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多聞寺討伐 (扶桑社文庫 み 8-1) 文庫 – 2009/4/28
光瀬 龍
(著)
- 本の長さ503ページ
- 言語日本語
- 出版社扶桑社
- 発売日2009/4/28
- ISBN-104594059228
- ISBN-13978-4594059224
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登録情報
- 出版社 : 扶桑社 (2009/4/28)
- 発売日 : 2009/4/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 503ページ
- ISBN-10 : 4594059228
- ISBN-13 : 978-4594059224
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,285,765位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 450位扶桑社文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2004年2月19日に日本でレビュー済み
江戸時代に、未来から時空侵入の監視のために派遣されたパトロール隊がいた。
彼らは、完全に江戸時代の町人になりきり、普通に生活している。
しかし、時々、未来から過去に戻って悪さをしようとする者が来る。
その時、両者の間には、一般人には見えない戦いが繰り広げられる。
基本的にいくつかの短編を載せていて、それぞれが趣向が違っていて面白い。
また東洲斎写楽と未来人の女性とのエッチシーンも出てきて、大人のSFである。
彼らは、完全に江戸時代の町人になりきり、普通に生活している。
しかし、時々、未来から過去に戻って悪さをしようとする者が来る。
その時、両者の間には、一般人には見えない戦いが繰り広げられる。
基本的にいくつかの短編を載せていて、それぞれが趣向が違っていて面白い。
また東洲斎写楽と未来人の女性とのエッチシーンも出てきて、大人のSFである。
2018年12月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
角川から出ている「歌麿さま参る」と3作品が重複しています。
どの作品も基本的に不思議な事件の背景にタイムパトロール、という枠組みは同じでワンパターンですが、表題作の「多聞寺討伐」が、多聞寺側の不気味さ、瓦解していく討伐側の悲惨さ、それらを超越する存在などが入り乱れたダイナミックな展開で、一番面白く読めました。
ちなみに「多聞寺討伐」は、「歌麿さま参る」に収録されていません。
どの作品も基本的に不思議な事件の背景にタイムパトロール、という枠組みは同じでワンパターンですが、表題作の「多聞寺討伐」が、多聞寺側の不気味さ、瓦解していく討伐側の悲惨さ、それらを超越する存在などが入り乱れたダイナミックな展開で、一番面白く読めました。
ちなみに「多聞寺討伐」は、「歌麿さま参る」に収録されていません。
2019年2月16日に日本でレビュー済み
この書評は、ハヤカワ文庫版の『多聞寺討伐〈JA32〉』(昭和49年6月15日発行)についてです。
順番が逆になりましたが、『歌麿(うた)さま参る〈JA78〉』に続いて本書を読みました。ハヤカワJAでは、こちらのほうが約2年前に出ています。本書には、巻末に著者による7ページの「あとがきにかえて」がありますが、掲載誌の初出一覧はありません。このため、いつ頃の作品か良くわかりませんが、オリジナルは『歌麿さま』と同じく、多分昭和50年前後の作品集でしょう。
掲載作は5編。60枚から70枚の短編4つに最後に130枚程の長めの短編が1つです。
最初の「追う」は、文化7年を舞台にした江戸の目明し徳二郎が遭遇した不思議な事件の話です。彼の前を通り過ぎて行ったのは、時代を超えて逃亡する時間犯罪者と追跡する時間局員だったようですが、徳二郎は二人の姿に言いようのない虚無感を感じます。最後の数行の余韻が素晴らしい。これぞ光瀬節。
次の「弘安四年」は、二度目の蒙古襲来が迫る弘安四年、武蔵国児玉郡の関東武士、北島勘解由左衛門の話です。60枚程の短編ながら、いわゆる時代小説の雰囲気ではなく、堂々たる歴史小説の断片の雰囲気とSF味が混然と溶け合って、無限の風に吹かれるような味わいがあります。傑作だと思います。
3番目「雑司ヶ谷めくらまし」は、タイムマシンのようなからくりを使った話で、途中までは良くできているのですが、スペクタクルを優先したためかオチが荒唐無稽。いっそのこと実は法も倫理も持たない未来人だったという方がまだ少しは納得できたかもしれません。
4番目「餌鳥夜草子」の表の主人公は博打打ちの竹次ですが、真の主人公は彼を養っている常磐津の師匠、文字春。竹次の親代わりだった飾職人の仁兵衛爺っつあんが何者かに殺された事件の裏側に潜む時間犯罪。最後に明かされる刹那的な心情がピカレスク。
最後の「多聞寺討伐」は、枚数もあるので「弘安四年」のような本格的な時代小説を期待していたのですが大違い。何と予想外のスーパーバイオレンス・アクション。あとがきで著者自ら、少年時代は時代物と同時におどろおどろの怪奇小説も好きだったと書いていますが、後に菊池秀行が書きまくる、あの異能者対決の源流がここにもあったとは。でも、はっきり言うと時間局員ものとの相性は良くないと思います。
巻末の「あとがきにかえて」に書かれていることは、以前、他でも読んだかも知れないけれど、著者自身のことも含めて参考になります。
順番が逆になりましたが、『歌麿(うた)さま参る〈JA78〉』に続いて本書を読みました。ハヤカワJAでは、こちらのほうが約2年前に出ています。本書には、巻末に著者による7ページの「あとがきにかえて」がありますが、掲載誌の初出一覧はありません。このため、いつ頃の作品か良くわかりませんが、オリジナルは『歌麿さま』と同じく、多分昭和50年前後の作品集でしょう。
掲載作は5編。60枚から70枚の短編4つに最後に130枚程の長めの短編が1つです。
最初の「追う」は、文化7年を舞台にした江戸の目明し徳二郎が遭遇した不思議な事件の話です。彼の前を通り過ぎて行ったのは、時代を超えて逃亡する時間犯罪者と追跡する時間局員だったようですが、徳二郎は二人の姿に言いようのない虚無感を感じます。最後の数行の余韻が素晴らしい。これぞ光瀬節。
次の「弘安四年」は、二度目の蒙古襲来が迫る弘安四年、武蔵国児玉郡の関東武士、北島勘解由左衛門の話です。60枚程の短編ながら、いわゆる時代小説の雰囲気ではなく、堂々たる歴史小説の断片の雰囲気とSF味が混然と溶け合って、無限の風に吹かれるような味わいがあります。傑作だと思います。
3番目「雑司ヶ谷めくらまし」は、タイムマシンのようなからくりを使った話で、途中までは良くできているのですが、スペクタクルを優先したためかオチが荒唐無稽。いっそのこと実は法も倫理も持たない未来人だったという方がまだ少しは納得できたかもしれません。
4番目「餌鳥夜草子」の表の主人公は博打打ちの竹次ですが、真の主人公は彼を養っている常磐津の師匠、文字春。竹次の親代わりだった飾職人の仁兵衛爺っつあんが何者かに殺された事件の裏側に潜む時間犯罪。最後に明かされる刹那的な心情がピカレスク。
最後の「多聞寺討伐」は、枚数もあるので「弘安四年」のような本格的な時代小説を期待していたのですが大違い。何と予想外のスーパーバイオレンス・アクション。あとがきで著者自ら、少年時代は時代物と同時におどろおどろの怪奇小説も好きだったと書いていますが、後に菊池秀行が書きまくる、あの異能者対決の源流がここにもあったとは。でも、はっきり言うと時間局員ものとの相性は良くないと思います。
巻末の「あとがきにかえて」に書かれていることは、以前、他でも読んだかも知れないけれど、著者自身のことも含めて参考になります。