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生きることを学ぶ、終に 単行本 – 2005/4/22

4.2 5つ星のうち4.2 6個の評価

――「まるで、追悼記事のようだね」と彼はつぶやいた。

2004年10月9日の夜、とうとう癌は思想家の生命を奪った。その半年前、自宅で応じた最後のインタビュー「私は自分自身との戦いのさなかにある」は、『ルモンド』紙8月19日号に掲載され、世界中の読者に、デリダの思考と語りの健在ぶりを示した。自著について、アメリカの覇権について、ヨーロッパの精神について、言葉をふりしぼる哲学者による、この遺言の完全バージョン日本版を刊行!ここでのデリダはいつものように、そしてかつてなく率直に語っている。

「ひそかに機会をうかがっている死を享楽することと悲しむことは、私にとっては同じことなのです。自分の人生を思い返してみると、自分の人生の不幸な瞬間さえ愛する、そしてそれを祝福するという幸運を持っていたと思いたくなります。ほとんど全ての瞬間、例外はありますが。幸福な瞬間を思い出してみると、私はもちろんそれを祝福しますが、同時にそうした瞬間は私をしについての思考へ、死のほうへと駆り立てるのです。なぜならそれは過ぎ去ったこと、終わっていることだから・・・・・・。」(本書より)

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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ みすず書房 (2005/4/22)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2005/4/22
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 85ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 462207138X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4622071389
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 6個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中4.2つ
5つのうち4.2つ
6グローバルレーティング

この商品をレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2005年6月7日に日本でレビュー済み
デリダの絶筆とも言うべき本書を、デリダの高弟である鵜飼さんの訳で読めるのは最高である。この訳文を読んでいるとデリダの既訳を、鵜飼訳に代えて欲しい衝動に駆られる。
デリダの著作にしては、短い。しかし、タイトルにあるとおりデリダのパラドキシカルな使命感を超える意図が読めて感動的である。
さよなら、デリダ!これは原著のタイトルだけども、本当にさようなら、デリダ、鵜飼さんの抑制した訳が美しい。
20人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2006年12月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
幅広い仕事をしたデリダが死期の直前に受けたインタビューを文書化したもの。「末期の眼」ではないが、死期を自覚したデリダの言葉は何故か静謐で落ち着いている。今までの仕事全体を俯瞰して、「こんなことを考えていた」と自らを開陳するテクストは短いながらも極めて重要である。「生きる」とは「生き残る」ことであるとし、「フランス語に痕跡を残すことが自らの関心の中心でした」とフランス語への思いを語る。またラカンやフーコー、ドゥルーズら同時代の盟友に対して、彼らの死後も自分は常に彼らと論争してきたと語ったりと、いつもより着飾りの少ない姿が面白かったりする。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年9月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ジャック・デリダについて、著作をしっかり読んだ事がなく、通り一遍の知識しか持っていない私には難しかったです。
本の中で彼が語っている字面は追っていくことができます。ただ、その発言の真意を実感出来るとことまでは行き着きませんでした。
鵜飼さんの翻訳は、発言の一言一言についてその真意を忠実に伝えようとしていることがにじみ出てくるような素晴らしいものであることは判るし、デリダが終に「生きることを学ぶ」ことになった状況も理解できるだけに残念!
彼の著書を何篇か読んだ後でもう一度読もうと思います。
ページ数は多くはありませんが、色々なものが伝わってくるような気がしました。また、翻訳も非常に丁寧だと感じます。
ジャック・デリダの著作を読まれた方には、彼の考えが端的に伝わる好著なのではないでしょうか。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年9月19日に日本でレビュー済み
故ジャック・デリダ氏の訃報を新聞で読んでから、そろそろ1年が経ちます。全国紙の社会面に写真付きでの報道でした。名前は知っていたましたが、著作は読んだことがありませんでした。偉大な人だったのだろうとこの本を手に取りましたが、とても難解です。良い意味で、同じ人間が考えることとは思えません。安らかに。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2006年1月12日に日本でレビュー済み
涙がでました。久しぶりに。

この涙は悔しい涙なのか、弔いの涙か。

二重の感情、という言葉がでてきます。これはデリダの諦めだと、捉えることもできるし、残された私(たち)の激励だと、捉えることもできる。

決して否定的なものではなく、然り(ウィ)なのだと、汲みとろうと信じます。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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