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抒情的恐怖群 単行本 – 2009/4/17

4.8 5つ星のうち4.8 8個の評価

都市伝説、土地の怪談、現代の妖怪談、恐ろしくも美しい官能的ホラー・・・。
評論から創作に回帰し、ますます充実する著者の最新短編集。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 毎日新聞社 (2009/4/17)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2009/4/17
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 272ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4620107387
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4620107387
  • カスタマーレビュー:
    4.8 5つ星のうち4.8 8個の評価

著者について

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高原 英理
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カスタマーレビュー

星5つ中4.8つ
5つのうち4.8つ
8グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2009年6月24日に日本でレビュー済み
文学界で「グレー・グレー」を読んでおり、
著者の新作を期待していた。
一読し、「もう読み終わってしまった」と
読み終えたことが残念に思える。
悪夢の中でみる悪夢のような短編たち。
いつしか、この作者の悪夢にあこがれている自分に気づく。
はまった。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年6月24日に日本でレビュー済み
文芸の極意は怪談にありといったのは佐藤春夫だが、ことに怪談は作家の力量が問われる分野だ。お手軽なお涙ちょうだいの感動物よりも作ることは難しい。いわば恐怖という感情がいかに繊細なもので保証されているかが窺える。著者は先行する評論において一貫して<憧れ>について語りつづけたが、本書においても同様の方向性を私は感じる。恐怖と憧れは、表出の方向性が違うだけで根はおなじだ。上位存在や未知なるものに感じる感情でしかない。恐怖であれ憧れであれ両者をつつむのはある種の陶酔だ。そこには解体と同化という動きが発生する。おそらく解体に重きがあれば、それは恐怖となり、同様に同化に比重がむけば憧れとなるのだろう。こうした両義的な方向性をしめすものとして総題たる抒情的恐怖群という語彙がおかれているのだろう。集中、私は実話的な香りのするものよりも純粋な怪談として読めるものに惹かれた。
全体として破綻が少なく、鋭さを伴う恐怖が読み手を襲う。しかし、こうした〈恐怖〉の意匠のなかにほのかに感じられる、異形なるものへの愛惜の感情こそが、この短編集の基調となる「抒情的」なものと呼応している。そして、その愛惜の感は〈憧れ〉の相を私に感じさせる。
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年7月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
よく言えば文学的、悪く言えば独特な表現や言い回しでやや古臭さが感じられる。

しかし読み進むと恐怖に感染したかのような気分にさせられる。淡々とした描写が、反って新しさを感じるのかもしれない。

例えば昨今のホラー小説がより派手で、より嗜虐性に富んだ物だとしたらこちらは静か過ぎて陰湿な恐怖を味わえるというような感じ。

外国映画にいきなり出て来る派手なゾンビ達とは違い、噂話や風土を背景とした日本の幽霊話は、想像しただけで何かが近寄って来そうで背筋が寒くなる。

そういう恐怖を味わいたい方にはお勧め。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年11月20日に日本でレビュー済み
 「抒情的恐怖群」を直訳すると「作者の主観的感情により表現された恐怖の集合」ということかな。
 以下ネタバレしない程度に感想を。

・「町の底」
   言葉使いが独特で若干読みづらく、したがって風景などイメージし辛い。
・「呪い田」
   私服警官にも呪われる理由があれば最後が締まったかもしれない。
・「樹下譚」
   公園の木の下で仮眠をとるタクシードライバーが見た夢とは。
・「グレー・グレー」
   ゾンビ物。アキと和花の愛の深さが羨ましい。
・「影女抄」
   よくこんな恐ろしい話を思いつくものだと思うほど気持ちが悪い。食っているつもりが食い千切られているような。
・「帰省録」
   何年ぶりかで帰省した田舎町で経験した出来事とは。名前が変わるだけでは恐怖が足りない。
・「緋の間」
   お屋敷の中でのふゆとの描写まででなんとか終わらせておけば☆5だった。

 言葉づかいに気を使わず、普通の言い回しの中でむしろ淡々と恐怖を描く方が合っているような気がする。あるいは全て文体を統一して一冊にするとか。でも、「町の底」に合わせられると読みづらい。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年6月7日に日本でレビュー済み
これはまた、なんという古めかしい、というのが第一印象でした。
横溝正史のごく初期の小説「真珠郎」を思い出してしまいました。
文にひどいくせがあり、雰囲気はカビがはえたように古めかしく、おどろおどろとして、今時いったいだれがこんなものを読むというのでしょうか?・・・・はい、私のような物好きな怪奇小説ファンが読むのです。

このままでは、絶対に売れっ子作家にはなれないだろうなあ、と思います。
もしかすると著者もそんなことを望んでいないかもしれません。
深く、闇にもぐるようにその名が語り継がれていき、死後何十年かたっても、密かな怪奇小説ファンの集いで、「おお、君もあの高原英理を読んだか」と語られることこそ、著者の本望かもしれません。

最後に苦言を。
物語としてまとめに入ったところで急に暗い輝きが失われるような気がします。
なんだ、あれこれ脅しておいて、結局はこんなありきたりの結末へもっていくのか、と。
逆に、鉈で読者の頭を真っ二つにするような結末を用意できるようになったとき、暗闇の底から、怪奇小説ファンの黒い拍手が沸き起こることでしょう。
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート