妖怪ウォッチは単なる子供向けアニメではなく、親世代もターゲットにしたアニメである。同様に本書も児童書ではない。ジブリ映画のような世界観があるのに残酷な面もあふれる。本書を読むまで著者のことを知らず不勉強極まりなかったが、中々の筆力で感銘した。
「子供と猫はいつきてもいい」「この子の未来に残酷なことがおきませんように」。実在の人物とのことであるが、こんな人に出会えたのは羨ましい。。
アメリカ帰りのハルさんは、優しく明るい性格で子供たちに大人気。しかし途中で本人が述懐するところによれば、人を踏みにじったこともあり、過去の自分に自責の思い、彼女のエネルギーの正体ではないかと思った。
まるで映画を観ているような作品である。作者は脚本も手掛けていることを知り納得。是非、実写で見たいところ思います。いろいろ話しを膨らませて、移民の過酷さ、収容所、ハルさんが懺悔したい事件とは何か。死刑囚はどんな事件を起こしたのか。想像するだけで楽しい。イトに行きたくなる。
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2016年2月21日追記
とうとうNHKでドラマ化され大興奮して前編を見ました。が、原作を読んだ小生としては、?なストーリーです。
樹木希林も永作博美も悪くない。ただ、原作の方がはるかにいい。
折角、著者自身が脚本家なのだから、ご本人にしてもらったらよかったんじゃないかしらん。
来週に期待。どうか後編が面白いように・・・・。
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いとの森の家(一般書) 単行本 – 2014/10/28
東 直子
(著)
「あなたには残酷なできごとが起こりませんように。しあわせな人生でありますように」
おハルさんは、私の頬を両手で包んで微笑んだ――。
福岡市内の団地暮らしだった加奈子は、父の突然の思いつきで、山々に囲まれた小さな村に引っ越すことになる。
都会とのギャップにとまどいながらも、すぐに仲良しの友達もでき、自然の豊かな恵みに満ちた田舎の暮らしに魅了されていく。
中でも特別な存在はおハルさんだ。
童話に出てくるような家に住み、いつもおいしいジャムやクッキーを作ってくれるおばあさん、おハルさんは子どもたちの人気者。
だが、大人たちの中には彼女を敬遠する人もいた。それはおハルさんが毎月行っている死刑囚への慰問が原因だった。
なぜおハルさんは、死刑になるような人に会いに行くの……?
そんな素朴な疑問から、加奈子はおハルさんからさまざまな話を聞くようになり、命の重みや死について、生きていくことについて、考えるようになっていく――。
福岡・糸島の地を舞台に、深い森がはぐくんだ命の記憶を、少女のまなざしで瑞々しく描いたあたたかな物語。
【著者プロフィール】
東 直子(ひがし・なおこ)
1963年、広島県生まれ。歌人、作家。1996年『草かんむりの訪問者』で第7回歌壇賞受賞。2006年『長崎くんの指(のちに『水銀灯が消えるまで』)』で小説家としてデビュー。歌集に『青卵』『東直子集』『十階』、小説に『とりつくしま』『さようなら窓』『薬屋のタバサ』『らいほうさんの場所』『私のミトンさん』『トマト・ケチャップ・ス』『いつか来た町』、エッセイ集に『耳うらの星』『千年ごはん』『鼓動のうた』、絵本に『あめ ぽぽぽ』『ぷうちゃんのちいさいマル』など著書多数。
おハルさんは、私の頬を両手で包んで微笑んだ――。
福岡市内の団地暮らしだった加奈子は、父の突然の思いつきで、山々に囲まれた小さな村に引っ越すことになる。
都会とのギャップにとまどいながらも、すぐに仲良しの友達もでき、自然の豊かな恵みに満ちた田舎の暮らしに魅了されていく。
中でも特別な存在はおハルさんだ。
童話に出てくるような家に住み、いつもおいしいジャムやクッキーを作ってくれるおばあさん、おハルさんは子どもたちの人気者。
だが、大人たちの中には彼女を敬遠する人もいた。それはおハルさんが毎月行っている死刑囚への慰問が原因だった。
なぜおハルさんは、死刑になるような人に会いに行くの……?
そんな素朴な疑問から、加奈子はおハルさんからさまざまな話を聞くようになり、命の重みや死について、生きていくことについて、考えるようになっていく――。
福岡・糸島の地を舞台に、深い森がはぐくんだ命の記憶を、少女のまなざしで瑞々しく描いたあたたかな物語。
【著者プロフィール】
東 直子(ひがし・なおこ)
1963年、広島県生まれ。歌人、作家。1996年『草かんむりの訪問者』で第7回歌壇賞受賞。2006年『長崎くんの指(のちに『水銀灯が消えるまで』)』で小説家としてデビュー。歌集に『青卵』『東直子集』『十階』、小説に『とりつくしま』『さようなら窓』『薬屋のタバサ』『らいほうさんの場所』『私のミトンさん』『トマト・ケチャップ・ス』『いつか来た町』、エッセイ集に『耳うらの星』『千年ごはん』『鼓動のうた』、絵本に『あめ ぽぽぽ』『ぷうちゃんのちいさいマル』など著書多数。
- 本の長さ237ページ
- 言語日本語
- 出版社ポプラ社
- 発売日2014/10/28
- 寸法13.5 x 1.9 x 19.5 cm
- ISBN-104591142078
- ISBN-13978-4591142073
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登録情報
- 出版社 : ポプラ社 (2014/10/28)
- 発売日 : 2014/10/28
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 237ページ
- ISBN-10 : 4591142078
- ISBN-13 : 978-4591142073
- 寸法 : 13.5 x 1.9 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,010,766位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 23,109位日本文学
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
永作さんが出ていたドラマを観て、読んでみたくなって購入しました。今は別の本を読んでいる途中なのですが、読むのが楽しみです。
2016年1月2日に日本でレビュー済み
ドラマ化のテレビの宣伝で、原作を読みたくなり、購入しました。
私は福岡県在住ですが、糸島に行った事はありません。なので、尚更読みたくなりました。
おハルさん、こんな素敵なおばあちゃん、出会えたらいいなぁと思いました。
戦争時代も体験され、残酷な事・辛い出来事・自分の気持ちや力ではどうにもならない事など、多くを経験してきたからこそ、死刑囚の人々にも優しくなれ、差し入れをし、交流を実行する事ができるんだろうな。と感じました。
華やかで、可愛いものが好き。と言い、そうやって暮らしている背景には、おハルさんにしか解らない、華やかだけではない思いが胸の奥にしまわれているからこその生活なのかな?と。
でも、森の奥の家、素敵ですね。
私も福岡県在住なら、1度は行ってみたい場所になりました。
私は福岡県在住ですが、糸島に行った事はありません。なので、尚更読みたくなりました。
おハルさん、こんな素敵なおばあちゃん、出会えたらいいなぁと思いました。
戦争時代も体験され、残酷な事・辛い出来事・自分の気持ちや力ではどうにもならない事など、多くを経験してきたからこそ、死刑囚の人々にも優しくなれ、差し入れをし、交流を実行する事ができるんだろうな。と感じました。
華やかで、可愛いものが好き。と言い、そうやって暮らしている背景には、おハルさんにしか解らない、華やかだけではない思いが胸の奥にしまわれているからこその生活なのかな?と。
でも、森の奥の家、素敵ですね。
私も福岡県在住なら、1度は行ってみたい場所になりました。
2016年5月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
やさしい文章で読みやすかったです。AYとしても読めるので、高学年の子なら十分に理解できます。
2016年3月25日に日本でレビュー済み
自分の小学生時代のことを思い出して、あたたかな気持ちになった。
小学中学年の少女のわずか1年間の田舎での暮らしの物語。
春夏秋冬、四季折々の自然と触れ合いながらの生活、
ハルおばさんとの交流にほこっりする。
のどかな時間が流れている。
「となりのトトロ」的な田舎の何気ない日常生活。
そこに生きている実感、楽しさを感じる。
小学4年生の少女・加奈子。
福岡県の都会から「糸島半島」の田舎に家族ぐるみで引っ越ししてきた。
その「いとの森」の家で暮らし。
著者の体験を元にした物語。
初めての田舎暮らしで、戸惑うものの、すぐに友達もできて馴染む。
都会以上に充実した毎日だった。
オケラ遊び、ホタル観賞、海水浴、きのこ狩り、雪合戦。
四季折々の自然を感じる生活。
不便なことも多いけれど、充実感ある生活。
そして、ハルおばあさんの存在。
優しく包み込んでくれるハルさんは、ちょっと村でも浮いているところがあった。
それは、死刑囚を慰問するから。
そして、太平洋戦争時代、アメリカでの民族差別を受けた苦労人でもあった。
そんなハルおばあさんが教えてくれた、生きていく大切なこと。
「ただただ、にこにこしていること」
ギスギスした現代日本に求められるのは、
こんな自然の恩恵や不便さ、そして、あたたかく包み込んでくれる人
ではないだろうか?
「猫と子どもは出入り自由、遠慮なんてしなくていいの」
ほっこりした。
あたたかい気持ちになった。
他人に優しくなれそうな気がした。
第31回坪田譲治文学賞受賞作
小学中学年の少女のわずか1年間の田舎での暮らしの物語。
春夏秋冬、四季折々の自然と触れ合いながらの生活、
ハルおばさんとの交流にほこっりする。
のどかな時間が流れている。
「となりのトトロ」的な田舎の何気ない日常生活。
そこに生きている実感、楽しさを感じる。
小学4年生の少女・加奈子。
福岡県の都会から「糸島半島」の田舎に家族ぐるみで引っ越ししてきた。
その「いとの森」の家で暮らし。
著者の体験を元にした物語。
初めての田舎暮らしで、戸惑うものの、すぐに友達もできて馴染む。
都会以上に充実した毎日だった。
オケラ遊び、ホタル観賞、海水浴、きのこ狩り、雪合戦。
四季折々の自然を感じる生活。
不便なことも多いけれど、充実感ある生活。
そして、ハルおばあさんの存在。
優しく包み込んでくれるハルさんは、ちょっと村でも浮いているところがあった。
それは、死刑囚を慰問するから。
そして、太平洋戦争時代、アメリカでの民族差別を受けた苦労人でもあった。
そんなハルおばあさんが教えてくれた、生きていく大切なこと。
「ただただ、にこにこしていること」
ギスギスした現代日本に求められるのは、
こんな自然の恩恵や不便さ、そして、あたたかく包み込んでくれる人
ではないだろうか?
「猫と子どもは出入り自由、遠慮なんてしなくていいの」
ほっこりした。
あたたかい気持ちになった。
他人に優しくなれそうな気がした。
第31回坪田譲治文学賞受賞作
2018年5月12日に日本でレビュー済み
家を建て引っ越してきて、そこから父の転勤まで1年間暮らした福岡での思い出を大人になった著者が振り返り書いた物語。
中でも死刑囚の慰問に行っているハルさんとの交流が胸を打ちます。
悲しい話だけではなく、近所に住んでいたハルさんと海水浴に行ったり、お友達とすすきで人形を作ったり、干し柿づくりと手伝ったりなど田舎ならではの暮らしぶり描かれてあり、とてもいいなぁと感じました。
ただ、死刑囚の慰問についてもっと深くこのお話で掘り下げてもよかったようにも思いました。
児童書ということならまだ納得できるのですが、一般書ならなおさら、もっとハルさんの人生をこの物語の中心にしてもよかったように思います。
終わり方も唐突で、いいお話だっただけに惜しいような感じもしました。
中でも死刑囚の慰問に行っているハルさんとの交流が胸を打ちます。
悲しい話だけではなく、近所に住んでいたハルさんと海水浴に行ったり、お友達とすすきで人形を作ったり、干し柿づくりと手伝ったりなど田舎ならではの暮らしぶり描かれてあり、とてもいいなぁと感じました。
ただ、死刑囚の慰問についてもっと深くこのお話で掘り下げてもよかったようにも思いました。
児童書ということならまだ納得できるのですが、一般書ならなおさら、もっとハルさんの人生をこの物語の中心にしてもよかったように思います。
終わり方も唐突で、いいお話だっただけに惜しいような感じもしました。