多分、私の寿命もせいぜい２０年。
一人一人の都合などお構いなしに、『死』は誰にでも公平にやってくる。 違うのは、早過ぎるか遅すぎるかの点だけだ。
本書は、人の死に際し、その葬送、宗教的制約、衛生管理を世界の国々ではどのようしているのかを調たもの。
まず様々な宗教による死生感の違いを、ゾロアスター教、キリスト教、イスラム教、ヒンズー教、原始仏教、道教、儒教に探っている。死が汚れととられていたことはどの宗教についても共通なことだ。
次に、イタリア、オーストリア、フランス、イギリス、アメリカ、ドイツ、スウェーデン、ギリシア、ネパール、中国の風習と法制度を紹介する。
どの国においても、死者に経緯を表すとともに、衛生的な観点から、葬送、墓地の取り扱いに法的な規制を加えている。書かれている内容に目新しさはないが、各国の法制度、葬送に関する諸経費の実勢価格等の資料は、この分野の研究者には価値があるかも知れない。
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