あまりに身近にあるためにLINEの世界戦略まではこれまであまり語られて来なかったが、新進気鋭のエリート経営者であるシン・ジュンホによるLINEプラスの位置づけや、LINEの特徴の「スタンプ」の端緒であるムーンをデザインしたカン ・ビョンモクのプロフィールなど、「ググってもほとんど出てこない」情報がこの本には詰まっている。
内容も特に感情を煽るものではなく、丹念に事実を積み上げて論じており、大変読みやすい。自分も含めてだが、「ネットを見てわかった気になっている」かもしれない人は、是非この本を読むべきだと思う。
読めば、「LINEは韓国企業なのか、日本企業なのか」というのがいかに初歩的な問いであるかわかるだろう。アジア発のSNSアプリであるこのLINEが、韓国・日本の才能ある人物たちの緻密な協業で成り立っているということをきっとよく理解できるはずだ。

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
韓流経営 LINE (扶桑社新書) 新書 – 2016/7/2
NewsPicks取材班
(著)
この会社、「ウルトラC」で上場しやがった! (東証幹部)
愛らしいスタンプで国民的メッセージアプリに成長したLINEが、2016年7月に予定している東京証券取引所への上場によって、いよいよ日本経済の表舞台に立つ。しかも、その経営の最大のキーマンの存在を徹底して伏せたままに、だ。
日本、台湾、タイ、インドネシアで高いシェアを誇り、世界全体で2億1860万人の月間ユーザーを抱える“純和製アプリ"には、多くの人に知られている「表の物語」と、まだ世の中には知られていない「もう一つの物語」が、光と影のように存在していた。兼ねてからLINEという企業についてミステリアスなものを感じていたNewsPicks取材班が、その物語を紐解く。
そこには、創業間もない頃から日本市場に挑戦していた韓国最大のIT企業ネイバーが、かつて堀江貴文が率いたライブドアを吸収し、世界的IT産業のダイナミズムの中で闘う姿があった。
愛らしいスタンプで国民的メッセージアプリに成長したLINEが、2016年7月に予定している東京証券取引所への上場によって、いよいよ日本経済の表舞台に立つ。しかも、その経営の最大のキーマンの存在を徹底して伏せたままに、だ。
日本、台湾、タイ、インドネシアで高いシェアを誇り、世界全体で2億1860万人の月間ユーザーを抱える“純和製アプリ"には、多くの人に知られている「表の物語」と、まだ世の中には知られていない「もう一つの物語」が、光と影のように存在していた。兼ねてからLINEという企業についてミステリアスなものを感じていたNewsPicks取材班が、その物語を紐解く。
そこには、創業間もない頃から日本市場に挑戦していた韓国最大のIT企業ネイバーが、かつて堀江貴文が率いたライブドアを吸収し、世界的IT産業のダイナミズムの中で闘う姿があった。
- 本の長さ262ページ
- 言語日本語
- 出版社扶桑社
- 発売日2016/7/2
- ISBN-104594075142
- ISBN-13978-4594075149
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
著者について
NewsPicks取材班
経済情報に特化したニュース共有サービス「NewsPicks」は、ニュースに対する専門家や業界人らのコメントを読むことができる。2016年4月に企業や産業に焦点を当てたオリジナルコンテンツを制作する調査報道チームを新設。後藤直義、池田光史、森川潤の3人が立ち上げメンバーとなり、独自のテーマで取材執筆活動を展開している。
◎後藤直義/1981年、東京生まれ。青山学院大学文学部卒業。毎日新聞社を経て、週刊ダイヤモンドにてグローバルにハイテク産業を取材し、アップルが日本の電機業界を呑み込む様子を描いた「アップル帝国の正体」(文藝春秋、2013年共著)を執筆。2016年4月にNewsPicks編集部に加わり、企業報道チームを新設。
◎池田光史/1983年、鹿児島生まれ。東京大学経済学部卒業。週刊ダイヤモンドにて主にマクロ経済や証券・金融、自動車業界を担当。リーマンショック前後の金融市場や、異次元緩和時代の日本銀行を深掘りしたレポートを執筆。主な特集記事に「トヨタVSフォルクスワーゲン」(週刊ダイヤモンド、2015年)など。2016年4月より現職。
◎森川潤/1981年、米国生まれ。京都大学文学部卒業。産経新聞経済本部を経て、週刊ダイヤモンド記者に。エネルギー担当として、東京電力の内側を描いた「東電復活」(2013年)執筆。この他、代表作に「誰が音楽を殺したか」(電子書籍、2013年)や「アップル帝国の正体」(文藝春秋、2013年共著)など。2016年4月より現職。
経済情報に特化したニュース共有サービス「NewsPicks」は、ニュースに対する専門家や業界人らのコメントを読むことができる。2016年4月に企業や産業に焦点を当てたオリジナルコンテンツを制作する調査報道チームを新設。後藤直義、池田光史、森川潤の3人が立ち上げメンバーとなり、独自のテーマで取材執筆活動を展開している。
◎後藤直義/1981年、東京生まれ。青山学院大学文学部卒業。毎日新聞社を経て、週刊ダイヤモンドにてグローバルにハイテク産業を取材し、アップルが日本の電機業界を呑み込む様子を描いた「アップル帝国の正体」(文藝春秋、2013年共著)を執筆。2016年4月にNewsPicks編集部に加わり、企業報道チームを新設。
◎池田光史/1983年、鹿児島生まれ。東京大学経済学部卒業。週刊ダイヤモンドにて主にマクロ経済や証券・金融、自動車業界を担当。リーマンショック前後の金融市場や、異次元緩和時代の日本銀行を深掘りしたレポートを執筆。主な特集記事に「トヨタVSフォルクスワーゲン」(週刊ダイヤモンド、2015年)など。2016年4月より現職。
◎森川潤/1981年、米国生まれ。京都大学文学部卒業。産経新聞経済本部を経て、週刊ダイヤモンド記者に。エネルギー担当として、東京電力の内側を描いた「東電復活」(2013年)執筆。この他、代表作に「誰が音楽を殺したか」(電子書籍、2013年)や「アップル帝国の正体」(文藝春秋、2013年共著)など。2016年4月より現職。
登録情報
- 出版社 : 扶桑社 (2016/7/2)
- 発売日 : 2016/7/2
- 言語 : 日本語
- 新書 : 262ページ
- ISBN-10 : 4594075142
- ISBN-13 : 978-4594075149
- Amazon 売れ筋ランキング: - 602,245位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 240位SNS入門書
- - 303位扶桑社新書
- - 24,788位投資・金融・会社経営 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2016年7月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2021年7月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
知ってるようで、知らない事だらけでした。圧倒的な取材量を感じる作品でした。面白かったです。
2016年7月3日に日本でレビュー済み
通勤電車で回りを観察すると、10人中8人が携帯を操作していて、その内の何人かはLINEを見ています・・・私の主観です・・。
LINEは、東日本大震災をきっかけに開発された無料のコミュニケーション・アプリで、
かわいらしいスタンプを使うことで、わが国では圧倒的な人気を誇り、
日本、台湾、タイ、インドネシアで広く使われ、全世界で2億1860万人が利用しています。
また、本年7月には東証第一部とニューヨークに同時上場することになっていて、
わが国では今年最大にIPOと騒がれています。
しかし、このLINE実は、韓国最大のIT企業ネイバーの子会社であることはあまり知られていません。
これは、LINEが戦略的に韓国系企業ということを隠していたということもありますが、
その実態はあまりにも知られなさすぎといえます。
本書では、1:誰が本当の経営者なのか 2:どこが本社なのか・・司令塔なのか 3:LINEはどのように開発されたのか
ということを中心にLINEという会社に鋭いメスを加えています。
本書の狙いは、当然のことながらLINEが、韓国企業ということを暴き立てるのが狙いではなく、
なぜ日本独自のSMSが発達しなかったか、ということを解き明かすことにあります。
また、それが同時に、現在の日本のインターネット産業に対する問題提起にもなっています。
非常に面白く読ませてもらいました。LINEの発展に、ライブドアの残党が大きく貢献していた事実には、
少し驚かされました。また、LINEが日本の会社である強調しても、ストックオプションの額を見てみると、
実権がどこにあるのかは、一目瞭然です。
そして、世界展開を図るLINEですが、その前途は、どうなのでしょうか?
また、IPOの件ですが、これまで何度か噂がありましたが、今回やっと実現するようですが、
その裏には、色々あるようで、日米同時上場が、本書で書かれているような意味合いがあることを今回初めて知りました。
まさに、「『ウルトラC』で上場しやがった」、というのが本音でしょう!!
途中で、ホリエモンへのインタビューも挟まっていますが、これも非常に興味深い!!
私事ですが、LINEの上場に、うさん臭さを感じたので、IPOの申し込みは見送りました。
LINEは、東日本大震災をきっかけに開発された無料のコミュニケーション・アプリで、
かわいらしいスタンプを使うことで、わが国では圧倒的な人気を誇り、
日本、台湾、タイ、インドネシアで広く使われ、全世界で2億1860万人が利用しています。
また、本年7月には東証第一部とニューヨークに同時上場することになっていて、
わが国では今年最大にIPOと騒がれています。
しかし、このLINE実は、韓国最大のIT企業ネイバーの子会社であることはあまり知られていません。
これは、LINEが戦略的に韓国系企業ということを隠していたということもありますが、
その実態はあまりにも知られなさすぎといえます。
本書では、1:誰が本当の経営者なのか 2:どこが本社なのか・・司令塔なのか 3:LINEはどのように開発されたのか
ということを中心にLINEという会社に鋭いメスを加えています。
本書の狙いは、当然のことながらLINEが、韓国企業ということを暴き立てるのが狙いではなく、
なぜ日本独自のSMSが発達しなかったか、ということを解き明かすことにあります。
また、それが同時に、現在の日本のインターネット産業に対する問題提起にもなっています。
非常に面白く読ませてもらいました。LINEの発展に、ライブドアの残党が大きく貢献していた事実には、
少し驚かされました。また、LINEが日本の会社である強調しても、ストックオプションの額を見てみると、
実権がどこにあるのかは、一目瞭然です。
そして、世界展開を図るLINEですが、その前途は、どうなのでしょうか?
また、IPOの件ですが、これまで何度か噂がありましたが、今回やっと実現するようですが、
その裏には、色々あるようで、日米同時上場が、本書で書かれているような意味合いがあることを今回初めて知りました。
まさに、「『ウルトラC』で上場しやがった」、というのが本音でしょう!!
途中で、ホリエモンへのインタビューも挟まっていますが、これも非常に興味深い!!
私事ですが、LINEの上場に、うさん臭さを感じたので、IPOの申し込みは見送りました。
2016年7月8日に日本でレビュー済み
日本は韓国の技術者、経営者を軽く見ていることがわかる。
日本からこのような企業が出ないのは既成概念や型にはまる経営しかできないからだ。
日本からこのような企業が出ないのは既成概念や型にはまる経営しかできないからだ。
2016年7月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こんにちは、古舘健です。
経済メディア「NewsPicks」の7冊目となる書籍です。
2016年4月に「週刊ダイヤモンド」から移籍した後藤氏、池田氏、森川氏が執筆しました。謎に包まれた「LINE」という企業を解き明したインタビューが元になっています。取材で入手した社外秘の経営幹部リスト(P95)を公開しています。
本書は、わたしたちに3つの疑問を投げかけます。
「疑問① 誰が本当の経営者なのか?
疑問② どこが本当の本社なのか?
疑問③ LINEはどのように開発されてきたのか?
この3つの疑問を辿って行くと、いずれもLINEの源流である、韓国最大のIT企業のネイバーという会社に行き着くことになる。(P17)」
日本の企業と思われていた「LINE」の真の姿を徐々に明らかにします。「LINE」の歴史と裏舞台や、ストックオプションで見えた日韓の格差(P238-239)を紹介します。複雑な感情を読者に抱かせます。
それはなぜか。以下の言葉が刺さりました。
「敢えて言いたい。日本人が誇るべき『メード・イン・ジャパン』への思い入れは、時に海の外で起こっているIT産業のダイナミックな変遷を見落とすようなリスクになってはいないだろうか。(P250)」
「メード・イン・ジャパン」に抱く理想と現実のギャップに警鐘を鳴らす気迫のこもった一冊です。
以下はメモのために抜粋します。
――――――――――――――――――――――――――
P22
「ネイバーという名前は、日本人にとっては馴染みが薄いかもしれないが、韓国では誰もが知っている超有名な検索サービスだ。」
P30-31
「日本市場で成功するためには、日本企業以上に、日本をもっと知らなくてはいけない。そう痛感したイ・ヘジンは、ローカライズ(現地化)を徹底して、いつの日か日本市場でリベンジを果たすため、ある男に自分の夢を託すことになる。その男こそ、今では“LINEの父”として知られる、若き日のシン・ジュンボ(現LINE最高グローバル責任者)だった。
P41
「唯一、(中略)『NAVERまとめ』は、徐々にファン層を増やしてヒットサービスに育った。それでも、当時を知っているLINE幹部からすれば、それは日本の検索市場を狙っていたネイバージャパンにとっては『ニッチ』な成功に過ぎなかったという。」
P46
「『フェイスブックが米国製だと聞いても、拒否感を示す日本人はいないでしょう。だけど韓国と日本という2つの国の間にだけは、いまだに、特別な感情があります。素直に言うと、LINEを日本人向けにマーケティングするにあたって、韓国が関わっている部分はどうしても使いたくない要素でした。(中略)』」
P85
「要するに、LINEの子会社でありながらグローバル戦略においては、LINE自体を凌駕する力を持つ組織。それこそがLINEプラスなのだ。いや、むしろ、LINEプラス自体が、親会社ネイバーとほぼイコールと言えるのではないだろうか。」
P100
「とりわけLINEが目指すのは、メッセージのみならず、あらゆるコンテンツやオフラインサービスを、アプリで束ね上げてビジネス化する『スマートポータル』だ。競合アプリとの補完性は薄く、単独で圧倒的なシェアを握れるかが成否を分ける構造といえる。」
P108
「世界で月間2億1860万人のLINEユーザーたちが、昼夜を問わずコミュニケーションに使っているツールといえば、スタンプだ。1日あたりの送受信件数は過去最高で27億回に達し、日本のみならず、スタンプはもはや国境を超えた万国共通の“言語”となっている。」
P112
「そんなオリジナルスタンプは、LINEが世界各地で『現地化』し、ユーザーを拡大させるに従って、大事な役割を果たしている。例えば、イスラム教徒の多いマレーシアやインドネシアでは、断食期間である『ラマダン』をテーマに制作した地域限定スタンプを投入している。」
P144-145
「『韓国のネイバー本社が今一番注視しているのは、ウィーチャットであることは間違いない。イ・ヘジンさんも、たびたび口に出している』(LINE関係者)
(中略)中国人にとって、社会生活に不可欠なサービスに成長している。(中略)さらにスマホの画面上からワンタッチでレストランの予約から、タクシーの配車、そして飛行機や列車の切符の予約購入に、スーパーやコンビニでの支払い、映画のチケット購入まで、あらゆるサービスが利用できてしまうのだ。」
P158
「そして再建を果たしていたライブドアに2010年5月、大きな変化が訪れる。
引き受け先を探すための競売にかけられた末に、韓国ネイバーの子会社であるNHKジャパン(現LINE)に63億円で買収されることが決まったのだ。」
P234-235
「『韓国ネイバーがLINE株の80%強を保有したまま、LINEは上場する』
(中略)誰もが知っているルールがある。それは会社の全株式の35%以上(東証一部)が、オープンな市場に流通し、そこで売り買いをされなくてはならないということだ。(中略)
『(中略)LINEは日本とニューヨークに同時上場するので、この免除が受けられるのです』
そこで思い当たるのが、LINEがなぜ日米同時上場にこだわってきたのか、という点だ。」
さいごまで読んでくださり、ありがとうございます!
経済メディア「NewsPicks」の7冊目となる書籍です。
2016年4月に「週刊ダイヤモンド」から移籍した後藤氏、池田氏、森川氏が執筆しました。謎に包まれた「LINE」という企業を解き明したインタビューが元になっています。取材で入手した社外秘の経営幹部リスト(P95)を公開しています。
本書は、わたしたちに3つの疑問を投げかけます。
「疑問① 誰が本当の経営者なのか?
疑問② どこが本当の本社なのか?
疑問③ LINEはどのように開発されてきたのか?
この3つの疑問を辿って行くと、いずれもLINEの源流である、韓国最大のIT企業のネイバーという会社に行き着くことになる。(P17)」
日本の企業と思われていた「LINE」の真の姿を徐々に明らかにします。「LINE」の歴史と裏舞台や、ストックオプションで見えた日韓の格差(P238-239)を紹介します。複雑な感情を読者に抱かせます。
それはなぜか。以下の言葉が刺さりました。
「敢えて言いたい。日本人が誇るべき『メード・イン・ジャパン』への思い入れは、時に海の外で起こっているIT産業のダイナミックな変遷を見落とすようなリスクになってはいないだろうか。(P250)」
「メード・イン・ジャパン」に抱く理想と現実のギャップに警鐘を鳴らす気迫のこもった一冊です。
以下はメモのために抜粋します。
――――――――――――――――――――――――――
P22
「ネイバーという名前は、日本人にとっては馴染みが薄いかもしれないが、韓国では誰もが知っている超有名な検索サービスだ。」
P30-31
「日本市場で成功するためには、日本企業以上に、日本をもっと知らなくてはいけない。そう痛感したイ・ヘジンは、ローカライズ(現地化)を徹底して、いつの日か日本市場でリベンジを果たすため、ある男に自分の夢を託すことになる。その男こそ、今では“LINEの父”として知られる、若き日のシン・ジュンボ(現LINE最高グローバル責任者)だった。
P41
「唯一、(中略)『NAVERまとめ』は、徐々にファン層を増やしてヒットサービスに育った。それでも、当時を知っているLINE幹部からすれば、それは日本の検索市場を狙っていたネイバージャパンにとっては『ニッチ』な成功に過ぎなかったという。」
P46
「『フェイスブックが米国製だと聞いても、拒否感を示す日本人はいないでしょう。だけど韓国と日本という2つの国の間にだけは、いまだに、特別な感情があります。素直に言うと、LINEを日本人向けにマーケティングするにあたって、韓国が関わっている部分はどうしても使いたくない要素でした。(中略)』」
P85
「要するに、LINEの子会社でありながらグローバル戦略においては、LINE自体を凌駕する力を持つ組織。それこそがLINEプラスなのだ。いや、むしろ、LINEプラス自体が、親会社ネイバーとほぼイコールと言えるのではないだろうか。」
P100
「とりわけLINEが目指すのは、メッセージのみならず、あらゆるコンテンツやオフラインサービスを、アプリで束ね上げてビジネス化する『スマートポータル』だ。競合アプリとの補完性は薄く、単独で圧倒的なシェアを握れるかが成否を分ける構造といえる。」
P108
「世界で月間2億1860万人のLINEユーザーたちが、昼夜を問わずコミュニケーションに使っているツールといえば、スタンプだ。1日あたりの送受信件数は過去最高で27億回に達し、日本のみならず、スタンプはもはや国境を超えた万国共通の“言語”となっている。」
P112
「そんなオリジナルスタンプは、LINEが世界各地で『現地化』し、ユーザーを拡大させるに従って、大事な役割を果たしている。例えば、イスラム教徒の多いマレーシアやインドネシアでは、断食期間である『ラマダン』をテーマに制作した地域限定スタンプを投入している。」
P144-145
「『韓国のネイバー本社が今一番注視しているのは、ウィーチャットであることは間違いない。イ・ヘジンさんも、たびたび口に出している』(LINE関係者)
(中略)中国人にとって、社会生活に不可欠なサービスに成長している。(中略)さらにスマホの画面上からワンタッチでレストランの予約から、タクシーの配車、そして飛行機や列車の切符の予約購入に、スーパーやコンビニでの支払い、映画のチケット購入まで、あらゆるサービスが利用できてしまうのだ。」
P158
「そして再建を果たしていたライブドアに2010年5月、大きな変化が訪れる。
引き受け先を探すための競売にかけられた末に、韓国ネイバーの子会社であるNHKジャパン(現LINE)に63億円で買収されることが決まったのだ。」
P234-235
「『韓国ネイバーがLINE株の80%強を保有したまま、LINEは上場する』
(中略)誰もが知っているルールがある。それは会社の全株式の35%以上(東証一部)が、オープンな市場に流通し、そこで売り買いをされなくてはならないということだ。(中略)
『(中略)LINEは日本とニューヨークに同時上場するので、この免除が受けられるのです』
そこで思い当たるのが、LINEがなぜ日米同時上場にこだわってきたのか、という点だ。」
さいごまで読んでくださり、ありがとうございます!
2016年7月6日に日本でレビュー済み
LINEのおおもとがネイバー社であることやライブドア社員の方たちが大きく関わっていることはニュースや日常会話の中で端々で聞いましたが、本書を読むことで、点でバラバラだった情報が線でようやく繋がりました。
経済の話であるはずなのに、まるで推理小説を読んでいるようなドキドキ感があります。
純和製アプリと聞いてきたLINEの真の姿は、日本人として少々ショックを受けたのですが、最近の(結構前からですね...)日本企業の凋落ぶりを見ていると、当然だろうな、という話ばかり。
久しぶりに日本からグローバル企業が出てきたと思いきや、実情はそうではなかったということを、また日本経済の不安定さに、もっと危機感を持つべきだなと再認識いたしました。早く気付かなければ日本は更にグローバルマーケットから置いてけぼりにされてしまうのではないかと、そう感じずにはいられません。
経済の話であるはずなのに、まるで推理小説を読んでいるようなドキドキ感があります。
純和製アプリと聞いてきたLINEの真の姿は、日本人として少々ショックを受けたのですが、最近の(結構前からですね...)日本企業の凋落ぶりを見ていると、当然だろうな、という話ばかり。
久しぶりに日本からグローバル企業が出てきたと思いきや、実情はそうではなかったということを、また日本経済の不安定さに、もっと危機感を持つべきだなと再認識いたしました。早く気付かなければ日本は更にグローバルマーケットから置いてけぼりにされてしまうのではないかと、そう感じずにはいられません。
2020年1月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Lineは紛れもない韓国企業である。この本を読めば明らかだ。
本の最後で、なぜ日本人にLineを生み出せなかったかが書かれており、考えさせられた。
好き嫌いの前に事実を事実として、日本人は受け入れるべきだろうと感じた。
本の最後で、なぜ日本人にLineを生み出せなかったかが書かれており、考えさせられた。
好き嫌いの前に事実を事実として、日本人は受け入れるべきだろうと感じた。
2016年7月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本と韓国の本当の関係を見つめなおせる問題提起が良かったです。