とても美しい小説。
静かに、淡々と時は過ぎ、人は齢を重ねてゆく。
時代にも邪魔されない、若さゆえの輝き・・・この小説は理解するのではなく感じるべきものなのでしょう。
この本をこの上なく美しく表してくれた訳者の金原さんにも感謝です。

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追憶の夏: 水面にて 単行本 – 2005/12/1
時は、大戦前夜のオランダ。ボートにすべてをかけた、輝ける日々...
世界中が絶賛した、静かな感動を呼ぶ青春小説!
世界中が絶賛した、静かな感動を呼ぶ青春小説!
水の美しさに魅せられて成長した「ぼく」は、町のボートクラブに参加する。
だが、そこにやって来たドイツ人コーチは、ぼくを2人組競技の選手に選ぶ。
優秀な選手のダーヴィッドとともに、ぼくはひたすらこぐ。
そして、新たな夏がやって来た。
1939年の夏が...
オランダでベストセラーとなり、世界中で出版されて絶賛を浴びた、青春小説の佳品。
「静かな小説だ。シンプルな小説だ。そして、胸に残る小説だ」北上次郎氏
- 本の長さ177ページ
- 言語日本語
- 出版社扶桑社
- 発売日2005/12/1
- ISBN-104594050603
- ISBN-13978-4594050603
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登録情報
- 出版社 : 扶桑社 (2005/12/1)
- 発売日 : 2005/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 177ページ
- ISBN-10 : 4594050603
- ISBN-13 : 978-4594050603
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,745,818位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,322位ドイツ文学研究
- - 4,244位その他の外国文学研究関連書籍
- カスタマーレビュー:
著者について
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1954年岡山市生まれ。法政大学教授・翻訳家。児童書やヤングアダルトむけの作品のほか、一般書、ノンフィクションなど、翻訳書は400点以上。訳書に『豚の死なない日』『青空のむこう』『国のない男』『不思議を売る男』『バーティミアス』『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』『ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂』『さよならを待つふたりのために』など。エッセイに『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』『翻訳のさじかげん』など。日本の古典の翻案に『雨月物語』『仮名手本忠臣蔵』『怪談牡丹灯籠』。
(写真撮影:根津千尋)
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
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2006年4月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この小説は、ボート競技がメインになってはいるが、熱血系というか、ジャンプイデオロギー的作品ではない。情熱、いや、ある意味恋と呼べるかもしれないものを、セリフや態度というよりも、情景を通して描いた作品である。その恋の対象は、ボートで運命を共にするダーヴィッドであることもあれば、漠然としていてよくわからないこともある。
過去と現在、つまり、輝かしく胸の高鳴りに満ちた青春時代と戦争が暗い影を落とす沈黙の時代が、ゆらゆらと交差し、私はまるで朝と夜を何度も繰り返されているように感じた。主人公のアントンは、自分の気持ちやごく身近なものについては詳しく描写するが、具体的な行為や政治情勢については明確にしない。最後どうなったのかすらはっきりしないが、だからこそ、感慨深く、胸に残る作品だ。
曖昧で静かでシンプルな青春小説を読みたい人には、おすすめする。
過去と現在、つまり、輝かしく胸の高鳴りに満ちた青春時代と戦争が暗い影を落とす沈黙の時代が、ゆらゆらと交差し、私はまるで朝と夜を何度も繰り返されているように感じた。主人公のアントンは、自分の気持ちやごく身近なものについては詳しく描写するが、具体的な行為や政治情勢については明確にしない。最後どうなったのかすらはっきりしないが、だからこそ、感慨深く、胸に残る作品だ。
曖昧で静かでシンプルな青春小説を読みたい人には、おすすめする。
2017年4月6日に日本でレビュー済み
川沿いにある街(貧富の差もあるらしい)でボートを漕ぐ少年の感情の流れが、感傷的なトーンで語られる。川での練習やレースのシーンも多い。「ボートは苦しみを乗せて進む」という言葉が出てくる。たしかにそうだ。でもその苦しみには、喜びもくっついている。苦しみと喜びはワンセット。どちらかだけを取り出すことはできない。それがボート。
2007年8月9日に日本でレビュー済み
父も母も日々何事もなく静かに暮らすとことを良しとする家庭。
ひとりで家から出ていいのはあの交差点まで。
だれも友だちのいない少年。
この本はボートレースの場面が多少は盛り上がりがあるが重きはそこにはない。
少年の感じる不確かなさまざまな感情が感じるまま素直に記され読む者を引きつける。
本文より
三人は性格もばらばらだし、普段の生活にも大きな違いがある。しかし、その日の晩に育まれたものは、その後の数か月間も色あせずに残っていた。それはある種の理解だったが、その内容はぼくたち自身よくわからなかった。しかしそれは何章にもわたって書かれた条約にも負けないくらい確かなものだった。
金原瑞人さんの【訳者あとがき】を載せて欲しかった。
ひとりで家から出ていいのはあの交差点まで。
だれも友だちのいない少年。
この本はボートレースの場面が多少は盛り上がりがあるが重きはそこにはない。
少年の感じる不確かなさまざまな感情が感じるまま素直に記され読む者を引きつける。
本文より
三人は性格もばらばらだし、普段の生活にも大きな違いがある。しかし、その日の晩に育まれたものは、その後の数か月間も色あせずに残っていた。それはある種の理解だったが、その内容はぼくたち自身よくわからなかった。しかしそれは何章にもわたって書かれた条約にも負けないくらい確かなものだった。
金原瑞人さんの【訳者あとがき】を載せて欲しかった。