「スーパーで梨をみるともういけない」
いったい何の文章の冒頭だと思うだろうか。
これは梨と生肉で作る韓国料理の「ユッケ」のパートの書き出しで、
果物売り場で梨をみた著者が梨を隠し味においしいユッケを食べたくなるという話。
その作り方がばっちり書いてある。
昔から食いしん坊は美味しいものを隠したがるものだけど、
この本は誰でも簡単に食べられるグルメな食の旅に読んだ人を連れて行ってくれる。
著者の森枝卓士はカンボジア国境の戦場カメラマンからスタートしたフォトジャーナリスト。
アジアの屋台からヨーロッパの民族料理まで台所に入り込むまで取材して、書いてきた。
特徴はなんといってもわかりやすさ。
「エスニック」「スパイシー」など流行やマスコミが作った概念にとらわれている僕たちに
アジア料理の奥深さ、
いや、わかりやすく言えば「知らなかった、ものすごいうまさ！」を教えてくれる。
ジャガイモと卵で作る「スペインオムレツ」や
コンビニの鴨の薫製で作るベトナムの「フォー」など
著者が今までわかりやすく見せてくれていたアジアやヨーロッパのおいしさを
簡単に自宅で味あわせてくれる
そんなとっても おいしい 本です。
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