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徴候・記憶・外傷 単行本 – 2004/4/2
中井 久夫
(著)
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- 本の長さ404ページ
- 言語日本語
- 出版社みすず書房
- 発売日2004/4/2
- ISBN-10462207074X
- ISBN-13978-4622070740
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
人間の根源的な能力ともいえる「記憶」とは、一体どのような意味を持つのか。この巨大で困難な問題に、臨床の現場から、さらには哲学、文学、心理学、認識学、犯罪学など、様々な学問分野を横断しながら迫る。
登録情報
- 出版社 : みすず書房 (2004/4/2)
- 発売日 : 2004/4/2
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 404ページ
- ISBN-10 : 462207074X
- ISBN-13 : 978-4622070740
- Amazon 売れ筋ランキング: - 354,700位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 14,374位心理学 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1934年生まれ。1959年、京都大学医学部卒業。はじめウイルス研究者。東大分院において精神科医となる。神戸大学名誉教授。1985年、芸術療法学会賞、1989年、読売文学賞(翻訳研究賞)、1991年、ギリシャ国文学翻訳賞、1996年、毎日出版文化賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 ヴァレリー詩集 コロナ/コロニラ (ISBN-13: 978-4622075455 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年4月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
わたしが一日過ごすより筆者の描く内容が濃いと明らかにされる。こういう時間は進んでも体験したいと尽きない要望をもった。豊かな時間だ。
2018年1月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「記憶」について精神医学・脳科学・哲学・心理学・文学など多面的に考察された論文集です。
各分野の「記憶」についての最新の研究成果を基に中井先生独自の理論を展開しています。
長きにわたって精神科医として活躍された先生は、患者最優先、治療最優先、現場主義を貫かれました。
この本も、統合失調症、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの精神疾患の治療に役立てようとして書かれたことがヒシヒシと伝わってきます。
読者対象が、精神科医・看護師・臨床心理士・ソーシャルワーカーなどですから
専門用語が多い上に、中井先生の豊富な学識を踏まえての文章・内容です。
引用されるのは医学だけではなく哲学・思想・歴史・文学・語学・社会学等です。
恐ろしく密度の濃い文章・内容・考察・知見です。
「ヨーロッパの魔女狩り」の文章が書かれていますが、わずか18ページのこの文章を書くために参考にした専門書・学術書は80冊もあります。他は推して知るべしです。学者・研究者として出典を明らかにして正確性を期しているのでしょうが、タジタジになります。
いつもながら中井先生の本を読むには緊張と集中を要しますので、読後は頭の芯が疲れます。
しかしそれでいて豊潤で静謐な時を過ごしたという充実感・満足感が漂うのです。
各分野の「記憶」についての最新の研究成果を基に中井先生独自の理論を展開しています。
長きにわたって精神科医として活躍された先生は、患者最優先、治療最優先、現場主義を貫かれました。
この本も、統合失調症、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの精神疾患の治療に役立てようとして書かれたことがヒシヒシと伝わってきます。
読者対象が、精神科医・看護師・臨床心理士・ソーシャルワーカーなどですから
専門用語が多い上に、中井先生の豊富な学識を踏まえての文章・内容です。
引用されるのは医学だけではなく哲学・思想・歴史・文学・語学・社会学等です。
恐ろしく密度の濃い文章・内容・考察・知見です。
「ヨーロッパの魔女狩り」の文章が書かれていますが、わずか18ページのこの文章を書くために参考にした専門書・学術書は80冊もあります。他は推して知るべしです。学者・研究者として出典を明らかにして正確性を期しているのでしょうが、タジタジになります。
いつもながら中井先生の本を読むには緊張と集中を要しますので、読後は頭の芯が疲れます。
しかしそれでいて豊潤で静謐な時を過ごしたという充実感・満足感が漂うのです。
2012年1月1日に日本でレビュー済み
全体的に文章がかしこまりすぎている。そして、間違った部分もあって、違和感を覚えることが何度かあった。
「高学歴初犯の二例」という章がありますが、二例のうち一例は、高学歴者による犯行ではない。浪人の身であった人間が両親を殺害した事件を、高学歴初犯の例に分類したのは、日常的な言葉遣いとして間違っている。
中井久夫はプライヴァシーへの配慮を試み、関係者の実名は記されていない。しかし、事件は風化するので、後からこれらの事件を知り詳細を分析したくなった者は困ってしまう。
27歳の福祉事務所勤務の男性ケースワーカーが52歳の生活保護受給者であった女性を殺害した事件の詳細を知りたくなった。
罪を犯した27歳のケースワーカーと被害者の女性に焦点を当てた分析がされてある。しかし、元婦人更生寮の寮母だがいまは職員ではないKという新興宗教の女性が福祉事務所に頻繁に出入りしていた事実についても触れられている。
恒常的に被害者女性への虐待が行われていたとしか思えない記述がありながら、結局は虐待の語が登場しない。中井久夫はKという女性を糾弾してはいるが、それでも踏み込みが足りない観察のように思えてしまった。
Kという女性は、新興宗教の教祖かあるいは幹部等と恋愛関係なり恋愛願望なりをもっていたのではないだろうか。そう考えれば、生活保護を受給している女性から布施を取り立てることに熱心だったとしても、不思議はない。自分が惚れこんだ男のためになら、子どもを虐待する女性も社会のなかにはいるだろう。自分が惚れこんだ男に布施と言う形でお金を渡すために、相手が生活保護受給者だろうが誰だろうがなりふり構わなくなったのではないだろうか。そう考えれば、信者でない人間には受け付けられない来世の罰などという絵空事をも平然と他人に語ることもできたのだろう。27歳の男性ケースワーカーがKを恐れていたとすれば、その恐れはKのなりふり構わなさにあったのではないだろうか。
人間の行動の核には性的欲動が存在する。Kにも性的欲動があったはずである。新興宗教という覆いには惑わされず、人間は誰もが性に突き動かされているという出発点を意識しながら分析するべきではなかったか。そんな感想を持った。
「「統合失調症」についての個人的コメント」の章で、統合失調症の用語が採用される以前から、神田橋條治が精神を無理にでも統一しようとして失調するのだから「精神統一病」と名づけるべきだと主張していた(237ページ)と紹介していた箇所は興味深かった。優れた精神科医は、病の本質をよく捉えた名づけをするのだろう。
「トラウマとその治療体験」の最後近くの部分では、外傷性障害においては社会的工作が欠かせない。法関係者、ケースワーカー、児童相談所や責任者の思い切った決断が必要であるという意見がある。外傷性障害は密室で作られるのだろう。被害者を密室から救出するには、社会的対応が不可欠という、指摘をしてくれているのはありがたい。
「高学歴初犯の二例」という章がありますが、二例のうち一例は、高学歴者による犯行ではない。浪人の身であった人間が両親を殺害した事件を、高学歴初犯の例に分類したのは、日常的な言葉遣いとして間違っている。
中井久夫はプライヴァシーへの配慮を試み、関係者の実名は記されていない。しかし、事件は風化するので、後からこれらの事件を知り詳細を分析したくなった者は困ってしまう。
27歳の福祉事務所勤務の男性ケースワーカーが52歳の生活保護受給者であった女性を殺害した事件の詳細を知りたくなった。
罪を犯した27歳のケースワーカーと被害者の女性に焦点を当てた分析がされてある。しかし、元婦人更生寮の寮母だがいまは職員ではないKという新興宗教の女性が福祉事務所に頻繁に出入りしていた事実についても触れられている。
恒常的に被害者女性への虐待が行われていたとしか思えない記述がありながら、結局は虐待の語が登場しない。中井久夫はKという女性を糾弾してはいるが、それでも踏み込みが足りない観察のように思えてしまった。
Kという女性は、新興宗教の教祖かあるいは幹部等と恋愛関係なり恋愛願望なりをもっていたのではないだろうか。そう考えれば、生活保護を受給している女性から布施を取り立てることに熱心だったとしても、不思議はない。自分が惚れこんだ男のためになら、子どもを虐待する女性も社会のなかにはいるだろう。自分が惚れこんだ男に布施と言う形でお金を渡すために、相手が生活保護受給者だろうが誰だろうがなりふり構わなくなったのではないだろうか。そう考えれば、信者でない人間には受け付けられない来世の罰などという絵空事をも平然と他人に語ることもできたのだろう。27歳の男性ケースワーカーがKを恐れていたとすれば、その恐れはKのなりふり構わなさにあったのではないだろうか。
人間の行動の核には性的欲動が存在する。Kにも性的欲動があったはずである。新興宗教という覆いには惑わされず、人間は誰もが性に突き動かされているという出発点を意識しながら分析するべきではなかったか。そんな感想を持った。
「「統合失調症」についての個人的コメント」の章で、統合失調症の用語が採用される以前から、神田橋條治が精神を無理にでも統一しようとして失調するのだから「精神統一病」と名づけるべきだと主張していた(237ページ)と紹介していた箇所は興味深かった。優れた精神科医は、病の本質をよく捉えた名づけをするのだろう。
「トラウマとその治療体験」の最後近くの部分では、外傷性障害においては社会的工作が欠かせない。法関係者、ケースワーカー、児童相談所や責任者の思い切った決断が必要であるという意見がある。外傷性障害は密室で作られるのだろう。被害者を密室から救出するには、社会的対応が不可欠という、指摘をしてくれているのはありがたい。
2019年9月29日に日本でレビュー済み
"前回の回復の経験に学びはしてもよいが、頼ってはならないということである"、
「統合失調症の精神療法」の章にあるこの言葉が、この本を貫いている中井さんの思いでは
ないでしょうか。
心的外傷を負った人の受け身性と統合失調症者の無気力感の相違、フラッシュバック的
な想起と妄想のちがいと記憶の関係など、患者さんやクライエントさんに向き合う時の現象
として表れる症状の診かたを、その背景まで伝えながら教えてくれます。How-Toや
ポイント集にはない、厚みを感じます。勉強させてもらいました。
「統合失調症の精神療法」の章にあるこの言葉が、この本を貫いている中井さんの思いでは
ないでしょうか。
心的外傷を負った人の受け身性と統合失調症者の無気力感の相違、フラッシュバック的
な想起と妄想のちがいと記憶の関係など、患者さんやクライエントさんに向き合う時の現象
として表れる症状の診かたを、その背景まで伝えながら教えてくれます。How-Toや
ポイント集にはない、厚みを感じます。勉強させてもらいました。
2004年9月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
全然精神医学に詳しくないので,とんでもなく分からない文章もありましたが,人間への視線の深さに腰砕けになって読みました。
どうしようもないとさじを投げそうなところに「人間関係」を成立させる技は,病とは遠い普段の生活における対人関係にもいろいろな示唆を与えてくれます。
どうしようもないとさじを投げそうなところに「人間関係」を成立させる技は,病とは遠い普段の生活における対人関係にもいろいろな示唆を与えてくれます。
2008年12月5日に日本でレビュー済み
この本の中の「外傷性記憶とその治療ー一つの方針」という章を読んでいて、そこでのべられている外傷(トラウマ)性記憶に、写真に似た性質が重複してあることに気づきました。たとえば
1 静止的あるいはほぼ静止的映像で一般に異様に鮮明であるが、
2 その文脈が不明であり、
3 鮮明性と対照的に言語化が困難であり、
4 時間に抵抗して変造加工がほとんどなく(生涯を通じてほとんど変わらず)、
5 夢においても加工(置き換え、象徴化なく)されずそのまま出現し(略)、
6 反復出現し、
7 感覚性が強い。状況の記述や解釈を伴う場合は事後的、特に周囲、写真、日記、新聞記事などの外的示唆によることが多い。
中略
9 何年経っても何かのきっかけによって(よらないこともある)昨日のごとく再現され、、、(略)
10 、、(略)しばしば原記憶よりも映像の鮮明化や随伴情動の増強が見られる。
といったところです。これらはたとえばゼーバルトの写真の使い方などを上手く説明するものと思います。
ともあれ、非常に良い読後感を保証します。
1 静止的あるいはほぼ静止的映像で一般に異様に鮮明であるが、
2 その文脈が不明であり、
3 鮮明性と対照的に言語化が困難であり、
4 時間に抵抗して変造加工がほとんどなく(生涯を通じてほとんど変わらず)、
5 夢においても加工(置き換え、象徴化なく)されずそのまま出現し(略)、
6 反復出現し、
7 感覚性が強い。状況の記述や解釈を伴う場合は事後的、特に周囲、写真、日記、新聞記事などの外的示唆によることが多い。
中略
9 何年経っても何かのきっかけによって(よらないこともある)昨日のごとく再現され、、、(略)
10 、、(略)しばしば原記憶よりも映像の鮮明化や随伴情動の増強が見られる。
といったところです。これらはたとえばゼーバルトの写真の使い方などを上手く説明するものと思います。
ともあれ、非常に良い読後感を保証します。
2004年4月12日に日本でレビュー済み
心のうぶ毛(『最終講義』)なんかはもうとっくの昔にすりきれてしまったけど、中井さんの本は、出るたびにまだ胸がときめく。単中井先生は阪神大震災に遭い、精神分析医を組織して被災者のサポートを行うと同時に震災後のPTSDの問題にも取り組んだことは有名だが、PTSDは阪神大震災という出来事への対応というだけではなく、専門とする分裂病治療にも活かされることになる。今回はそうした試みのまとめ(ちなみに『徴候・記憶・外傷』 の外傷とはトラウマのこと)。
まず、記憶に関しての議論との関連だが「外傷性フラッシュバックと幼児型記憶との類似性は明白である」(p.53)という。どちらも二度とは同じ危険にあわないための、事前避難のため視覚的イメージだとのこと。
分裂病との関連だが幻聴などによって、分裂病と診断されたものの、薬が効かない場合には、外傷(トラウマ)を疑った方がよい。つまり、幻聴と思われるものが、聴覚性フラッシュバックである可能性が高く、大声を発することも幻聴に対する自己対処方法だという。しかし、30年前には日本で外傷(トラウマ)に関する知識はなく、分裂病として間違った治療を行われてきた例も紹介され、深刻な問題なんだな、と蒙を啓かれた。
個別の議論では、レイプの被害者は、成人となった後、男性と「同情結婚」する場合があり、「同情する夫が性的に迫れば『不潔』と退け、遠ざかっていると『冷たい』と罵ることによって、夫の立つ瀬をなくし、支配する」(p.107)という"ヒリステリー結婚"に陥ることもあるという例は「いやー、なんとも」と思った。
また、幼児型記憶は断片的だが、これは二歳半から三歳にかれて行われる大きな記憶の再編成の後に「成人文法性の成立に合致するような」(p.50)混乱が生じないものだけが残ったものだという。成人文法性(adult grammaticality)は生得的なd構造(深部構造)であり、どんな原始的な生活を営んでいる人間集団の中でも見出され、人間の三歳児以前の片言のような言葉しか話さない部族はまだ見いだされてないというような議論も面白い。
「解離は拷問、虐待そしておそらく死の場合にも駆けつけてくれる救済者であるが、将来まではおもんばかってくれない」(p.110)という一文にはしびれさせてもらった(解離とは離人症のこと)。
まず、記憶に関しての議論との関連だが「外傷性フラッシュバックと幼児型記憶との類似性は明白である」(p.53)という。どちらも二度とは同じ危険にあわないための、事前避難のため視覚的イメージだとのこと。
分裂病との関連だが幻聴などによって、分裂病と診断されたものの、薬が効かない場合には、外傷(トラウマ)を疑った方がよい。つまり、幻聴と思われるものが、聴覚性フラッシュバックである可能性が高く、大声を発することも幻聴に対する自己対処方法だという。しかし、30年前には日本で外傷(トラウマ)に関する知識はなく、分裂病として間違った治療を行われてきた例も紹介され、深刻な問題なんだな、と蒙を啓かれた。
個別の議論では、レイプの被害者は、成人となった後、男性と「同情結婚」する場合があり、「同情する夫が性的に迫れば『不潔』と退け、遠ざかっていると『冷たい』と罵ることによって、夫の立つ瀬をなくし、支配する」(p.107)という"ヒリステリー結婚"に陥ることもあるという例は「いやー、なんとも」と思った。
また、幼児型記憶は断片的だが、これは二歳半から三歳にかれて行われる大きな記憶の再編成の後に「成人文法性の成立に合致するような」(p.50)混乱が生じないものだけが残ったものだという。成人文法性(adult grammaticality)は生得的なd構造(深部構造)であり、どんな原始的な生活を営んでいる人間集団の中でも見出され、人間の三歳児以前の片言のような言葉しか話さない部族はまだ見いだされてないというような議論も面白い。
「解離は拷問、虐待そしておそらく死の場合にも駆けつけてくれる救済者であるが、将来まではおもんばかってくれない」(p.110)という一文にはしびれさせてもらった(解離とは離人症のこと)。