいです。各企業おもしろい話がいろいろあるはずです
普通に業界紹介本で
新書でこういう本を出す意図がわかりません
これが、業界の紹介本として出版されているなら普通に評価できると思います
実際、今もってる業界研究商社の代わりに買ってもいいと思いました
(自分はできるだけ小さい本に買い換えてるため)
このタイトルだとかなり内容に不満を持つのではないでしょうか
株主総会にも出席しているので、このテーマに興味がありました
しかし、まったくと言っていいほど読む内容がありません
このタイトルからしたら、各企業の歴史や課題、将来性などそういうところを詳しく書いてほしいです。各企業おもしろい話がいろいろあるはずです
普通に業界紹介本で
新書でこういう本を出す意図がわかりません
これが、業界の紹介本として出版されているなら普通に評価できると思います
実際、今もってる業界研究商社の代わりに買ってもいいと思いました
(自分はできるだけ小さい本に買い換えてるため)
このタイトルだとかなり内容に不満を持つのではないでしょうか
2012年6月23日に日本でレビュー済み
商社という日本独自の企業形態に大きな興味を抱き、本書を購入した。
しかし、一言でいえば本書の内容は有価証券報告書と日経新聞を読めばわかるようなことばかり。
2011年の商社の現状をありのままに書いてある。
その特異なビジネスモデルをもう少ししっかり体系化して分かりやすく説明してほしかったと思う。
歴史に触れるだけなら歴史だけに、ビジネスモデルを触れるならビジネスモデルだけにもっと特化しないと商社の像はつかみきれないと思う。
タイトルに期待しただけに残念。
しかし、一言でいえば本書の内容は有価証券報告書と日経新聞を読めばわかるようなことばかり。
2011年の商社の現状をありのままに書いてある。
その特異なビジネスモデルをもう少ししっかり体系化して分かりやすく説明してほしかったと思う。
歴史に触れるだけなら歴史だけに、ビジネスモデルを触れるならビジネスモデルだけにもっと特化しないと商社の像はつかみきれないと思う。
タイトルに期待しただけに残念。
2012年11月5日に日本でレビュー済み
日本の7大商社についての歴史、、ビジネスについての書籍なのですが、
内容はAnnual reportや普通のニュースに載っている情報ばかりで、
目新しい情報や、この本ならではの切り口というものはありませんでした。
私自身がこの書籍に出ている会社の勤務なのですが、
建前上、○○が特徴的だと世間に広報している一方で、実状では「そこはあまりうまく機能してないのにな」と思う点が多々ありました。
商社志望の就活生が、各社の情報を知るきっかけには良いかもしれませんが、
ビジネスマンが何か新しいものを得られる書籍だとは思えませんでした。
内容はAnnual reportや普通のニュースに載っている情報ばかりで、
目新しい情報や、この本ならではの切り口というものはありませんでした。
私自身がこの書籍に出ている会社の勤務なのですが、
建前上、○○が特徴的だと世間に広報している一方で、実状では「そこはあまりうまく機能してないのにな」と思う点が多々ありました。
商社志望の就活生が、各社の情報を知るきっかけには良いかもしれませんが、
ビジネスマンが何か新しいものを得られる書籍だとは思えませんでした。