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解釈人類学と反=反相対主義 単行本 – 2002/6/4
クリフォード・ギアツ
(著),
小泉 潤二
(編集, 翻訳)
「何より重要なのは、他の人々の生を私たちは私たち自身が磨いたレンズで見るし、
彼らは私たちの生を彼らのレンズで見るということをはじめて主張したのが、人類学だということです」
『ヌガラ』や『ローカル・ノレッジ』などで知られるアメリカの人類学者として、
ギアツは文化相対主義を批判すると同時に、反相対主義も批判する。
それは、文化性を越えるところに道徳性を位置づけ、文化性も道徳性もさらに越えるところに知性を位置づけることによってのみ、
相対主義的アプローチを退けられると思い込んでいるからである、と。
ギアツの立場は、反=反相対主義である。
本書は、日本での3回の講演も含め、アメリカを代表する知性の日本語版オリジナルの論集である。
みずからの思想遍歴を語り、初期のインドネシアでのフィールドワークの実状を説明し、自分の立場を鮮明にしつつ、
現代世界を論じた本書は、著者のエッセンスであるとともに、難解で知られるギアツ思想への最良の入門書にもなっている。
彼らは私たちの生を彼らのレンズで見るということをはじめて主張したのが、人類学だということです」
『ヌガラ』や『ローカル・ノレッジ』などで知られるアメリカの人類学者として、
ギアツは文化相対主義を批判すると同時に、反相対主義も批判する。
それは、文化性を越えるところに道徳性を位置づけ、文化性も道徳性もさらに越えるところに知性を位置づけることによってのみ、
相対主義的アプローチを退けられると思い込んでいるからである、と。
ギアツの立場は、反=反相対主義である。
本書は、日本での3回の講演も含め、アメリカを代表する知性の日本語版オリジナルの論集である。
みずからの思想遍歴を語り、初期のインドネシアでのフィールドワークの実状を説明し、自分の立場を鮮明にしつつ、
現代世界を論じた本書は、著者のエッセンスであるとともに、難解で知られるギアツ思想への最良の入門書にもなっている。
- 本の長さ288ページ
- 言語日本語
- 出版社みすず書房
- 発売日2002/6/4
- ISBN-104622036827
- ISBN-13978-4622036821
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
反=反相対主義とは、文化の政治学とはいかなるものか? 自らの思想遍歴も含め、人文社会科学に「解釈学的転回」をもたらした人類学者のエッセンス。三回の来日講演をもとにまとめたもの。
著者について
1926年米国サンフランシスコ生まれ。アンティオク・カレッジで哲学の学士号(A.B., Antioch College, 1950)、ハーバード大学社会関係学研究科で人類学博士号を取得(Ph.D., Harvard University, 1956)。カリフォルニア大学(バークレー校)助教授、シカゴ大学助教授・準教授・教授を経て、1970年にプリンストン高等研究所の社会科学部門教授となった。1982年よりハロルド・F・リンダー特別教授、2000年より同部門の名誉教授。米国を代表する人類学者として解釈学的アプローチによる「解釈人類学」を主張し、おびただしい量の濃密な著作により、人類学ばかりでなく歴史学、社会学、哲学などをはじめとする現代人文社会科学に巨大な影響を与えてきた。邦訳されている著書に『インボリューション――内に向かう発展』(1963、池本幸生訳、NTT出版、2001)、『二つのイスラーム社会――モロッコとインドネシア』(1968、林武訳、岩波書店、1973)、『文化の解釈学』(1973、吉田・柳川・中牧・板橋訳、岩波書店、1987)、『バリの親族体系』(1975、共著、鏡味・吉田訳、みすず書房、1989)、『ヌガラ――19世紀バリの劇場国家』(1980、小泉潤二訳、みすず書房、1990)、『ローカル・ノレッジ――解釈人類学論集』(1983、梶原・小泉・山下訳、岩波書店、1991)、『文化の読み方/書き方』(1988、森泉弘次訳、岩波書店、1996)がある。
登録情報
- 出版社 : みすず書房 (2002/6/4)
- 発売日 : 2002/6/4
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 288ページ
- ISBN-10 : 4622036827
- ISBN-13 : 978-4622036821
- Amazon 売れ筋ランキング: - 100,277位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 22位イギリス・アメリカの思想
- - 197位文化人類学一般関連書籍
- - 198位西洋哲学入門
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
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2009年6月13日に日本でレビュー済み
反相対主義と目される学問分野をおりにふれて批判していますが、レトリックによる皮肉にしかなっておらず、あまり的をえてないものばかり。たんねんにロジックを追っていくとがっかりさせられます。
2008年3月27日に日本でレビュー済み
ギアツの日本での3回の講演を含む講演録を起こした本。
語りかけるような口調なので、難解なギアツの本の中ではわかりやすくなっている。
以下概要
筆者は、まず文化というものを地域に統一的なものではなく、多様で流動的なものだとする。
そして、文化研究はその文化のみを見ていてもうまく行かず、他の文化との比較が重要だとする。
以上をふまえ、文化は開かれているべきである。
今日では、安定した分類法が消滅した。
しかし、だからといって、差異は差異に過ぎないといって文化の差異を見つけてそれで終わりにしたり、文化を大きな物語に回収するべきではない。
文化研究では、文化を大きなものに統合することを諦め、多様性を多様なままに見るべきなのだ。
相対主義は、帝国主義編への対抗として作られた特定時代のイデオロギーであり、単純にこれを指示することは出来ない。
しかし、相対主義を単純に批判する反相対主義も誤っている。
だから筆者は、相対主義にはくみしないが、反=反相対主義である。
反相対主義の問題点は、文化という皮を脱げば、普遍的な何かが現れると考えている点にある。
そのような方法だと、自分たちが前提にする『普遍性』を満たすものにしか目が行かなくなってしまう。
このような議論の例として、ミジェリーの人間の本性からレヴィストロースの構造までが批判される。
筆者の、普遍を放棄して、多様性に目を向ける意気込みが伝わってくる。
ただ一点、これはアジア文化賞の式での講演だからしかたがない気もするが、アジアをやたらと実態的に扱っている気がした。
アジアという枠組み自体、せいぜい空間的距離の隣接性でしかつながっておらず、当然他の要因(例えば地理的環境)も重要なはずだ。
そこだけ気になったが、全体として良書である。
語りかけるような口調なので、難解なギアツの本の中ではわかりやすくなっている。
以下概要
筆者は、まず文化というものを地域に統一的なものではなく、多様で流動的なものだとする。
そして、文化研究はその文化のみを見ていてもうまく行かず、他の文化との比較が重要だとする。
以上をふまえ、文化は開かれているべきである。
今日では、安定した分類法が消滅した。
しかし、だからといって、差異は差異に過ぎないといって文化の差異を見つけてそれで終わりにしたり、文化を大きな物語に回収するべきではない。
文化研究では、文化を大きなものに統合することを諦め、多様性を多様なままに見るべきなのだ。
相対主義は、帝国主義編への対抗として作られた特定時代のイデオロギーであり、単純にこれを指示することは出来ない。
しかし、相対主義を単純に批判する反相対主義も誤っている。
だから筆者は、相対主義にはくみしないが、反=反相対主義である。
反相対主義の問題点は、文化という皮を脱げば、普遍的な何かが現れると考えている点にある。
そのような方法だと、自分たちが前提にする『普遍性』を満たすものにしか目が行かなくなってしまう。
このような議論の例として、ミジェリーの人間の本性からレヴィストロースの構造までが批判される。
筆者の、普遍を放棄して、多様性に目を向ける意気込みが伝わってくる。
ただ一点、これはアジア文化賞の式での講演だからしかたがない気もするが、アジアをやたらと実態的に扱っている気がした。
アジアという枠組み自体、せいぜい空間的距離の隣接性でしかつながっておらず、当然他の要因(例えば地理的環境)も重要なはずだ。
そこだけ気になったが、全体として良書である。
2015年7月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
事前に本の内容を知った上での購入なので、予想通り普通であった