この少女マンガで、アメリカを感じた（笑）といったら、少し言い過ぎかな。
少女マンガは、外国への憧れという部分をとても反映していて、留学したり生活するシーンがよく出てくる。外国になんていったこともない田舎で郊外育ちの高校時代に始めて読んだ時は、成田美名子さんの『エイリアン通り』や渡辺多恵子さんの『ファミリー！』のカリフォルニアの生活、同じ成田さんの『アレクサンドライト』のコロンビア大学のキャンパスライフが、異国の地であるアメリカンウェイオブライフの象徴でした。少女マンガを読んで、外国の生活をあこがれる人って、多いでしょうね、今でも。
実際に、大学でアメリカを専門的に勉強して仕事でアメリカ人と交渉して、行ったこともあるけど、その体験からほとんどズレがない。そう考えると、凄い作品だよなー。イリノイ州という中西部が舞台。日本人に馴染みがないが、実はウォルトディズニーを産んだ、ウルトラ保守的なアメリカの中のアメリカといわれるところを舞台と選んだのは、いったことがないそうなのに、すごいなぁ。
自分に自信がない主人公リンが、「自分」を確固として心理的に成長していくさまと、異文化に触れることで起きるカルチャーギャップの乗り越えが絶妙にマッチしていて、すげー感動的な作品です。
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