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ファン・ゴッホの手紙 単行本 – 2001/11/22

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ファン・ゴッホの手紙【新装版】
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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

永遠に読者を魅きつけるすぐれた手紙をたくさん書いたゴッホ。これまでの削除・省略・伏せ字を開示し、画家の全貌を示すべく編集。生きる意味と絵画への専心、自殺の真相など、ゴッホの内面史に新たな光を当てる。

著者について

二見史郎
(ふたみ・しろう )
1928年神奈川県に生まれる。1951年東京大学文学部卒業。愛知県立芸術大学名誉教授、現在、日本大学芸術学部非常動師。
著書『プラック』(みすず書房、1963)、『抽象の形成』(紀伊國屋書店、1970)。訳書 ハーバート・リード『近代彫刻史』(紀伊國屋書店、1965)、『ファン・ゴッホ善簡全集』(共訳、みすず書房、1963)、ジョフレー・ビビー『未知の古代文明ディルムン』(共訳、平凡社、1975)、『マティス 画家のノート』(みすず書房、1978)、『アルルのファン・ゴッホ』(みすず書房、1986)、『ファン・ゴッホとミレー』(共訳、みすず書房、1994)、最新刊に『ファン・ゴッホ詳伝』(みすず書房、2010)がある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ みすず書房 (2001/11/22)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2001/11/22
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 432ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4622044269
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4622044260
  • カスタマーレビュー:
    5つ星のうち3.9 14

著者について

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フィンセント・ファン・ゴッホ
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真に理解したいなら、旧版『ファン・ゴッホ書簡全集(全6巻)』を
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真に理解したいなら、旧版『ファン・ゴッホ書簡全集(全6巻)』を
今から40年ほど前、20代半ばの頃に、みすず書房刊『ファン・ゴッホ書簡全集 全6巻』(以下『全集』/画像の右側6冊)を読みました。一冊3,000円×6巻は高価な買い物でしたが、読み進むにつれ、死後の「評価」など一蹴するに余りある彼の内実に圧倒され、読了後に満ちた眩暈にも似た感覚は、今も体の奥に刻まれています。経済的事情からこの『全集』を手放して30年余り。再び読もうと思い立ち、この『ファンゴッホの手紙【新装版】』(以下、『新装版』)を買ったのですが、残念な結果となりました。16歳でグーピル商会に就職し、最初の赴任地だったハーグ支店の支店長テルステーフ氏に「画廊では誰もが―美術愛好家も顧客も画家も―フィンセントが応対するのを好んでいる。彼はきっとこの職業で成功するだろう(『全集』第1巻p.13より引用)」とまで言わしめるほど、前途に伸びる将来へと疑うことなく歩んでいた、そんな、誰からも愛される青年だったのです。そしてロンドン支店への栄転。しかし、この地での失恋が、彼を変えてしまいます。誰からも理解される青年だった彼が、誰も理解できない青年へと没入していく。関係者の親身な配慮から、彼はパリ本店へ異動となりますが、彼はもう元には戻りません。そして、グーピル商会を解雇。「美術商」も「温かい家庭」も、すべての夢が消え失せ、手の中に残った絶望という「宇宙」を携えて、彼の彷徨が始まるのです。ここまでの流れ、ゴッホを理解するうえで(到底「理解」などできないのですが)極めて重要な、解雇までの詳細が、この『新装版』では、殆ど省略されているのです。ハーグからの手紙が2通(『全集』では8通)、ロンドンからの手紙が2通(『全集』では18通)、パリからの手紙、これも2通(『全集』では実に33通)。ここまでで、たった6ページ。これでは全く解らないのです。ゴッホという壮大な「宇宙」が動き出すまでの魂の成長と変化の様相が。この『新装版』は駄目です。私は「パリ」の2通で、読むのをやめました。改めて他の「手紙」を買おうと思ったのです。買い直しの最初は、岩波文庫の「ゴッホの手紙(上・中・下3冊)」でしたが、『中』から始まる弟テオ宛の手紙、これが、グーピル商会時代の「パリ」ですらなく、画家となってからの「パリ」から始まっているのです。何もかもに挫折した挙句に唯一残った絵画への情熱。その道を孤独のうちにひとり歩む彼が憔悴の果てに、もう少し待って欲しいというテオの困惑を押し切ってまで行った、この「パリ時代」から。開いた途端それがすぐに解り、読むのを諦めた小生は、この三巻セットを図書館に寄贈しました(その感想は『中』の☆一個のレビューを参照のこと)。続いて購入したのが『炎の画家ゴッホ(全4冊)』(画像中央の4冊)。式場隆三郎氏によるこの仕事は、小林秀雄氏の名著『ゴッホの手紙』の参考資料ともなっていて(小林氏自身がその著書の冒頭で経緯を記しています)、私はこの4冊をこの機会に初めて読んだのですが、『新装版』より格段に優れた内容です。現在では絶版の為、古書を購入しましたが、当時のセット価格で18,000円だったのが3,000円で入手できたのは(新品同様の状態)とても幸運でした。しかし、内容はやはり「選集」(実際の「手紙」は第2,3巻)なので、書簡すべてを読みたい私は、『全集』を古書で購入し直した次第です。この『全集』(現在絶版)が素晴らしい点は、ゴッホの手紙の全てが掲載されている点にあることは言うまでもありませんが、それのみならず、彼の死後、20年以上をかけて手紙をまとめる(ゴッホの手紙には日付がないものが多かったという)という、正に偉業と言うべき仕事を成したヨハンナ・ボンゲル夫人(ゴッホの弟テオの未亡人)による手記と、ゴッホを実際に知る人たちに取材した証言が掲載されている点です(ヨハンナ・ボンゲル夫人の追憶は胸に迫って余りあります)。また、ゴッホが弟テオに宛てた手紙に描き入れたスケッチも可能な限り掲載されていて、『新装版』より遥かに充実しています(そもそも全6巻を一冊に収めようとすることが無理だったのでしょう)。これらの素晴らしい内容のものが送料を含めても5,200円という価格(『新装版』より安かった)で、しかも良い状態でしたので、最初からこれを購入しておけばよかったと思っています。生前に一枚しか絵が売れなかった、とか、耳を切った画家だとか、統合失調症(当時は「精神分裂症」という呼称)ではなかったか、とか、枝葉末節が様々な憶測を以て他者によって語られる彼ですが、彼自身の手で書かれた手紙の一文字一文字、そのすべてに向き合ってこそ、ようやく彼の入り口に立ち得るのではないかと、私は思うのです。長いレビューとなりましたが、ゴッホが聖職者への道を刻苦して歩んでいたアムステルダム時代の手紙からの引用を以て終わりにします(アムステルダム時代の手紙も『全集』では27通ですが『新装版』では3通。そして、以下の手紙も『新装版』では割愛されている)。〈1878年1月9日、アムステルダムからテオに宛てた手紙〈117〉より/『全集』第1巻p.238〉 コル伯父が今日ぼくにジェロームの「フリネ」を美しいと思わないかねと尋ねた。ぼくはむしろイスラエルスやミレーが描くぶきりょうな女かエドゥアール・フレールの老女を眺めるのが好きだと答えた。フリネのような美しい肉体が結局なにになるというのか。動物だって美しい体をもっている。おそらく人間以上かもしれない。だが、イスラエルスとかミレーとかフレールなどが描いた人物のなかに生きているような魂、こいつは動物のなかにはけっしてないのだ。生命はわれわれの魂を豊かにするために与えられたものではないのか。たとえ、外見の肉体が苦しんでいるとしてもだ。ぼくはジェロームが描く人物にはほとんど共感を覚えない。というのも、ぼくはそこに何らの精神的な徴候も見出すことができないからだ。こうした人物の手より労働のあとを示している手の方がずっと美しい。 こうした美女と、パーカーやトーマス・ア・ケンピスのごとき人物やメッソニエの描いた人物との間にはもっと大きな開きがある。人は同時に二人の主人に仕えることができないように、こんなに違ったものを同時に愛することも共感を覚えることもできない。 すると、コル伯父は、きみは美しい女や娘を見ても何とも思わないかとぼくに尋ねるのだ。だが、ぼくはむしろ醜くても、年老いていても、貧しくても、何らかの理由で不幸であっても、人生の経験や苦しみの試練を通して知性と魂をかちえた女ならその方にずっと魅力を感ずるし、付き合ってみたいと思うと答えた。※みすず書房は『新装版』を『全集』の形で改めて出版すべきです。
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経済的事情からこの『全集』を手放して30年余り。再び読もうと思い立ち、この『ファンゴッホの手紙【新装版】』(以下、『新装版』)を買ったのですが、残念な結果となりました。

16歳でグーピル商会に就職し、最初の赴任地だったハーグ支店の支店長テルステーフ氏に「画廊では誰もが―美術愛好家も顧客も画家も―フィンセントが応対するのを好んでいる。彼はきっとこの職業で成功するだろう(『全集』第1巻p.13より引用)」とまで言わしめるほど、前途に伸びる将来へと疑うことなく歩んでいた、そんな、誰からも愛される青年だったのです。そしてロンドン支店への栄転。しかし、この地での失恋が、彼を変えてしまいます。誰からも理解される青年だった彼が、誰も理解できない青年へと没入していく。関係者の親身な配慮から、彼はパリ本店へ異動となりますが、彼はもう元には戻りません。そして、グーピル商会を解雇。「美術商」も「温かい家庭」も、すべての夢が消え失せ、手の中に残った絶望という「宇宙」を携えて、彼の彷徨が始まるのです。

ここまでの流れ、ゴッホを理解するうえで(到底「理解」などできないのですが)極めて重要な、解雇までの詳細が、この『新装版』では、殆ど省略されているのです。ハーグからの手紙が2通(『全集』では8通)、ロンドンからの手紙が2通(『全集』では18通)、パリからの手紙、これも2通(『全集』では実に33通)。ここまでで、たった6ページ。これでは全く解らないのです。ゴッホという壮大な「宇宙」が動き出すまでの魂の成長と変化の様相が。この『新装版』は駄目です。私は「パリ」の2通で、読むのをやめました。改めて他の「手紙」を買おうと思ったのです。

買い直しの最初は、岩波文庫の「ゴッホの手紙(上・中・下3冊)」でしたが、『中』から始まる弟テオ宛の手紙、これが、グーピル商会時代の「パリ」ですらなく、画家となってからの「パリ」から始まっているのです。何もかもに挫折した挙句に唯一残った絵画への情熱。その道を孤独のうちにひとり歩む彼が憔悴の果てに、もう少し待って欲しいというテオの困惑を押し切ってまで行った、この「パリ時代」から。開いた途端それがすぐに解り、読むのを諦めた小生は、この三巻セットを図書館に寄贈しました(その感想は『中』の☆一個のレビューを参照のこと)。

続いて購入したのが『炎の画家ゴッホ(全4冊)』(画像中央の4冊)。
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この『全集』(現在絶版)が素晴らしい点は、ゴッホの手紙の全てが掲載されている点にあることは言うまでもありませんが、それのみならず、彼の死後、20年以上をかけて手紙をまとめる(ゴッホの手紙には日付がないものが多かったという)という、正に偉業と言うべき仕事を成したヨハンナ・ボンゲル夫人(ゴッホの弟テオの未亡人)による手記と、ゴッホを実際に知る人たちに取材した証言が掲載されている点です(ヨハンナ・ボンゲル夫人の追憶は胸に迫って余りあります)。また、ゴッホが弟テオに宛てた手紙に描き入れたスケッチも可能な限り掲載されていて、『新装版』より遥かに充実しています(そもそも全6巻を一冊に収めようとすることが無理だったのでしょう)。これらの素晴らしい内容のものが送料を含めても5,200円という価格(『新装版』より安かった)で、しかも良い状態でしたので、最初からこれを購入しておけばよかったと思っています。

生前に一枚しか絵が売れなかった、とか、耳を切った画家だとか、統合失調症(当時は「精神分裂症」という呼称)ではなかったか、とか、枝葉末節が様々な憶測を以て他者によって語られる彼ですが、彼自身の手で書かれた手紙の一文字一文字、そのすべてに向き合ってこそ、ようやく彼の入り口に立ち得るのではないかと、私は思うのです。

長いレビューとなりましたが、ゴッホが聖職者への道を刻苦して歩んでいたアムステルダム時代の手紙からの引用を以て終わりにします(アムステルダム時代の手紙も『全集』では27通ですが『新装版』では3通。そして、以下の手紙も『新装版』では割愛されている)。

〈1878年1月9日、アムステルダムからテオに宛てた手紙〈117〉より/『全集』第1巻p.238〉
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 こうした美女と、パーカーやトーマス・ア・ケンピスのごとき人物やメッソニエの描いた人物との間にはもっと大きな開きがある。人は同時に二人の主人に仕えることができないように、こんなに違ったものを同時に愛することも共感を覚えることもできない。
 すると、コル伯父は、きみは美しい女や娘を見ても何とも思わないかとぼくに尋ねるのだ。だが、ぼくはむしろ醜くても、年老いていても、貧しくても、何らかの理由で不幸であっても、人生の経験や苦しみの試練を通して知性と魂をかちえた女ならその方にずっと魅力を感ずるし、付き合ってみたいと思うと答えた。

※みすず書房は『新装版』を『全集』の形で改めて出版すべきです。
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