この作品は片山ワールドの原点だとよく言われます。
確かにそうです。片山さんのファンである私も、
読んでる内に、「あ、ここのシーンあの作品と似てる!」とか、
「なるほど、片山さんらしい表現だなぁ。」と思うことが
しばしばありました。
そういう意味で、片山さんのファンの人にはお勧めですね。
しかし、一味違うところもあります。
どこか雰囲気が違うのです。
片山さんの作品の特徴として「あっさり」した短さみたいなものが
ありますが、これにはそれがなく、
「愛」「生」「死」というテーマについて、どっしり考えた感があります。
ただ、この作品は「死」「喪失」という雰囲気は少し薄いかな・・・
ある意味大切な人が死ぬんですけどねぇ。
でも片山シリーズの中で1.2を争う名作です。
ぜひ読んでください!!
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きみの知らないところで世界は動く 単行本 – 2003/8/1
片山 恭一
(著)
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購入オプションとあわせ買い
- 本の長さ311ページ
- 言語日本語
- 出版社ポプラ社
- 発売日2003/8/1
- ISBN-104591077977
- ISBN-13978-4591077979
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
かつて誰にでもあった少年少女最後の時代。そんな日々を過ごす、ぼくとカヲルとジーコの3人の奇妙な恋愛模様を軸につづられる、読むたびに胸の熱くなる物語。95年新潮社刊に「デジタル・リマスター」を施し再刊。
登録情報
- 出版社 : ポプラ社 (2003/8/1)
- 発売日 : 2003/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 311ページ
- ISBN-10 : 4591077977
- ISBN-13 : 978-4591077979
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,375,059位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 332,838位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2004年1月7日に日本でレビュー済み
私は最後まで作者が何をうったえたいのか全然理解出来ませんでした。ていうか、「世界」がどーのとかいうのとかぶってるし・・・ラストなんか一番わからん。親友ジーコが死んでくれたおかげでカヲルは前向きになれたとしか思えない終わり方でなんでこの作者の作品がベストセラーとかなるのかほんと理解できないです。「死」というものを使って書きたいならもっと深みを増すべきなのでは??でないと「生命」の重さが伝わらないと思います。
2004年2月11日に日本でレビュー済み
片山作品の中では一番おもしろいのではないかと思います。
話のベース(テーマ)は「世界の中心で~」と同じかと思うのですが、
こちらの方がより深みがあります。
感情移入するに十分な程度のボリュームがあります。
(「世界の中心で~」はちょっと薄いと思いました)
話は「ぼく」の視点で語られるのですが、他の片山作品はどこか
説明くさいところがあったのですが、この作品は「ぼく」の文章で
語られるため、わかりやすく読みやすくなっています。
特にジーコとのやり取りは思わず笑ってしまうところがあります。
このジーコという少年は、人と違う考えを持っていて、普通の人は
遠ざける存在であるのですが、彼のみが真実を悟っています。
カヲルの心の闇に気づいていたのは彼だけでした。
随所で彼の哲学が語られるのですが、これが妙に納得させられます。
結婚の哲学・将来の哲学・戦争の哲学などなど。
作者は普段そんなことを考えているのかと思ってしまいました。
彼の存在がこの作品に深みをもたせています。
ただ、やはり片山作品のよくないところ、大事な場面が読者の想像に
任される点は健在です。
3人でホテルに泊まったときの最後に何があったのか、カヲルの父親は
「ぼく」を最終的にどう思ったのか、ジーコの死によってなぜカヲルは
前向きになったのか。
自分で解釈するしかありません。
とにかく、「世界の中心で~」を読んで多少でもいいと思った方なら、
この作品を強くおすすめできます。
話のベース(テーマ)は「世界の中心で~」と同じかと思うのですが、
こちらの方がより深みがあります。
感情移入するに十分な程度のボリュームがあります。
(「世界の中心で~」はちょっと薄いと思いました)
話は「ぼく」の視点で語られるのですが、他の片山作品はどこか
説明くさいところがあったのですが、この作品は「ぼく」の文章で
語られるため、わかりやすく読みやすくなっています。
特にジーコとのやり取りは思わず笑ってしまうところがあります。
このジーコという少年は、人と違う考えを持っていて、普通の人は
遠ざける存在であるのですが、彼のみが真実を悟っています。
カヲルの心の闇に気づいていたのは彼だけでした。
随所で彼の哲学が語られるのですが、これが妙に納得させられます。
結婚の哲学・将来の哲学・戦争の哲学などなど。
作者は普段そんなことを考えているのかと思ってしまいました。
彼の存在がこの作品に深みをもたせています。
ただ、やはり片山作品のよくないところ、大事な場面が読者の想像に
任される点は健在です。
3人でホテルに泊まったときの最後に何があったのか、カヲルの父親は
「ぼく」を最終的にどう思ったのか、ジーコの死によってなぜカヲルは
前向きになったのか。
自分で解釈するしかありません。
とにかく、「世界の中心で~」を読んで多少でもいいと思った方なら、
この作品を強くおすすめできます。
2003年9月6日に日本でレビュー済み
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2004年4月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
自分自身の、毎日が忙しいけれども充実していて、ほんのり甘酸っぱくてほろ苦かった高校時代の青春。本カバーにつけられている紙に書かれた「ぼくとカヲルとジーコの3人の奇妙な恋愛模様」というフレーズ。そういえば、本で描かれている3人の関係と似たような状況におかれている時代があったなぁと少し懐かしく思い、この本を読むことによって、その頃の時代のできごと・気持ちも思い出すことができたらいいなぁと思ってこの本を手にしました。ぜひ、この本を読んで自分の青春時代のことを思いだしてみてください。
2003年9月25日に日本でレビュー済み
この作品を読んで
ひとそれぞれの「個性」を
一般的な「普通の人」の枠に押しこもうとする
今どきの「親」の姿勢を、改めて批判的に思い
親友「ジーコ」の個性的なキャラに大変共感しました。
思わず、クスっと笑えてしまうくだりがそこここにあり、
また、難しい言葉をさらっと使いこなす軽快なテンポもある作品で
最後まで一気に読み終えてしまいました。
ただひとつ気になったのは
「親友の突然死」というものを、主人公とその恋人のカヲルが
あんなにさらっとあっけらかんとしているように描いているのは、
わざとなのでしょうか。。
もう少し大きな心の動きがあるのでは?と読み終えてから感じました。
ひとそれぞれの「個性」を
一般的な「普通の人」の枠に押しこもうとする
今どきの「親」の姿勢を、改めて批判的に思い
親友「ジーコ」の個性的なキャラに大変共感しました。
思わず、クスっと笑えてしまうくだりがそこここにあり、
また、難しい言葉をさらっと使いこなす軽快なテンポもある作品で
最後まで一気に読み終えてしまいました。
ただひとつ気になったのは
「親友の突然死」というものを、主人公とその恋人のカヲルが
あんなにさらっとあっけらかんとしているように描いているのは、
わざとなのでしょうか。。
もう少し大きな心の動きがあるのでは?と読み終えてから感じました。
2004年7月20日に日本でレビュー済み
この本の表紙となっている写真は、畠山直哉「Lime Works」という写真集の一頁。日本国内の石灰石鉱山を取材したシリーズである。実際、物語と写真とは何の関係もないだろう。しかし主人公とカヲルが見たような海の景色ではなく、全く異なる眼差しをこの表紙に与えた効果は大きい。
私は、この本の評価を星2つとした。主人公とカヲル、ジーコの夢や希望が、物語の後半において絶望へと変わっていく。繰り返し親を悲しませてしまう親不孝な自分をやるせなく感じた経験のある者ならば、誰もが思い出すあのきまずい瞬間である。そして深い絶望である。私は、ぼくとカヲルの未来に希望を感じることはできなかった。果たしてこの本を読んだ若者は、自分自身の抱く夢や希望、将来について、前向きに考えることができたであろうか?
私は、この本を読み終わっても「きみの知らないところで世界は動く」というタイトルが理解できなかった。「世界は動く」?
大人の世界は動いたかもしれない。
しかし、ジーコの死によって、ぼくたちの世界は永遠に止まってしまったかのような錯覚を覚えたのは、私だけか?
最後に本の頁を閉じて、表紙の写真を再び見た瞬間、心が救われる思いがした。そこには物語のラストにはなかった美しい風景が待っていたから。。。
私は、この本の評価を星2つとした。主人公とカヲル、ジーコの夢や希望が、物語の後半において絶望へと変わっていく。繰り返し親を悲しませてしまう親不孝な自分をやるせなく感じた経験のある者ならば、誰もが思い出すあのきまずい瞬間である。そして深い絶望である。私は、ぼくとカヲルの未来に希望を感じることはできなかった。果たしてこの本を読んだ若者は、自分自身の抱く夢や希望、将来について、前向きに考えることができたであろうか?
私は、この本を読み終わっても「きみの知らないところで世界は動く」というタイトルが理解できなかった。「世界は動く」?
大人の世界は動いたかもしれない。
しかし、ジーコの死によって、ぼくたちの世界は永遠に止まってしまったかのような錯覚を覚えたのは、私だけか?
最後に本の頁を閉じて、表紙の写真を再び見た瞬間、心が救われる思いがした。そこには物語のラストにはなかった美しい風景が待っていたから。。。
2004年11月20日に日本でレビュー済み
『世界の中心で愛をさけぶ』と似たようなテーマだが、
個人的にはこちらの方が好きである。
彼の作品には理屈っぽい表現が多いが、
これは理屈っぽさがマイナスにならず、
プラスに働いているからだ。
前者の作品は、登場人物の会話が理屈っぽくて
不自然な印象を与えているが、
この作品では『ジーコ』の理屈っぽさが、
逆に彼を魅力的なキャラにしているのである。
また、ストーリー自体も、『世界の中心…』よりは
ありきたりでなくて良かった。
しかし、やはり彼の固い文章は読みづらかったし、
『ジーコ』の死が不可解だった。
彼の作品は視点が良いと思うので、
もっとそれを自然に物語としてまとめてほしい。
そうすればもっと魅力的な作品になると思う。
個人的にはこちらの方が好きである。
彼の作品には理屈っぽい表現が多いが、
これは理屈っぽさがマイナスにならず、
プラスに働いているからだ。
前者の作品は、登場人物の会話が理屈っぽくて
不自然な印象を与えているが、
この作品では『ジーコ』の理屈っぽさが、
逆に彼を魅力的なキャラにしているのである。
また、ストーリー自体も、『世界の中心…』よりは
ありきたりでなくて良かった。
しかし、やはり彼の固い文章は読みづらかったし、
『ジーコ』の死が不可解だった。
彼の作品は視点が良いと思うので、
もっとそれを自然に物語としてまとめてほしい。
そうすればもっと魅力的な作品になると思う。