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ラスト・ドリーム 単行本 – 2004/9/1

3.8 5つ星のうち3.8 10個の評価

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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 毎日新聞出版 (2004/9/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2004/9/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 407ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4620106879
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4620106878
  • カスタマーレビュー:
    3.8 5つ星のうち3.8 10個の評価

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志水 辰夫
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2007年10月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 唐突に物語が始まる。悪夢にうなされ、目覚める主人公。場所は青函トンネルを走る列車の中。あてどない主人公を拾った初老の老人との出会いがきっかけで次々と明らかになる主人公の過去と生い立ち。過去と現在をさまよいながらストーリーは展開する。
 サラリーマンとしての男、夫としての男の姿を情感豊かな筆致で描く。妻との出会い、別れ。繊細な情景描写。"シミタツ節"は健在である。
 秋の夜長にぴったりの1冊か。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2004年11月19日に日本でレビュー済み
家庭を顧みず、海外の食品階差での海老養殖に熱中する中年男。
妻にガンで先立たれた悲しみをだんだん思い出したのか
妻の故郷へと向かっていく・・・・
主人公は何を求めていたのか?失ったものか?
日本の失ったものと重なりあう気持ちがする。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年1月20日に日本でレビュー済み
主人公の主観的な誠実さが皮相的なために感情移入しがたい。
だから読み方の難しい小説であるが、執筆意図を気にすることなく虚心坦懐に
読むのがいいと思う。そうすると何が描かれているか。

家柄、性格、能力、結婚など、一般的にはそこそこの成功を収めたように
見える男が、(主観的には)率直に人生を振り返るというのが主な内容である。

しかしそこで明らかになるのは、男というものがいかに弱く、
自分勝手で、無神経を極めているかということである。

しかもそうした点への自覚は、妻を失ったことを契機に
自分のうつろな人生に気付いた後もなお、最後まで希薄である。

つまりこの作品は、著者の意図がどうあれ、徹頭徹尾、
男として生きることの「罪」を暴き出しているのだ。

こうした男はいかにも昭和的であるようにも見えるが、
しかし平成が終わろうとしている現在でも根強いのだ(我が身を省みつつ)。

なお、エビ養殖産業の様子や食品への放射線照射といった、
著者にしてはやや珍しい社会性のあるトピックスは興味深かった。
2004年10月26日に日本でレビュー済み
 著者の4年ぶりとなる長編の本書は、妻をがんで失った衝撃で記憶を失ってしまった男の物語。妻に対する罪悪感、幸福にしてやれなかった後悔と悲哀。そして、ビジネスマンとして出世の頂点を極めた男の回想と悔恨を描いています。じっくりとした作品ではあり、ある意味志水辰夫らしい作品ではありますが、様々な要素が盛り込まれすぎていて、まとまりを感じなかった点は残念です。それでも久々の志水辰夫の長編として物語は堪能できました。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2004年11月21日に日本でレビュー済み
 最初にお断りしておく。
志水辰夫の熱心な読者ではないことを。しかしこれは失望した。
400ページを費やして書くほどのことか。
意識的な構成なのだろうが、時制の出入りの多さはいたずらに
読者を混乱させるだけに思えてならない。
 主人公の記憶の混乱や心理的葛藤を表現する意図なら成功しているとは
いえまい。
 妻を亡くしたことで記憶喪失になるという冒頭の設定も
その後の展開からすればリアリティにかける。
 恋愛も癒しも海外企業進出も、さらに黄金伝説までもと
あまりに盛り込みすぎて書けば書くほど散漫な印象しか残らない。
 毎日新聞社には「アジアン・ノアール」というシリーズがあって
どうもこれもその中のひとつとして企画されたのではないかと
かんぐってしまう。いっそタイのえび養殖の部分を膨らませたほうが
面白かったかと思う。
 蛇足になるがこの著者は女を書くのが嫌いなのか、下手なのか。
魅力的な女性がでてこない。
切ないほどの哀感漂うシミタツ節を期待したい。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2007年11月23日に日本でレビュー済み
叙情感という観点から見れば星5つ。
ストーリーテリングという観点からは星1つ。
間を取って3つとしたけど、シミタツの言いたいことがストレートに伝わってこなかった。
終わり方も力でねじ伏せた感じだし。
シミタツ物の中では、めずらしく人に薦められない作品。
どうしてもというのであれば、相当のシミタツファンで
もう読むのがないのですという人ぐらいかなぁ。
それとも、長渕と同じ境遇にならないと、読んでもわからないのか。
私も妻には相当苦労をかけているので、もし先に妻が逝ったなら、再読してみようと思う。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2007年11月23日に日本でレビュー済み
出だしから謎めいてますが、決してミステリーではありません。
妻に先立たれた中年男性の悲哀というんでしょうか、いろいろな思い出と共に人生を辿る物語です。
まあ自業自得と言えばそれまでなんだけど。
妻は夫の秘密に気付いてたのかも知れないな・・・と思いました。
そうじゃなかったら、あそこまで責められたかな?と。
後悔しても遅すぎるオジサンの物語、なんとなく切なかったです。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2007年11月13日に日本でレビュー済み
主人公は妻に先立たれた「長渕琢巳」。

高度成長・バブル・失われた10年と企業だけではなく、国自体の環境の変化に翻弄されてきたサラリーマンの悲哀と男女の機微が描かれています。

場面ごとの情景描写が素晴らしく、失われたものへの郷愁、人生のはかなさが読者の胸に見事なまでに迫ってきます。

私は場面ごとの郷愁の匂いまで嗅ぎ取ってしまいました。

男だったら誰もがみる見果てぬ夢、主人公「長渕琢巳」がみたラストドリームは叶ったのでしょうか?

今年読んだ本の中で一押しになるかもしれません。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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