「魔法の猫たち」に続く、猫にまつわる短編小説を集めたアンソロジー。猫だけじゃなく、クーガー、ジャガー、虎といった広くネコ科の動物が登場するので、タイトルと可愛らしい表紙は如何なものかと思ってしまう。
前作が良かったからなのか、有名作家が多いもののさして目を引く作品はあまりない。なかでは、遺産相続猫?との顛末 アシモフ「かわいい子猫ちゃん」、しゃべる猫を育てようとした男 ジョン・コリア「多言無用」が良作だろうか。アブラム・デイヴィッドスン「パスクァレ公の指輪」は猫小説かというと疑問だが、エステルハージィ博士もので読み応えがある。
その他の作家陣は以下のとおり。
フリッツ・ライバー/マイクル・ビショップ/タニス・リー/ウォード・ムーア/ルーシャス・シェパード/リリアン・ジャクスン・ブラウン/パメラ・サージェント/アシューラ・K・ル・グィン/R・V・ブランハム
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不思議な猫たち (扶桑社ミステリー) 文庫 – 1999/9/1
猫の創造性,つややかな猫たちのジグソー・パズルに見立てた人生 他
- 本の長さ369ページ
- 言語日本語
- 出版社扶桑社
- 発売日1999/9/1
- ISBN-104594027717
- ISBN-13978-4594027711
登録情報
- 出版社 : 扶桑社 (1999/9/1)
- 発売日 : 1999/9/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 369ページ
- ISBN-10 : 4594027717
- ISBN-13 : 978-4594027711
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,197,645位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2007年3月16日に日本でレビュー済み
「魔法の猫」で人気大爆発したダン&ドゾワコンビの猫小説アンソロジー第二弾である。
「魔法の猫」のレビューがないのは、私は猫派ではなくて犬派なので、
本自体を探したことすらないからです(藁
なら、何故これを買ったかと言うとアシモフ作品が収録されているからだ。
SFファンであるならば、アシモフとクラークとホーガンは
全部読むのが常識なのだ。いや、マジで。
猫小説というと、猫を貴婦人のように擬人化する作品が思い浮かぶが、
その通りの作品も入っていて笑ってしまうが、
やはり、一番面白かったのは、「猫の創造性」である。
出来損ないの猫小説の群れのなかで、この作品だけが、見事にSFしている。
猫の価値観が貴婦人やら高貴なる自由人やらと全く同じ猫小説は、
擬人化しなくても、人間でもいいじゃん!と白けるが、
フリッツ・ライバーの作品だけが、猫の思考と行動でセンス・オブ・ワンダーしているのだ。
猫を人間に置き換えて書き直したとしても、J・G・バラードの
「コーラルDの雲の彫刻士」より遥かに勝れたSFである。
猫小説はもちろん猫を褒め称えるものであるが、
それのみに終始している他の猫小説に比べると、ライバーの筆は段違いに冴えている。
芸術性溢れる哲学猫を描写しているが、それは猫にとってであり、
人間も猫の芸術性に気付くが、所詮浅ましい畜生であると落とすので、
猫嫌いにも満足出来る猫小説の最高傑作である。
智恵ある人間から見れば、所詮馬鹿な猫であるが、
猫は自分の馬鹿さに気付いていないので、
猫自身は自分を天才の高貴な存在と認識しているという、どこからも文句の出ない傑作である。
「魔法の猫」のレビューがないのは、私は猫派ではなくて犬派なので、
本自体を探したことすらないからです(藁
なら、何故これを買ったかと言うとアシモフ作品が収録されているからだ。
SFファンであるならば、アシモフとクラークとホーガンは
全部読むのが常識なのだ。いや、マジで。
猫小説というと、猫を貴婦人のように擬人化する作品が思い浮かぶが、
その通りの作品も入っていて笑ってしまうが、
やはり、一番面白かったのは、「猫の創造性」である。
出来損ないの猫小説の群れのなかで、この作品だけが、見事にSFしている。
猫の価値観が貴婦人やら高貴なる自由人やらと全く同じ猫小説は、
擬人化しなくても、人間でもいいじゃん!と白けるが、
フリッツ・ライバーの作品だけが、猫の思考と行動でセンス・オブ・ワンダーしているのだ。
猫を人間に置き換えて書き直したとしても、J・G・バラードの
「コーラルDの雲の彫刻士」より遥かに勝れたSFである。
猫小説はもちろん猫を褒め称えるものであるが、
それのみに終始している他の猫小説に比べると、ライバーの筆は段違いに冴えている。
芸術性溢れる哲学猫を描写しているが、それは猫にとってであり、
人間も猫の芸術性に気付くが、所詮浅ましい畜生であると落とすので、
猫嫌いにも満足出来る猫小説の最高傑作である。
智恵ある人間から見れば、所詮馬鹿な猫であるが、
猫は自分の馬鹿さに気付いていないので、
猫自身は自分を天才の高貴な存在と認識しているという、どこからも文句の出ない傑作である。
2004年7月15日に日本でレビュー済み
前作「魔法の猫」に続き、こっちも秀作ばかりのアンソロジー。ル・グインの「メイのクーガー」は泣ける。タニス・リーの「焔の虎」、ルーシャス・シェパード「ジャガー・ハンター」の美しさにくらくら。インドとメキシコ、どちらもじわじわと南の世界。南の森には猛獣が似合う。
最後のアヴラム・デイヴィッドスン「パスクァレ公の指環」は怪しい昔風の雰囲気あって、大変気に入った。この人はもっと読みたいのだが、アンソロジーや雑誌掲載ばかりで、日本ではまとまった邦訳がないみたい。
とアンソロジーとして読み応えあるし、いい本なのだ。しかし猫好きとしては不満がある。前作はオール猫話だったのだが、今回は猫科動物と枠が広がってること。
上にあげた気に入った作品も、全部猫じゃなくて猫科動物ものだ。作品自体はどれもすばらしいのだ。
でも、猫ものが読みたくてこの本を買った、猫好きにとっては、純粋猫話が少なすぎ!!
カバーの後ろにでも、猫科一般と書いておいてくれれば、心構えも出来たし、ここまで不満にはならなかっただろうに…(~~;)
もっと猫話を~~~。
最後のアヴラム・デイヴィッドスン「パスクァレ公の指環」は怪しい昔風の雰囲気あって、大変気に入った。この人はもっと読みたいのだが、アンソロジーや雑誌掲載ばかりで、日本ではまとまった邦訳がないみたい。
とアンソロジーとして読み応えあるし、いい本なのだ。しかし猫好きとしては不満がある。前作はオール猫話だったのだが、今回は猫科動物と枠が広がってること。
上にあげた気に入った作品も、全部猫じゃなくて猫科動物ものだ。作品自体はどれもすばらしいのだ。
でも、猫ものが読みたくてこの本を買った、猫好きにとっては、純粋猫話が少なすぎ!!
カバーの後ろにでも、猫科一般と書いておいてくれれば、心構えも出来たし、ここまで不満にはならなかっただろうに…(~~;)
もっと猫話を~~~。