端正なわかりやすい文章で、淡々と静かに働くことの意味を語っています。
あまりに優等生的なので、新味、面白みにはかけるけれど、１５歳の頃にこういう話が聞けるのは貴重な体験になるだろうとは思う。
ちょっと気になったのは、「仕事」「経営」「会社」についての考え方が、北城さんご自身の哲学というよりは、ＩＢＭの考え方をそのままなぞっているだけのように見えるところ。北城さん自身の生きた声として聞こえてこないのはちょっと残念。
まあ、勤めている会社と自分の考え方がたまたまであれ一致しているのであればそれはそれで幸せなことなのかもしれないが。
あとは、「多くの企業の採用試験では学歴や成績は問われない」とか「フリーターが増え続けるのは働くことを教えていないから」などの主張には疑問を持った。本当にそうだろうか？
ＩＢＭの新卒者の学歴は実際どうなんだろう？ＸＸ大学からは何名、ＹＹＹ大学からは何名、という具合に枠が決まっていたりはしないのか？
また、フリーターが増えているのは不況もしくは企業のリストラのあおりを受けて若者の正社員としての採用枠が少ないからではないのか？
とはいえ、真面目で真摯な姿勢には共感します。
是非次回は「キリスト教信仰とビジネス」など、独自の視点での著作を期待したいと思います。
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