ただしBLマンガではありません。白泉社の花とゆめですから。
表題作含め単巻完結の3編が収録されていますが、作者コメントによると表題の「ダンシグラシ」はもともとヤンデレ男子との重い話になるネタがボツになって大幅に作り変えた話らしく、そのため本の中ではむしろ表題作の方が異色で浮いた存在になっており、その点若干焦点がぼやけた印象になっています。
一番手の「ダンシグラシ」は、高校進学を機に希望に胸ふくらませてアパート一人暮らしを始めようとした男子主人公が、不動産業者の手違いから同じ高校の同級生になる裸族の陸上男子と二週間限定で同居する羽目になり、最初は生活習慣の違いの大きさから反発するものの、互いの得手不得手が補完関係(言ってみれば割れ鍋に綴じ蓋)にあることがわかり、次第に役割分担ができてきてなんとなくルームシェアに発展していく話です。
ただしBLマンガではありません。白泉社の花とゆめですから。
(大事なことなので、2度言いました)
とりたててドラマチックな展開があるわけではありませんが、おそらくテーマは「一人で完璧な人間はいない」。
二番手の「ゴーインゴーイン★クレイジー」は、食欲魔人な食通女子高生が同じく食欲魔人でイケメンだけど残念風味な他校男子から一緒に食事に行ってほしいと熱烈に迫られ、連れ立って食遍歴を重ねるうちに誰かと一緒に食事できることの喜びに気づいていく話です。
この本の中でたぶん一番ドラマチックで好きな話(←★5の原因)なのですが、タイトルのわかりにくささえなければ、むしろこっちが表題作でよかったんじゃないかと(ぉ
おそらくテーマは「食事は一人より一緒がきっとおいしい」。
三番手の「さやか君のしずく」は、努力家で辣腕ハッスルな女子生徒会長(もう隣町のメイドカフェにバイトに行きかねないレベル)が、お茶愛好会の切れ者秀才な茶処男子と飲むことになった煎茶をきっかけに自分が見落としてきた何かに気づいていく話です。おそらくテーマは「人には癒しの休息時間も必要」。
たぶん作者の作風なのだと思いますが、総じてきっちり最後に恋人関係になるところまでは描かない(でももう恋人関係にならない理由がないよねというところまでは行く。ただし「ダンシグラシ」を除く。白泉社の花とゆめですから)で寸止めで余韻を残す感じでしょうか。そして終盤に相手の身の上語りをさせることで静かに盛り上げる。あと料理の絵がちょくちょく出てくるのですが、白黒マンガなのに美味そうです(ぉ
ついでに作者はおそらく嵐ファン?といったところでしょうか。
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ダンシグラシ (花とゆめCOMICS) コミック – 2014/1/20
西形まい
(著)
高校入学を機に、夢の一人暮らしをはじめる…はずだった、インテリ男子・堂島良牙。同級生の筋肉男子・谷啓吾(筋肉)と、ひょんなことから期間限定で同居することに! よりによってお前かよ!? 男2人のひとつ屋根の下コメディ。 2014年1月刊。
- 本の長さ192ページ
- 言語日本語
- 出版社白泉社
- 発売日2014/1/20
- ISBN-104592194152
- ISBN-13978-4592194156
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登録情報
- 出版社 : 白泉社 (2014/1/20)
- 発売日 : 2014/1/20
- 言語 : 日本語
- コミック : 192ページ
- ISBN-10 : 4592194152
- ISBN-13 : 978-4592194156
- Amazon 売れ筋ランキング: - 475,944位コミック
- カスタマーレビュー:
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