ガンファイターの一族、スワガーの男たちを描いた『スワガー・サーガ』において、この作品はある意味異端である。主人公のボブが一発の銃弾も撃たず、刀でヤクザと戦うからだ。
その一見すると突飛に見える設定が災いし、シリーズ内での評価はあまり高くない。作者自身もあまりよく思っていない作品なのかもしれないが、私はとても好きだ。何故なら私がスワガー・サーガにほれ込んだ要素がたっぷり詰まっているからだ。そのポイントを紹介しようと思う。
1.卓越した人体破壊描写
スワガー・サーガの魅力といえば、鬼気迫る筆力で描かれた人体破壊描写があげられる。飛び交う銃弾で肉体や脳が粉砕され、液状になり、飛び散るさまはいつも私の心をぞっとさせる。その残酷さ、人の身体がモノになっていく様子は、振るわれる武器が銃から刀剣に変わった本作でも見ることができる。
2.戦士たちの心情
命を奪い合う戦場のなかで、戦士が何を考え、生きるためにどんな計算をし、自らの恐怖とどう立ち向かっていくのか。本シリーズでは兵士や警察官、あるいはギャングなど立場は違えど、弱さも抱えた人間達が必死に戦うさまを描いている。それはこの作品でも同じだ。サムライの歴史や考え方などハンターが調べ薄限り、想像しうる限りをもって戦士の実像に迫ろうとしている。
3.深まる謎、そして、どんでん返し
第一作「極大射程」から、このシリーズは大きな謎を提示し、あるいは隠し、主人公がそれを追っていく様を描いてきた。単純なアクションだけでは本シリーズを終わらせなかったのも、その組み立てによるものだろう。この作品でも己の誇りのために真実を追求するボブの姿を見ることができる。また余談だが、この作品の前作、「ハバナの男たち」が特に謎解きやどんでん返しも無しで終わったことが私としては残念だったため、本作では推理や調査シーンを増やされたのは嬉しかった。
以上が本作が『スワガーの正統派』であると私が考える理由である。この三つの要素を書き上げてくれたこの作品は、私にとっては読みごたえのあるものであった。
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四十七人目の男〈上〉 (扶桑社ミステリー ハ 19-14) 文庫 – 2008/6/28
スティーヴン・ハンター
(著),
公手 成幸
(翻訳)
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硫黄島で玉砕した日本軍大尉の遺品を携え、ボブ・リー、侍の国へ!
父アールが硫黄島から持ち帰った日本刀を持主に返還すべく現代の成田空港に降り立ったボブ・リー。銃を捨て剣を取った名スナイパーが、日本を舞台に大立ち回りの大活劇!
父アールが硫黄島から持ち帰った日本刀を持主に返還すべく現代の成田空港に降り立ったボブ・リー。銃を捨て剣を取った名スナイパーが、日本を舞台に大立ち回りの大活劇!
- 本の長さ368ページ
- 言語日本語
- 出版社扶桑社
- 発売日2008/6/28
- ISBN-104594056970
- ISBN-13978-4594056971
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商品の説明
著者について
1946年ミズーリ州カンザスシティ生まれ。68年ノースウェスタン大学卒。71年ボルティモアサン紙に入社し、書評担当などを経て映画批評担当となる。96年ワシントンポスト紙に移り映画批評担当部門チーフとなる。2003年ピューリッツアー賞(批評部門)を受賞。
登録情報
- 出版社 : 扶桑社 (2008/6/28)
- 発売日 : 2008/6/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 368ページ
- ISBN-10 : 4594056970
- ISBN-13 : 978-4594056971
- Amazon 売れ筋ランキング: - 583,296位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年7月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
スワガーが剣士に?設定に少々無理があるかもしれません。東京周辺の地理に詳しいと楽しめる部分もありますが。
2010年10月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
四十七人目の男、読了。
めっちゃけなしたい気分とこいつぁすごいもの読んじゃったよという気分が入り交じった複雑なアンビバレントな感じ。
確かに一部の日本描写はそれはもう、とてつもなく間違っている。毎日英字新聞のwaiwaiコーナーの反日誹謗記事問題?にからんでたライターを著者が全面的に信頼して情報ソースとしちゃっていたらしい…。
でもありがちなハリウッドのヘンテコ日本描写とも違い小説なので微に入り細に入り細かく描写していくのだが、それがなんだかなぁ…という感じなのでヘンテコ映画とも違ったクレイジーな味わい。その辺りのテイストレスなテイスト、おいらは結構気に入ったねー。
という上記のようなことにとらわれると今までのスティーブン・ハンター著作の中では最も駄目な作品でしょう。著作は全部読んでないけどね…。多分ね…。他にも確か初期の発表作にはイマイチな作品あったはずだけど。
で、上記なようなヘンテコ描写を面白いと受け取れれば、剣術の修行とか謎のヤクザ軍団との刀剣をメインの武器とした実戦とか有り得ないワールドのブッ飛び具合にも付いて行けるというもの。って大分スレてるというかヒネクレタ感想かもね。これ。
著者が日本映画(とくに侍映画)にドハマリして日本研究というか侍オタクになっちゃって研究しまくった挙句に書いちゃったのが本作、という事情らしいっす。本作冒頭の著者の謝辞も日本映画、侍武士映画の俳優陣から監督陣の錚々たる名前を並べちゃっているし…。
まぁ一種のトンデモ本の類、つっても間違ってないかもな。てか大丈夫かな?スティーブン・ハンターさんよぉ〜。
で、内容ですがボブ・リー・スワガー・サーガシリーズの一作、なのですが父アールの過去の秘密も。出だしは現代とアールの時代の時間軸がクロスして進むフラッシュバックで。その後現代の時間軸で進んでいく。一本の刀が歴史、国、、文化、家族を超えそしてそれに翻弄されていく人々。刀剣に関する描写も相当オタクっぽい。
めっちゃけなしたい気分とこいつぁすごいもの読んじゃったよという気分が入り交じった複雑なアンビバレントな感じ。
確かに一部の日本描写はそれはもう、とてつもなく間違っている。毎日英字新聞のwaiwaiコーナーの反日誹謗記事問題?にからんでたライターを著者が全面的に信頼して情報ソースとしちゃっていたらしい…。
でもありがちなハリウッドのヘンテコ日本描写とも違い小説なので微に入り細に入り細かく描写していくのだが、それがなんだかなぁ…という感じなのでヘンテコ映画とも違ったクレイジーな味わい。その辺りのテイストレスなテイスト、おいらは結構気に入ったねー。
という上記のようなことにとらわれると今までのスティーブン・ハンター著作の中では最も駄目な作品でしょう。著作は全部読んでないけどね…。多分ね…。他にも確か初期の発表作にはイマイチな作品あったはずだけど。
で、上記なようなヘンテコ描写を面白いと受け取れれば、剣術の修行とか謎のヤクザ軍団との刀剣をメインの武器とした実戦とか有り得ないワールドのブッ飛び具合にも付いて行けるというもの。って大分スレてるというかヒネクレタ感想かもね。これ。
著者が日本映画(とくに侍映画)にドハマリして日本研究というか侍オタクになっちゃって研究しまくった挙句に書いちゃったのが本作、という事情らしいっす。本作冒頭の著者の謝辞も日本映画、侍武士映画の俳優陣から監督陣の錚々たる名前を並べちゃっているし…。
まぁ一種のトンデモ本の類、つっても間違ってないかもな。てか大丈夫かな?スティーブン・ハンターさんよぉ〜。
で、内容ですがボブ・リー・スワガー・サーガシリーズの一作、なのですが父アールの過去の秘密も。出だしは現代とアールの時代の時間軸がクロスして進むフラッシュバックで。その後現代の時間軸で進んでいく。一本の刀が歴史、国、、文化、家族を超えそしてそれに翻弄されていく人々。刀剣に関する描写も相当オタクっぽい。
2021年12月20日に日本でレビュー済み
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レビューを拝見すると、「日本人が読むと...」など、辛口のコメントも目立ちますが、生粋のスワガー・ファンにとっては、兎にも角にも「あのボブが、来てくれた」こと!!!
そのことだけで星1000個分の価値があるのです。
ウェルカム・ガニー!!!!!!
しかし!感涙にむせびつつ読んだものの、私にもほんのちょっぴり分からなかったことが一つ。。。
ボブが来てくれた国は........どこだったのでしょう。。。どこか東洋の国のような気はするのですが。^^
そのことだけで星1000個分の価値があるのです。
ウェルカム・ガニー!!!!!!
しかし!感涙にむせびつつ読んだものの、私にもほんのちょっぴり分からなかったことが一つ。。。
ボブが来てくれた国は........どこだったのでしょう。。。どこか東洋の国のような気はするのですが。^^
2014年2月9日に日本でレビュー済み
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日本人が読んだら、違和感がある。こりゃ、ありえんという展開と、思想。
2014年8月19日に日本でレビュー済み
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決まったパターンではありますが、個人的には上下巻とも面白かったです。
2013年8月30日に日本でレビュー済み
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日本を舞台にした米国作家にありがちな設定でしたがそれなりに面白く読ませて頂きました。
2014年3月29日に日本でレビュー済み
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主役のボブリースワガーの映画になった作品も読んでいたので、主役の性格がわかっていたのですぐに作品に
溶け込みました。
溶け込みました。