クナッパーツブッシュとナチスとの経緯に的を絞った、読み応えのある労作でした。
実は、クナとローベルト・ハース(ブルックナーの校訂で有名)の関係が知りたくて買ったのですが、その点の記述は無く、また別の資料を探さねばならないです。
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クナッパーツブッシュ ― 音楽と政治 単行本 – 2001/5/26
奥波 一秀
(著)
その他
- 本の長さ236ページ
- 言語日本語
- 出版社みすず書房
- 発売日2001/5/26
- ISBN-104622042657
- ISBN-13978-4622042655
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
ヴァーグナー楽劇の解釈で知られるこの指揮者は、ナチ・シンパ、ナチの犠牲者、反ナチのシンボルといった相反する評価が入り乱れている。政治と芸術(活動)の関連、ヴァーグナーの作品がどのような意味をもっていたかを追究。
登録情報
- 出版社 : みすず書房 (2001/5/26)
- 発売日 : 2001/5/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 236ページ
- ISBN-10 : 4622042657
- ISBN-13 : 978-4622042655
- Amazon 売れ筋ランキング: - 383,635位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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- - 368位音楽史
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年11月24日に日本でレビュー済み
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私がワーグナーファンになったときはこの指揮者はすでにこの世にいなかったが数枚のCDやDVDを通してその素晴らしさに遭遇した。この書籍も大変参考になった。
2019年9月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
クナッパーツブッシュの理解を深めることができる。
2017年11月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
クナッパーツブッシュの評伝としても評価したい。リハーサル嫌いの逸話を知っているファンはいても、そうなった理由、若い頃の理不尽な経験まで語られることはなかったように思える。
政治とのかかわりについては、中立的な視点が若干弱いのかも知れない。
とは言え、コンパクトで読みやすく、よく調べられている本。
政治とのかかわりについては、中立的な視点が若干弱いのかも知れない。
とは言え、コンパクトで読みやすく、よく調べられている本。
2008年5月21日に日本でレビュー済み
この本はみすずの小冊子の連載を愛読していたわたしにとって21世紀に読んだ日本語の本ではとくにうれしい一冊である。須賀さんの「ユルスナールの靴」も雑誌に連載していたのを楽しく読んでいたし、本になった時にいくつかの章で文章を練り直したところがあり、その違いもあれこれ考えさせられる箇所あった。
奥波さんのこの本は、クナッパーツブッシュの政治思想について深い分析を試みておられるのだが、フルトヴェングラー、クレメンス・クラウスといった人達を考えるときに、彼らがナチズムのドイツのなかでどのような活動をし、そして政治信条をもっていたのか、これは大戦後の彼らの活動とともに指揮者の人間性を知るためには不可欠なものである。「フィルハーモニー」というナチの映画に宣伝の意味もあって登場していた指揮者、トーマス・マンの「ヴァーグナーの苦悩と偉大」への猛烈な批判そするミュンヒェンの音楽監督、ある手紙では「ユダヤの豚」という表現を使って愚弄する人物、こうしたことは、クナッパーツブッシュが1951年から90回を超える公演をバイロイトで行ったこととともに、我々は彼の音楽(つまり彼の思想でもある)に触れるうえで考えてみる余地がある。
この本では、ミュンヘン時代、ウィーン時代、こういったこの指揮者のキャリアに章を分けて書かれているが、前記したように、わたしにはミュンヘン時代、そしてミュンヒェンからヴィーンに渡っての活動にこの希代のヴァーグナー指揮者の「時代との接し方」を味わえる印象がある。それにしても、ヴァーグナーやブルックナーの交響管弦楽を聴くことから、一人の人間の生涯を追うためにヨーロッパで資料を読み、それを日本人の著者が本にする、ここには文化の違いもあるかもしれないが、精神のフーガのようなものがある、そう思うのはわたしだけではあるまい。
奥波さんのこの本は、クナッパーツブッシュの政治思想について深い分析を試みておられるのだが、フルトヴェングラー、クレメンス・クラウスといった人達を考えるときに、彼らがナチズムのドイツのなかでどのような活動をし、そして政治信条をもっていたのか、これは大戦後の彼らの活動とともに指揮者の人間性を知るためには不可欠なものである。「フィルハーモニー」というナチの映画に宣伝の意味もあって登場していた指揮者、トーマス・マンの「ヴァーグナーの苦悩と偉大」への猛烈な批判そするミュンヒェンの音楽監督、ある手紙では「ユダヤの豚」という表現を使って愚弄する人物、こうしたことは、クナッパーツブッシュが1951年から90回を超える公演をバイロイトで行ったこととともに、我々は彼の音楽(つまり彼の思想でもある)に触れるうえで考えてみる余地がある。
この本では、ミュンヘン時代、ウィーン時代、こういったこの指揮者のキャリアに章を分けて書かれているが、前記したように、わたしにはミュンヘン時代、そしてミュンヒェンからヴィーンに渡っての活動にこの希代のヴァーグナー指揮者の「時代との接し方」を味わえる印象がある。それにしても、ヴァーグナーやブルックナーの交響管弦楽を聴くことから、一人の人間の生涯を追うためにヨーロッパで資料を読み、それを日本人の著者が本にする、ここには文化の違いもあるかもしれないが、精神のフーガのようなものがある、そう思うのはわたしだけではあるまい。