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ユキの日記 新装版: 病める少女の20年 単行本 – 2002/8/1
笠原 嘉
(編集)
- 本の長さ331ページ
- 言語日本語
- 出版社みすず書房
- 発売日2002/8/1
- ISBN-104622051370
- ISBN-13978-4622051374
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
青春のほとんどを病床で過ごした少女。8歳のときつけはじめた日記は、心を病み筆を折る20歳の頃まで、ノート60冊にも及んだ。少女の日々の克明な記録を、最後の主治医となった医師がまとめる。1978年刊の新装版。
登録情報
- 出版社 : みすず書房 (2002/8/1)
- 発売日 : 2002/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 331ページ
- ISBN-10 : 4622051370
- ISBN-13 : 978-4622051374
- Amazon 売れ筋ランキング: - 676,857位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 201位闘病記
- - 33,637位医学・薬学・看護学・歯科学
- - 188,694位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年7月4日に日本でレビュー済み
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1節の重みが凄いです。1ページ読んだら胸がいっぱいになるので毎夜1ページか2ページくらいしか進みません。1つの文章を私は抱きしめる様に読んでいます。
2023年12月13日に日本でレビュー済み
彼女は自分だと思った。愛に飢え、理性を持って孤独に耐え、生きる道を探し、愛を退ける。そして愛に転落する。考え方どころか、私が愛によって精神疾患を患うまでの過程が、あまりにも自分に似ており驚いた。と言っても、前提からしてユキのほうが明らかに辛い境遇にある。私は生きている。彼女には何が必要だったのか、それは私に必要なものと似たものかもしれない。門外漢の素人なりに、考えてみたいと思った。まえがきに倣うなら、ユキは隣人なのだから。
2019年7月1日に日本でレビュー済み
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母に頼まれて、購入しました。手に入らないと思っていたのに、嬉しいと喜んでいました。
2018年11月8日に日本でレビュー済み
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私がユキの日記を読んだのはもう40年まえの事だ。1週間ほとんど寝れず、10分おきに、焦りで飛び起き、家中を焦りの中で歩き回っていた事を覚えている。それほど恐ろしい本、血で書かれている本、そてでいてなんと生命にあふれていたことか。それから何度も読返しても、その思いは変わらない。この本を契機に私は1年半程精神科に入局したが、挫折し内科医となった。そして年をとったせいかユキがかわいそうだ、かわいそうだとの思ひが募るばかりだ。発病してからも1日でも多く平安な日々があってくれていたらと願っている。今、ユキの日記を手にとると読むことの苦しさに、kafkaの原書に逃げ込んだり、中井久夫の本に救いを求める、そんな日々の中やはり死ぬまで読んでいたい、読んでいきたい、と思っている。この本はまさに血で書かれ、生命があふれている。
2014年10月23日に日本でレビュー済み
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家族療法的な観点から見ると非常に大きい収穫があるでしょう。
母娘カプセルとか、性の目覚めと原家族からの独立とか、虐待児のリトル・ナースっぷりとか、本人視点からここまで克明に書かれているのはめずらしいのでは?
この人の場合は喘息というファクターが大きく見えるけども(と言っても、喘息って心身症の代表みたいなもので、割と心の病な気がするが)、親の頭がおかしいから子供がおかしくなったんじゃないのって気がする。
統合失調症患者の親はなんかおかしいと言われることしばしばだけれども、その微妙な狂気がよく示されているように思う。
「家の人は優しい思いやりがないといってはまちがっている。ただ彼らの好意は何だかムキダシになった毛むくじゃらのスネでも見るように私には感じられる」、・・・痺れますねえ。
世の中、愛だの親切だのをやっきになって賛美するが、こういう愛や親切に見えるが微妙にずれたものが人の心を壊すのだなあというのがよく分かる。
その差異が分からないってのが、今の世の中の幼稚さでしょうか?
しかし、死んでしまってからこの日記を見つけて読んだってのはさぞや深い深い学びになっただろうなと思う。
焼き捨ててしまえば恥部を抹消できたにもかかわらず、世に出されたご家族に感謝します。
母娘カプセルとか、性の目覚めと原家族からの独立とか、虐待児のリトル・ナースっぷりとか、本人視点からここまで克明に書かれているのはめずらしいのでは?
この人の場合は喘息というファクターが大きく見えるけども(と言っても、喘息って心身症の代表みたいなもので、割と心の病な気がするが)、親の頭がおかしいから子供がおかしくなったんじゃないのって気がする。
統合失調症患者の親はなんかおかしいと言われることしばしばだけれども、その微妙な狂気がよく示されているように思う。
「家の人は優しい思いやりがないといってはまちがっている。ただ彼らの好意は何だかムキダシになった毛むくじゃらのスネでも見るように私には感じられる」、・・・痺れますねえ。
世の中、愛だの親切だのをやっきになって賛美するが、こういう愛や親切に見えるが微妙にずれたものが人の心を壊すのだなあというのがよく分かる。
その差異が分からないってのが、今の世の中の幼稚さでしょうか?
しかし、死んでしまってからこの日記を見つけて読んだってのはさぞや深い深い学びになっただろうなと思う。
焼き捨ててしまえば恥部を抹消できたにもかかわらず、世に出されたご家族に感謝します。
2015年7月17日に日本でレビュー済み
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この本を知ったきっかけは、とある自己啓発だか哲学だかの本の中の一節に「ユキ」の詩が載っていたことです。
その詩を読んで私は涙が出ました。
ユキの日記を初めて読んだ時から10年くらい経ちますが、未だに1番好きな本です。
その詩を読んで私は涙が出ました。
ユキの日記を初めて読んだ時から10年くらい経ちますが、未だに1番好きな本です。
2021年4月3日に日本でレビュー済み
たまたま手にしたこの本、衝撃的でした。心を病み、若くして命を落とした少女の日記。その母親が、彼女の主治医だったこの高名な精神科医である筆者を訪れて手渡した日記を10年をかけて編集したものです。これほど美しく、哀しい心の記録に、これまで出会ったことがありません。高い知性と優れた才能に恵まれながら、次第に病んで後戻りできなくなっていくその心の、何とも哀しく孤独な闘い。ただただ胸を打ちます。
2004年12月5日に日本でレビュー済み
私は、精神科医ではないので、あくまで文学好き素人の観点からのレヴューになってしまいますが。……
本書は、一九四五~一九五七年まで、一〇代の終わりに今で言うところの総合失調症を患ったユキという少女の八~二一歳までが綴られた日記です。カトリックの家に生まれたユキ、彼女は持病の喘息のために小学校の途中から自宅療養を強いられ、その後二〇歳近くになるまで学校には行けませんでした。しかし、外国人の神父が出入りしていたため、はやくから西洋文学に親しみ、英語や仏語の教育も受けることができました。その影響があって、ユキの文筆の才能は早くから開花し、一四歳の頃にはもう現在の大学生くらいのレヴェルに到達しています。ロレンスやロランの言及があり、後にサルトル、フォークナー、リルケ、カミュなども読んでいたようです。
しかし、一六歳に入る頃から少しずつ文章に乱れが生じてきます。思考は一つの極点に達し、あとは母への思慕そしてその裏返しの憎悪、父や二人の姉、弟との軋轢と孤独が繰り返し語られるようになる。ユキの問題関心は、神や美についての問題から孤独や愛へとシフトしていく。好きだった音楽もよそよそしく感じるようになり、信仰や道徳は後退し、気が付くと愛と性の執着だけが残るのです。……
最後の数年の記述は赤裸々で本当に壮絶なものですが、おぞましさを越えてある種の美しさすら感じさせます。倒錯的な感想かも知れませんが、私はある種の感動と衝撃を本書から受けました。再版され続けているところを見ると、一定の数の読者がいるのでしょうか。パトグラフィーの素材として読まれることが多いのでしょうが、文学としても間違いなく一級品だと思います。
本書は、一九四五~一九五七年まで、一〇代の終わりに今で言うところの総合失調症を患ったユキという少女の八~二一歳までが綴られた日記です。カトリックの家に生まれたユキ、彼女は持病の喘息のために小学校の途中から自宅療養を強いられ、その後二〇歳近くになるまで学校には行けませんでした。しかし、外国人の神父が出入りしていたため、はやくから西洋文学に親しみ、英語や仏語の教育も受けることができました。その影響があって、ユキの文筆の才能は早くから開花し、一四歳の頃にはもう現在の大学生くらいのレヴェルに到達しています。ロレンスやロランの言及があり、後にサルトル、フォークナー、リルケ、カミュなども読んでいたようです。
しかし、一六歳に入る頃から少しずつ文章に乱れが生じてきます。思考は一つの極点に達し、あとは母への思慕そしてその裏返しの憎悪、父や二人の姉、弟との軋轢と孤独が繰り返し語られるようになる。ユキの問題関心は、神や美についての問題から孤独や愛へとシフトしていく。好きだった音楽もよそよそしく感じるようになり、信仰や道徳は後退し、気が付くと愛と性の執着だけが残るのです。……
最後の数年の記述は赤裸々で本当に壮絶なものですが、おぞましさを越えてある種の美しさすら感じさせます。倒錯的な感想かも知れませんが、私はある種の感動と衝撃を本書から受けました。再版され続けているところを見ると、一定の数の読者がいるのでしょうか。パトグラフィーの素材として読まれることが多いのでしょうが、文学としても間違いなく一級品だと思います。