確かに配役の設定は面白いのです。アメリカ帰りの風来坊じみた人物と、地元の退職まじかのベテラン刑事というコンビの配置。ただ、どちらが主人公なのか時として不明になる箇所が多くあり、入れ替わりますが、それも作者の意図なのでしょう。それにしても、狭い港町、漁港町で人間関係を組み立て動かすにしても、あまりに場所が狭く同じ様な場面と科白が何度も出てきます。ですから、ヤマ場が来たようでそれが平穏に過ぎ去ってしまいます。しかも、過去の事件と現在の利益闘争を組み立て、そこに殺人事件を何件もからめるのですが、どうのも殺しの理由がはっきりしません。ですから、迫力が無い。案の定、動機が弱いし、こじつけの印象しか持てません。
因習とか怨恨にしても、後半に言葉で説明という形を取り、描写になっていません。最後はバタバタと強引に終焉に持って行った感じです。二段組で500ページ近い作品ですが、新宿鮫シリーズに慣れた読者にとっては、なんとも消化不良な読後感しか覚えないのではないでしょうか?
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罪深き海辺 単行本 – 2009/7/23
大沢 在昌
(著)
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購入オプションとあわせ買い
財政破綻寸前の港町に突然現れた、大地主の遺産相続人。
激化する暴力団の攻防、相次ぐ不審死、進出企業の陰謀・・・・
敵か味方か。騙すか騙されるか。長い間、大きな石の下に
隠れていた毒虫たちが動きだし、一気に不穏な空気が立ち込めるなか、
老刑事は命をかけて、「禁断の事件」の真相に挑む-
激化する暴力団の攻防、相次ぐ不審死、進出企業の陰謀・・・・
敵か味方か。騙すか騙されるか。長い間、大きな石の下に
隠れていた毒虫たちが動きだし、一気に不穏な空気が立ち込めるなか、
老刑事は命をかけて、「禁断の事件」の真相に挑む-
- 本の長さ504ページ
- 言語日本語
- 出版社毎日新聞社
- 発売日2009/7/23
- ISBN-104620107417
- ISBN-13978-4620107417
登録情報
- 出版社 : 毎日新聞社 (2009/7/23)
- 発売日 : 2009/7/23
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 504ページ
- ISBN-10 : 4620107417
- ISBN-13 : 978-4620107417
- Amazon 売れ筋ランキング: - 560,555位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1956年名古屋市出身。慶應義塾大学中退。79年第1回小説推理新人賞を「感傷の街角」で受賞し、デビュー。
86年「深夜曲馬団」で日本冒険小説大賞最優秀短編賞、91年「新宿鮫」で第12回吉川英治文学新人賞、第44回日本推理作家協会賞長編部門、94年「無間人形 新宿鮫4」で第110回直木賞、20001年「心では重すぎる」、02年「闇先案内人」で日本冒険小説大賞を連続受賞。04年「パンドラ・アイランド」で第17回柴田錬三郎賞を受賞。2006年「狼花 新宿鮫9」で日本冒険小説大賞。2010年第14回日本ミステリー文学大賞受賞。2012年「絆回廊 新宿鮫10」で日本冒険小説大賞。2014年「海と月の迷路」で第48回吉川英治文学賞受賞。2022年秋 紫綬褒章受章。
05年~09年社団法人日本推理作家協会理事長を務める。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年8月27日に日本でレビュー済み
2013年2月18日に日本でレビュー済み
大沢氏の描くハードボイルドを
いくつか読んで
どれも面白かったので期待していたのですが、
今ひとつ、残念な感じでした。
さらりと読めて、主人公のキャラも悪くないのですが、
もうひとつ、深さがないというか、魅力がないというか、
何を考えているのかわからないというか。
出会う人が弾かれていく、「魅力」ある主人公の「魅力」が
読者に伝わっていない作品なのではないでしょうか。
帯に「この街の人間は信用できない」とありましたが
それを読んで本作を読むと肩すかしでしょう。
意外性もなく最後は淡々と読み進めてしまいました。
他に読んだ作品が素敵なだけに、厳しくして★2つ。
別の作品に期待します。
いくつか読んで
どれも面白かったので期待していたのですが、
今ひとつ、残念な感じでした。
さらりと読めて、主人公のキャラも悪くないのですが、
もうひとつ、深さがないというか、魅力がないというか、
何を考えているのかわからないというか。
出会う人が弾かれていく、「魅力」ある主人公の「魅力」が
読者に伝わっていない作品なのではないでしょうか。
帯に「この街の人間は信用できない」とありましたが
それを読んで本作を読むと肩すかしでしょう。
意外性もなく最後は淡々と読み進めてしまいました。
他に読んだ作品が素敵なだけに、厳しくして★2つ。
別の作品に期待します。
2010年1月30日に日本でレビュー済み
舞台はJRで都心から2時間程度の海辺の町・山岬。
日本中どこにでもありそうな、かつては漁業で栄えた港町の、
かもめしか来ないような寂れたマリーナを巡って繰り広げられるドラマです。
都会の情景はほとんど登場しないところが、大沢作品の中では異色かもしれません。
地方都市のありふれた日常に、一人の謎めいた男が突如現れることにより、
渦巻く欲望のあちこちに波紋が生じ、人が死んでいきます。
ストーリーの細かなところでやや説得力を欠くものが無いこともないのですが、
平易な文章で読みやすく、次の展開が気になって仕方なくなる、
娯楽小説としては非常に良く出来た作品で、一気に読んでしまえます。
登場するのは、地元の警官とヤクザと山岬市民達で、
主人公・干場は、颯爽とした長身のスポーツマン。
朴訥な台詞に好感が持てます。
新宿鮫のヒリヒリするような緊張感や、鮫島のようなニヒルさはやや薄いのですが、
大沢小説の新たなキャラクターとなり得るのではないでしょうか。
私はとても楽しめました。
日本中どこにでもありそうな、かつては漁業で栄えた港町の、
かもめしか来ないような寂れたマリーナを巡って繰り広げられるドラマです。
都会の情景はほとんど登場しないところが、大沢作品の中では異色かもしれません。
地方都市のありふれた日常に、一人の謎めいた男が突如現れることにより、
渦巻く欲望のあちこちに波紋が生じ、人が死んでいきます。
ストーリーの細かなところでやや説得力を欠くものが無いこともないのですが、
平易な文章で読みやすく、次の展開が気になって仕方なくなる、
娯楽小説としては非常に良く出来た作品で、一気に読んでしまえます。
登場するのは、地元の警官とヤクザと山岬市民達で、
主人公・干場は、颯爽とした長身のスポーツマン。
朴訥な台詞に好感が持てます。
新宿鮫のヒリヒリするような緊張感や、鮫島のようなニヒルさはやや薄いのですが、
大沢小説の新たなキャラクターとなり得るのではないでしょうか。
私はとても楽しめました。
2009年10月12日に日本でレビュー済み
対立する複数組織に牛耳られた街に、風来坊がフツと立ち寄り、何気ない軽い調子で、これらを壊滅に
導く。読み出しは丸々、黒澤明監督の[用心棒]か、マカロニウエスタンと呼ばれた映画[荒野の用心棒]の
オマージュか?と疑ったが、どうしてどうして、私には[ザ・ジョーカー](1 の方、続編は駄目だった。)
以来の会心作と思われた。最近のロシア、中国、台湾マフィアがどうのこうのという、くどい
解説がなく、絞り込んだストーリーをグイグイ読ませていく。結構どんでん返しも用意されており、
それをサラッと見せるのも旨いと思いました。
500ページ一気読みでした。この一作は海外のミステリーと比しても遅れはとらないなぁ。
題名も[ゾンビシティ]から改題して、良かったんじゃないでしょうか?
題名が結構物語の本質を表わしていると、思います。
導く。読み出しは丸々、黒澤明監督の[用心棒]か、マカロニウエスタンと呼ばれた映画[荒野の用心棒]の
オマージュか?と疑ったが、どうしてどうして、私には[ザ・ジョーカー](1 の方、続編は駄目だった。)
以来の会心作と思われた。最近のロシア、中国、台湾マフィアがどうのこうのという、くどい
解説がなく、絞り込んだストーリーをグイグイ読ませていく。結構どんでん返しも用意されており、
それをサラッと見せるのも旨いと思いました。
500ページ一気読みでした。この一作は海外のミステリーと比しても遅れはとらないなぁ。
題名も[ゾンビシティ]から改題して、良かったんじゃないでしょうか?
題名が結構物語の本質を表わしていると、思います。
2009年12月10日に日本でレビュー済み
うーん、最初から何ら新味もない展開で退屈な文章が続く。
登場人物はみなステレオタイプ的で、当然、その行動も
分かりやすく面白みがない。
はっきり言って駄作だと思います。
登場人物はみなステレオタイプ的で、当然、その行動も
分かりやすく面白みがない。
はっきり言って駄作だと思います。
2011年10月23日に日本でレビュー済み
新宿鮫シリーズをすべて読破し、どれもこれもおもしろかったので、
大沢さんの作品で次に何を読もうかずっと探していました。
本屋であらすじに惹かれ、
レビューの評価も高かったので満を持して購入しました。
結論から言うと、おもしろくありませんでした。
新宿鮫シリーズでは主人公と犯人側、
どちらも魅力的な人物でしたが、
この作品はどちらにも感情移入できませんでした。
ストーリーもおもしろくなりそうで、
最後までなりませんでした。
謎解きの要素があまり無いのは新宿鮫シリーズも同様ですが、
引き込まれるような話が全然出てきません。
何というか、ストーリーが1つの線になっていません。
犯人の動機にも無理があり、
殺人の実行犯にも怖さや凄みを全く感じませんでした。
それでも最後は何かあると期待して読み続け、
干場の素性があきらかになるのですが、
何それ?という感じのラストです。
もし新宿鮫を読んでない方は絶対そちらをおススメしますし、
読まれた方はこの作品以外を読まれた方がいいと思います。
大沢さんの作品で次に何を読もうかずっと探していました。
本屋であらすじに惹かれ、
レビューの評価も高かったので満を持して購入しました。
結論から言うと、おもしろくありませんでした。
新宿鮫シリーズでは主人公と犯人側、
どちらも魅力的な人物でしたが、
この作品はどちらにも感情移入できませんでした。
ストーリーもおもしろくなりそうで、
最後までなりませんでした。
謎解きの要素があまり無いのは新宿鮫シリーズも同様ですが、
引き込まれるような話が全然出てきません。
何というか、ストーリーが1つの線になっていません。
犯人の動機にも無理があり、
殺人の実行犯にも怖さや凄みを全く感じませんでした。
それでも最後は何かあると期待して読み続け、
干場の素性があきらかになるのですが、
何それ?という感じのラストです。
もし新宿鮫を読んでない方は絶対そちらをおススメしますし、
読まれた方はこの作品以外を読まれた方がいいと思います。
2012年11月3日に日本でレビュー済み
読み終わって最初に出た言葉は「なに、それ・・・」。 これが新宿鮫シリーズの作者と同一とは思えませんでした。
途中、魅力的な人物も出てはきますが、とにかく話の展開も都合よすぎ。 ”眠たい奴ら”の焼き直し。 読んでない方は、こちらをどうぞ。
途中、魅力的な人物も出てはきますが、とにかく話の展開も都合よすぎ。 ”眠たい奴ら”の焼き直し。 読んでない方は、こちらをどうぞ。
2009年7月25日に日本でレビュー済み
ピーンと張った一本の糸のように、ノンストップで最初から最後まで語られるから、きりのいい場所がなくて、読みだすとやめられない。息もつかせないとはこのことだ。
しかも予想通り(?)、終盤には読者を裏切るような謎解きがあるのだけど、とても気持ちのいい裏切りなので読後感も爽快!
主人公の干場功一が、爽やかで強くて、そのお陰でジメジメした話も明るく楽しめる。
ハードボイルド好きにはおすすめです!
しかも予想通り(?)、終盤には読者を裏切るような謎解きがあるのだけど、とても気持ちのいい裏切りなので読後感も爽快!
主人公の干場功一が、爽やかで強くて、そのお陰でジメジメした話も明るく楽しめる。
ハードボイルド好きにはおすすめです!