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太陽の地図帖 地獄絵を旅する (別冊太陽 太陽の地図帖 20) ムック – 2013/6/27
加須屋誠
(監修)
「地獄草紙」「餓鬼草紙」「病草紙」「北野天神縁起絵巻」など、地獄絵の名品をふんだんに紹介しつつ、恐ろしくも魅惑的な「地獄」の世界を旅する一冊。文=細野晴臣、辛酸なめ子ほか。
- 本の長さ95ページ
- 言語日本語
- 出版社平凡社
- 発売日2013/6/27
- ISBN-104582945562
- ISBN-13978-4582945560
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登録情報
- 出版社 : 平凡社 (2013/6/27)
- 発売日 : 2013/6/27
- 言語 : 日本語
- ムック : 95ページ
- ISBN-10 : 4582945562
- ISBN-13 : 978-4582945560
- Amazon 売れ筋ランキング: - 562,432位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 621位東洋・日本画
- - 94,185位ノンフィクション (本)
- - 102,819位雑誌 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1960年東京都生まれ。京都大学文学部哲学科美学美術史専攻卒業。同大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。文学博士(京都大学)。京都大学助手、帝塚山学院大学文学部助教授、奈良女子大学文学部教授などを経て、2018年退職。1991年国華賞を受賞。専門は日本美術史。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年2月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
プレゼント用に買いました。地獄のシャツを作ってもらうための参考資料として。だけど、話自体が有耶無耶になってしまった。巷に売っている地獄本。その中でも図版の数が多く、コスパが良いです。地獄モノ商品を開発するときは一冊買っておきたい。
2014年4月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
決して「怖い物見たさ」…という訳ではないのだが、折りしも最近、地獄に関する面白い著書を読み終えたばかりだったので、今度は実際にこの目で「地獄絵」を観たいという好奇心に駆られ、本書を手にしてみた。
こんな時、値段も内容も手軽なムックは役に立つ。
本書もまた、期待を裏切る事無く、実に充実した一冊であった。
本書は《地獄草紙》を中心に《北野天神縁起絵巻》《聖衆来迎寺六道絵》《餓鬼草紙》《病草紙》《九相図》等、代表的な地獄絵、或いは病や死体等と言った、所謂「残酷絵」をほぼ完璧に網羅している。
また、細野晴臣氏のコラムや辛酸なめ子氏のイラスト付き閻魔堂巡り、更には、長岳寺の北川和尚に依る「死んだらどうなるのか」という極めて奥の深い解説を掲載した上で、東京の閻魔堂、京都の六道巡り、和歌山熊野三山、鎌倉彫刻、埼玉県春日部の地獄図など等、各地と地獄との関りをポイントを押さえながら紹介しているのだ。
題材が「地獄」であるにも拘らず、最後まで楽しく読み切れるような工夫と丁寧な編集がなされており、非常に好感が持てた。
勿論、選択された作品やその画質も申し分ない。
日本美術研究者の辻惟雄氏が、六道絵にすら日本美術の「遊び」の精神を見出し、自著の中で「制作者は地獄図を楽しみながら描き、そして見る者にも楽しむよう促している」と論じていた事があったが、成程、恐ろしい場面であればある程、その描写は生き生きとしており、何ともユニークである。
登場する鬼、若しくは餓鬼達が何やらとても嬉しそうで、然も、それぞれが実に個性的な表情をしているのだ。
また、地獄絵ともなると、炎や血液等、赤を中心とした極彩色に満たされるのも当然だが、本書ではその色も実に鮮やかに再現しており、迫力も満点であった。
因みに、個人的に興味深かったのは《餓鬼草紙》を扱った項目である。
一般的に「餓鬼道」と言うと、飢えや渇きに苦しむ世界と言われているが、実の所、正確に言えば「餓鬼」は全て同一では無い。
即ち、この世での罪の内容に依って「様々な餓鬼」に区分されるようで、本書では、こうした餓鬼の種類を一挙公開しているのである。
取り分け印象に残ったのは、餓鬼道に堕ちるのは、殺人や強盗と言った極悪人ではなく、日常の中で他人を騙したり、嫉妬心を抱いたり…と言う、ごくありきたりの罪だと言うのだ。
そして、誰もがその危険性を持っているからこそ、餓鬼は常に、人々の日々の暮らしのほんの隣り合わせの所に忍び寄って来ると言う。
こうした内容を鑑みると、改めて「餓鬼」という存在そのものが実に良く考案されており、然も、非常に現実味を帯びている事に感心せざるを得なかった。
但し、このように充実した書籍である一方で、誰にでもお勧め出来るかと言えば、答えは否である。
何故なら、如何なる残酷絵でも「全く意に介さない」という方もいれば、ほんの少しでも痛々しい場面が描かれているだけで「思わず目を背けてしまう」という方もいるであろう…こうした作品に対しては好き嫌いの個人差が激しいと思われるからだ。
そして何よりも本書は、画質が良質である分、実に生々しいのである。
然も「これぞ」という場面に限って拡大図だったりもするので、多少なりとも苦手意識がある方は避けた方が無難だと思う。
現に、私はこうした作品に対する反応は標準だと思っていたが、《病草紙》の眼病治療の場面が余りにもリアルで、頁を糊付けしてしまおうかと思った位だ。
如何なる場面でも冷静に観られる…という自信がある方にお勧めであり、そのような方達にとっては極めて優れた画集だと思う。
私自身は…と言えば、自分でも情けないと思うが、苦手な作品の頁を開かないようにして楽しんでいる。
こんな時、値段も内容も手軽なムックは役に立つ。
本書もまた、期待を裏切る事無く、実に充実した一冊であった。
本書は《地獄草紙》を中心に《北野天神縁起絵巻》《聖衆来迎寺六道絵》《餓鬼草紙》《病草紙》《九相図》等、代表的な地獄絵、或いは病や死体等と言った、所謂「残酷絵」をほぼ完璧に網羅している。
また、細野晴臣氏のコラムや辛酸なめ子氏のイラスト付き閻魔堂巡り、更には、長岳寺の北川和尚に依る「死んだらどうなるのか」という極めて奥の深い解説を掲載した上で、東京の閻魔堂、京都の六道巡り、和歌山熊野三山、鎌倉彫刻、埼玉県春日部の地獄図など等、各地と地獄との関りをポイントを押さえながら紹介しているのだ。
題材が「地獄」であるにも拘らず、最後まで楽しく読み切れるような工夫と丁寧な編集がなされており、非常に好感が持てた。
勿論、選択された作品やその画質も申し分ない。
日本美術研究者の辻惟雄氏が、六道絵にすら日本美術の「遊び」の精神を見出し、自著の中で「制作者は地獄図を楽しみながら描き、そして見る者にも楽しむよう促している」と論じていた事があったが、成程、恐ろしい場面であればある程、その描写は生き生きとしており、何ともユニークである。
登場する鬼、若しくは餓鬼達が何やらとても嬉しそうで、然も、それぞれが実に個性的な表情をしているのだ。
また、地獄絵ともなると、炎や血液等、赤を中心とした極彩色に満たされるのも当然だが、本書ではその色も実に鮮やかに再現しており、迫力も満点であった。
因みに、個人的に興味深かったのは《餓鬼草紙》を扱った項目である。
一般的に「餓鬼道」と言うと、飢えや渇きに苦しむ世界と言われているが、実の所、正確に言えば「餓鬼」は全て同一では無い。
即ち、この世での罪の内容に依って「様々な餓鬼」に区分されるようで、本書では、こうした餓鬼の種類を一挙公開しているのである。
取り分け印象に残ったのは、餓鬼道に堕ちるのは、殺人や強盗と言った極悪人ではなく、日常の中で他人を騙したり、嫉妬心を抱いたり…と言う、ごくありきたりの罪だと言うのだ。
そして、誰もがその危険性を持っているからこそ、餓鬼は常に、人々の日々の暮らしのほんの隣り合わせの所に忍び寄って来ると言う。
こうした内容を鑑みると、改めて「餓鬼」という存在そのものが実に良く考案されており、然も、非常に現実味を帯びている事に感心せざるを得なかった。
但し、このように充実した書籍である一方で、誰にでもお勧め出来るかと言えば、答えは否である。
何故なら、如何なる残酷絵でも「全く意に介さない」という方もいれば、ほんの少しでも痛々しい場面が描かれているだけで「思わず目を背けてしまう」という方もいるであろう…こうした作品に対しては好き嫌いの個人差が激しいと思われるからだ。
そして何よりも本書は、画質が良質である分、実に生々しいのである。
然も「これぞ」という場面に限って拡大図だったりもするので、多少なりとも苦手意識がある方は避けた方が無難だと思う。
現に、私はこうした作品に対する反応は標準だと思っていたが、《病草紙》の眼病治療の場面が余りにもリアルで、頁を糊付けしてしまおうかと思った位だ。
如何なる場面でも冷静に観られる…という自信がある方にお勧めであり、そのような方達にとっては極めて優れた画集だと思う。
私自身は…と言えば、自分でも情けないと思うが、苦手な作品の頁を開かないようにして楽しんでいる。