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東大理系教授が考える 道徳のメカニズム (ベスト新書 399) 新書 – 2013/4/9

3.8 5つ星のうち3.8 21個の評価

「なぜ人を殺してはいけないの?」と子どもに聞かれたら、あなたはどう答えますか? 道徳とは何か?やんちゃ盛りの双子の父親でもある東大理系教授が、理系的視点で、「道徳の本質」に挑む!
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ ベストセラーズ (2013/4/9)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2013/4/9
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 222ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4584123993
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4584123997
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.8 x 1.2 x 17.5 cm
  • カスタマーレビュー:
    3.8 5つ星のうち3.8 21個の評価

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鄭 雄一
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2013年4月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
哲学書というと、敬遠しがちな方も多いと思いますが、本書は時々挟み込まれる、著者と著者の双子の息子さんとのほのぼのとしたやりとりのお陰で、あまり肩が凝らずに読める本です。これはなかなかいいスタイルだと思います。

また、著者ご本人が理系とおっしゃるだけあって、物事を整理し、一つひとつを検証し、結論を導く流れには淀みがありません。冒頭、アリリストテレスや韓非子、マキャベリ、デカルト、サルトル、ロールズなどの哲学者が道徳についてどう言っているかについて、細かく言及しています(けっこう、ねちっこい!)

本書のテーマは「善悪」で、学校のいじめから、殺人、戦争、死刑制度などについて、「道徳=社会の決まりとは何か」「やっていいこととよくないことのボーダーは何か」といった観点から思索を積み重ねていきます。その結果、これまでの道徳論を「人間には理想の道徳がある」という説と「道徳は個人個人が決めるもの」という2つの考え方にグループ分けし、そのいずれもが不十分な点があることを説明します。

最終的に著者がたどりついた結論は、突き詰めれば道徳は2つの決まりから成り立っており、1つは「仲間に危害を加えない」こと、もう1つは「仲間と同じに考え、行動する」ことだとしています。この場合、「仲間」の範囲がどこまでかというのがポイントで、家族や友人が核であるとしても、そこから地域、民族、宗教といった、バーチャルなものまで含めることで、相手に対する共感や理解、ルールも生まれてくるとしています。

述べられている考えは、双子の子供に語りかけるように噛み砕いて書かれていることもあり、非常にわかりやすいです。こういった考え方を、どこまで現実社会で有効性を持たせることができるか、その方法論、howのところにもう少し具体的に踏み込んでほしかったという希望はありますが、あまり他で見かけない試みということもあり、5つ星を付けさせていただきました。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年2月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
筆者には、「仲間になれない場合」について、もっと論じてほしかった。

筆者の考える道徳の本音…「仲間らしくしなさい」
この本音の構成要素:
第一の決まり…「仲間に危害を加えない」
第二の決まり…「仲間と同じように考え行動する」
仲間意識の形成に必要なもの…慣れと親しみ

筆者は上記のように定義した上で、「第一の決まりさえ守ることができたら、人間は誰でも友達になれる」と言うのだが、これは逆ではないか。
仲間意識が形成できてこそ、第一の決まりが守れるのだろう。
いじめる子は、いじめられる子を仲間と考えていない(慣れも親しみも感じない)、だからいじめる(危害を加える)のではないか。
この場合、仲間ではないので、第一、第二の決まりに抵触せず、道徳的に問題がなくなってしまう上に、いじめに正当性を与えてしまう(仲間以外に危害を加えることは、筆者の論では禁じられていない)。
誰とでも仲間になれればよいのだが、現実的にそうできないから、問題になっているのではないか。
仮に仲間になれなくても、互いに干渉せず、危害を加えあわない、というのが現代社会が守るべき決まりだろうから、筆者の論は一昔前の学校が教えていた「友達と仲良くしましょう」から抜け出ていないように感じた。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ためになりました。子育て世代の方にお勧めします。解りやすい。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2024年3月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内容は、わかりやすく、新しさもありました。理系教授らしく理詰めでの解釈を、思考をめざしながらの展開です。双子の子どもが再三出てくるところに若干、くどくどしさを覚えました。
2013年4月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
だれもが当たり前と思う道徳の、本当の姿を子供との対話を通して明らかにしている。道徳にはもともと二面性があり、その成り立ちには言葉が大きく関係していることを指摘し、これまでの倫理や道徳の論議を整理し、新たな視点を提供している。昨今、道徳教育についていろいろな議論がされている中、思考を整理するためにぜひ読んでもらいたい。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年7月27日に日本でレビュー済み
本書は、東京大学大学院の工学研究科の教授で医学博士でいらっし
ゃる著者が、道徳のメカニズムについて検討した本である。

観念的、主観的に語られることが多く、その輪郭をはっきり捉える
ことが難しい道徳であるが、本書では、道徳について広く検討が加
えられ、その定義も、それを踏まえた今後の方向性や、子どもたち
への生き方説明も、非常にクリアーに提示されている。

本書は6章構成をとっていて、第1章で殺人が禁止される一方で、
死刑や戦争で人を殺すことの善悪については、はっきりしていない
という例を挙げて、道徳の混沌とした現状について問題提起している。
そして第2章では過去の代表的な道徳思想を振り返ることで、共通
の理想とする道徳があるとする考え方と、個人個人によって道徳は
決められるものであるとする考え方の2つがあることを提示している。

そして、本書のメインとなる第3章では、この2つの考え方どちら
も正当性と問題点を孕んでいることを分かりやすく提示し、著者の
道徳観である「仲間らしくすること」を示している。そして、これは、
「仲間に危害を与えないこと」と「仲間と同じように考え行動する」
という2つの要素に分けられることを説いている。
そして第4章では、道徳は動物にもあるのか、第5章では道徳とこ
とばの関係について検討することで、人間と動物との違いを差別化
して道徳について考察している。そして最後の第6章では、これまで
の議論を踏まえて、未来に向けてどう生きるかについて提示している。

これまでの思想家たちの道徳観を概観し、著者の道徳観を分かりや
すく提示し、バーチャルな出会いや、人間の言葉の性質などにも踏
み込んだ本書の内容は広く充実しており、専門外でこのような本を
上梓する著者の力量も感じる一冊である。

また、著者と著者の双子の子どもとのやりとりが所々に挿入され
ているユニークな構成をとっていているのも特徴的な本である。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年1月14日に日本でレビュー済み
 身も蓋もない言い方をしてしまうと、手法論に戯れて本質をついていない知的遊戯の書、という印象です。
 「人を殺してはいけないのは仲間うちに限る」という論考に触れた時点で、読むのをやめました。
 サンデル教授のことを批判めいて書いていますが、逆に正義に対する深い考察がないなかで道徳を論じることの限界を曝け出しています。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年3月31日に日本でレビュー済み
さすが東大教授。理系の視点と方法で道徳理論を見事に解体し論破していきます。まさに科学的で明晰かつ深い論理思考ながら、平易な文章で分かりやすさの工夫や整理が試みられており好感が持てました。

道徳の意義を「なぜ人を殺してはいけないか」という命題を中心に、キリスト教や仏教の根本思想を引用しながら論を展開させます。汝殺すべからず。不殺生。宗教は人を殺すことを強く戒めます。しかし、戦争で人を殺し、死刑制度を執行する真逆の現実世界は説明に窮します。この命題に即答できる大人は、小生含め少ないことでしょう。

筆者は、その命題に”仲間の”というコトバがモザイクされていることを指摘します。偉大な上人たちの教えが、(仲間の)人間を殺してはいけない、という解釈であることに目をそらしてはいけないと。確かに、十字軍も聖徳太子も過去の宗教上の出来事も、殺人という犠牲に躊躇はありませんでした。”仲間”という身内、知り合い、自治体、国家、をコトバという人間の発明したツールで、同じ文化、思想信条の見えない人々、と無限化させているのが人間の世界です。自己都合による「殺してはいけない対象の定義づけ」が暗黙にされている、というわけです。なるほど、どうしても都合に合わない敵対者を抹殺する事実は、いくら宗教で愛を強調しても存在します。

以上のような膝ポンものの考察で読み手をグイグイ引き込む一方、素人ながらツッコみたいこともあります。それは死への畏怖「本能」です。人を殺してはいけないことに理由も理屈もない、というよくある説得力に欠ける意見でも、本能というコトバで補足が可能と思います。いくら都合の悪い相手でも、平気でグサッとかバーンとかできないのではないでしょうか。それは理解ではなく本能なのだと思います。それがない特異な人が、最近の新書でも話題のサイコパスといえそうです。共感能力がなく合理性にもとづき人を殺すことに罪悪感がない。それは脳の器質的異常によるもののようです。例外的に、道徳観いぜんに本能が特異で異常なケースです。

話を本書に戻します。本書を読んだ理由は、最近、政府のイジメ対策で文科省が実現させる道徳の教科化に疑問を感じたからです。本書はイジメ対策本ではありませんのでイジメに関しては2ページほどしか紙幅を割いていませんが、筆者の考えはきちんと提示されています。イジメは小さな自民族中心主義に端を発すといいます。「仲間でないものに対する恐怖心や憎しみ」です。つまり、道徳の本音の掟のひとつ「仲間と同じように考え、行動する」が守られないとき「異質性イコール悪」と短絡する結果だということです。なるほど、異なる文化の排除という仲間外しで相対的優位に立とうとする意地悪な心理的行動、といえましょうか。

それを防ぐには、子どもたちの視野を広げ、さまざまな社会に目を向けさせるのがいい、と論じます。小さい時から異なる社会の学習や体験を通じ「異質性イコール悪」でないことを理解できるよう育てていけば、やがて、憎しみと拮抗しいていた親しみが増し、仲間の範囲が拡大していくはずだ、といいます。地道な教育が必要ってことですね。同感です。まさに道徳の意義は、異質な他者への理解や共感の経験を積み重ねることにあると思います。

さて、本書を読んで、イジメはなくなるでしょうか?なくならないと思います。それは本書が悪いからではありません。イジメ対策をはじめ、道徳というものは教えるモノではなく自身がまずは感じ取るコトだと思うからです。自分の殻から離脱しいろいろな立場になってみる体験が必要ではないでしょうか。いわゆるメタ認知(思考)能力をくすぐり導く教育です。

学校で教わったからイジメはいけない、と理解することが正しいでしょうか。むしろ気持ち悪い事態です。イジメをしてる子は、たいていそれがいけないことと知りながらやっているはずです。道徳の教科化で定量的な評価も必要とされるでしょう。イジメをしている子が、イジメをしてはいけない理由を理路整然と答案用紙に書いて満点なら、もはや教育ではありません。むしろ、狡猾で高度なイジメを助長しないか心配です。政府が道徳の教科化でイジメ対策の実績をアピールするなら、それは責任逃れのための方便でしょう。

本書に書いてあるようなことを多くの大人や子どもが考えることは、それ自体が意義深く、そうすることが、やがてはイジメを減らすことになると思います。筆者は自身のことを”理系のお父さん”と呼んでいます。理系とか文系とか分けることに疑問符が投げかけられる昨今ですが、理系を突き詰めると文系の究極系(つまり根っこはいっしょ)になるような気がしてきます。本書は、そうした本論以外の気づきにも貢献し、平易だけど思考は深い、不思議な後味のする良書だと思います。道徳って何?が、違う側面で納得できます。次回は理詰めのイジメ論、なんてのも期待したいところです。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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