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実体概念と関数概念――認識批判の基本的諸問題の研究 単行本 – 1979/2/5

4.8 5つ星のうち4.8 5個の評価

ダブルポイント 詳細
近代科学と哲学の歴史的・実証的研究にすぐれた業績を残したエルンスト・カッシーラーの名は、
すでに十指に余る邦訳者の刊行によってわが国でも広く知られている。
しかし、近代科学の認識批判から出発したその独自の哲学体系の中軸をなす主要な著作は
必ずしも十全に紹介されてきたとは言いがたい。本書『実体概念と関数概念』は、
『認識の問題』に始まり『象徴形式の哲学』へと結実するカッシーラーの足跡のなかでひときわ光彩を放つ記念碑的労作である。
昭和初年の抄訳刊行以来50牛余をへだてて、その全訳がここに紹介される。
カッシーラーの本領は科学史研究にあると言える。
ケプラー、ガリレイからニュートン、19世紀の物理学者からアインシュタインまでを
物理学史、思想史の両面において生き生きとよみがえらせうる哲学者として
カッシーラーは他の追随を許さない。その意味で、
数学的・自然科学的思惟構造の形成過程を〈実体概念〉から〈関数概念〉への発展として跡づけ、
近代科学の認識論的基礎づけを試みた本書は、カッシーラーならではの先駆的業績である。
近年、科学の認識批判が問題視されるなかで、カッシーラーの主要著作は根本的な見直しを迫られている。
本書の英訳普及版(1953年)が版を重ねる一方、
原著復刻版(1966、1976年)、仏訳版(1977年)があいついで出版されるなど、
本書は新しい視点からの注目を集めている。

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商品の説明

著者について

エルンスト・カッシーラー
Ernst Cassirer
ドイツの哲学者。1874年旧ドイツ領ブレスラウ(現ポーランド領グロツワフ)に生まれる。ヘルマン・コーエンの下でカント哲学を学び、マールブルク学派の一人に数えあげられるが、近代認識論史の大著である『近代の哲学と科学における認識問題』(1-3巻、1906-1920、4巻、1950)や『実体概念と関数概念』1910)で独自の立場を確立。ベルリン大学私講師をへて、1919年新設ハンブルク大学教授に着任。さらに『シンボル形式の哲学』(1923-1929)で言語・神話・宗教・芸術などを包括する文化哲学の体系をつくりあげた。1933年、ナチスの支配と同時に亡命を余儀なくされ、オクスフォードからスウェーデンをへて、1941年以後アメリカで活躍する。1945年4月ニューヨークで歿。
著書は他に『自由と形式』(1916)『カントの生涯と学説』(1918)『ルネサンス哲学における個と宇宙』(1927)『啓蒙主義の哲学』(1932)『現代物理学における決定論と非決定論』(1936)『人間』(1945)『国家と神話』(1946)などがあり、その多くが邦訳されている。『ライプニッツ哲学著作集』(1904-5)『カント著作集』(1912-22)の編纂でも知られる。『認識問題』全4巻は、みすず書房より刊行中。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ みすず書房 (1979/2/5)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1979/2/5
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 488ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4622024624
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4622024620
  • カスタマーレビュー:
    4.8 5つ星のうち4.8 5個の評価

著者について

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山本 義隆
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上位レビュー、対象国: 日本

2023年11月21日に日本でレビュー済み
わかりやすい表現があって、「思惟の〈対象〉と思惟の〈操作〉との間には、じっさい ―― 酒と酒を飲むことの関係以上の ―― 深くて緊密な相互関係が成り立っている。酒と酒を飲むこととは一義的に対応づけられているわけではない ―― しかし、純粋認識作用のそれぞれは、それがいわば対面している客観的真理を目差しているのであり、他方、真理の存立は、この作用によってのみ、そしてこの作用の媒介を通してのみ、意識にもたらされるのである。」

藤井名人などの脳裏に将棋盤を配置しない意識の働かせかたは、こんなことでも側に寄せて考察してみると面白かろうとおもいます。
2009年12月3日に日本でレビュー済み
出版されて30年経ってから、学会での発表で参照しようと思い、本格的に内容を読んでいます。
購入したときには、斜め読みしかしていなかったような気がしています。

P5 「同一の性質を共通に持つことで特徴づけられる対象をわれわれがひとつの部類にまとめあげ、さらに、この手続きをより高い水準にまで繰り返すことによって、個別の事物を貫く事象的類似性の等級に応じた存在のより堅固な序列と文節とが、徐々に浮き彫りにされていく」

標題が関数概念となっているが、第二部は関係概念という用語をつかっており、
「関数と関係」の関係がまだよくわかっていません。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年4月18日に日本でレビュー済み
この本が語るのは数学と論理学、そして哲学の深遠な世界です。
数理論理学に興味がある方にお薦めです。
まだよく理解出来ていないので、間違っていたらすいませんが...
数学を論理学から構築していこうとする論理主義(一から演繹法で構築していったんだから問題なし)に対して、
ヒルベルトが取った形式主義(論理が正しいという前提さえも怪しいので、徹底的な抽象的な証明を行う)...
モノの「実体」をどのように「関数」という抽象的な概念に変換することができるのか?という事を論じてくれます。
私が理解するにはまだ時間が掛かりすぎる...

登場人物で説明した方がいいのでしたら、アリストテレス、ライプニッツ、フレーゲ、ヒルベルト、デデキント、
クロネッカー、カントール、ケイリー、クラウン、ニュートン、ヘルツ、ランキン、ヘルムホルツ、プラトン、
ゲシュタルト...(私が知ってる人のみ抜粋)
そういえば、ゲーデルはいないですね。あぁ、まだ不完全性定理が発表されていない時代の著作です。

これはきっと興味がある!と不思議な感覚で入手はするのですが、購入当時は全く理解不能。
5年、10年経ってからようやく中身を見出して読み始めるという、そんな不思議な本です。
15人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年1月23日に日本でレビュー済み
ガダマーが否定した([・・・])「カッシーラー・ルネサンス」が英語圏とドイツ語圏で起こっているという。(Skidelsky “Cassirer” Location 189 in kindle)
 日本では『シンボル形式の哲学』のみで語られることが多いカッシーラーだが、カント哲学からの出発点(「カントを理解することは、カントを超えることである」Windelband)でもありその哲学を貫くのは、本書と『アインシュタインの相対性理論』で明らかにされる「関数概念」(「関係概念」)である。その「実体概念」との比較は、哲学が、どれほど深く無意識の前提を剔刔し、我々の思考を自由にするかの適例と言える。
 本書は、山本義隆の訳と注と解説で、カッシーラーに相応しい明晰さと論理性に満ちている。カッシーラーは歴史に復活するだろうが、一般には忘れられていたカッシーラーを1970年代に訳した山本義隆を顕彰せずにはいられない。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート