マシュー・バーニーと網野喜彦や、バタイユと岡潔(この本を読むまでこの人のことは全く知らなかったが)が同じ本の中で語られているというのはスゲぇと思う。松岡正剛も言っていたが、これらのメンツを、もしくはこれらの多彩なジャンルを繋げて語れる人は他にいないと思う。
芸術人類学、言ってみりゃ芸術と人類学をメインに語っているというだけのことなのだが、そこにマトリックスや、チベット密教の不可思議な儀式や、神話や、自閉症児などなどから絶え間なく発生する超越性「トランセンデンタル」みたいなものに焦点を当て、習慣的かつ視野の狭い論理学でガチガチに拘束状態に陥った思考傾向を、マシュー・バーニーの拘束ドローイングと照らして、Hey Hey Hey もっといろいろ持ち込んで混乱しようぜトランセンデンタルにっ!とでも言いたげな一冊だ。
たくましいぜ中沢新一、論理的な知性が闊歩し、情緒的な知性が肩身の狭い思いをしている不自然な現状にあっぷあっぷ息苦しさを感じてる中沢新一は、情報が社会性を備えなければ表出できない現状を、子宮内の胎児の無限の感受性にまでさかのぼってお説教するとは、頭の硬い人から順にイライラくるのは当然なわけで、そもそもこれは学者の論文じゃないんだから、いやむしろそういった形態に必死で抵抗しているのだから、浅いとか軟いとか言われると困ってしまう。
有益な知性を求めて読むならこの本はそれほど役にはたたないかもしれない。むしろドゥルーズやガタリの言うところの認識という習慣に風穴を空ける必要性をヒシヒシと感じているような人のために書かれた一冊である。だから論理性や小難しさが足りなくてもOKなんです。そういう話じゃないんです。ちがうんです。イェイ、イェイ!
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芸術人類学 単行本 – 2006/3/23
中沢 新一
(著)
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「〈芸術人類学〉の企ての基礎をなしているのは、私が数年前から展開してきた〈対称性人類学〉という、ヒトの心の働きを探求するための新しい方法である。心の働きのおおもとの部分に、論理的矛盾を飲み込みながら全体的な作業をおこなう〈対称性〉と呼ばれる知性の働きを据えることによって、宗教から経済、科学から芸術にいたるまでの広大な領域でおこっている心の活動を、一貫した視点から再編成しなおしてみることを、この新しいサイエンスはめざしている。しかも私たちのめざしているのは実践的なサイエンスの構築である」(本書「はじめに」より)
『カイエ・ソバージュ』全五巻や『アースダイバー』で到達した「対称性の知性」をさらに発展させ、レヴィ=ストロースの構造人類学とジョルジュ・バタイユの非知の思想を横断的につないでゆく未曾有の試み。先史時代に花開いた洞窟壁画から縄文土器に表現された造形的思考へ、さらには山の宗教で顕わにされた自然智から西田幾多郎・田邊元が大成したヤポネシアの哲学まで。華厳経とマトリックス的思考、数学と精神分析、友愛と自由に満ちた歴史学の構想など、来るべき野生のサイエンスの全体像が提示される。
『カイエ・ソバージュ』全五巻や『アースダイバー』で到達した「対称性の知性」をさらに発展させ、レヴィ=ストロースの構造人類学とジョルジュ・バタイユの非知の思想を横断的につないでゆく未曾有の試み。先史時代に花開いた洞窟壁画から縄文土器に表現された造形的思考へ、さらには山の宗教で顕わにされた自然智から西田幾多郎・田邊元が大成したヤポネシアの哲学まで。華厳経とマトリックス的思考、数学と精神分析、友愛と自由に満ちた歴史学の構想など、来るべき野生のサイエンスの全体像が提示される。
- 本の長さ374ページ
- 言語日本語
- 出版社みすず書房
- 発売日2006/3/23
- ISBN-104622071894
- ISBN-13978-4622071891
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登録情報
- 出版社 : みすず書房 (2006/3/23)
- 発売日 : 2006/3/23
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 374ページ
- ISBN-10 : 4622071894
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- - 2,287位思想
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著者について
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1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、多摩美術大学芸術人類学研究所所長。思想家。著書に『チベットのモーツァルト』(サ ントリー学芸賞)、『森のバロック』(読売文学賞)、『哲学の東北』(斎藤緑雨賞)、『フィロソフィア・ヤポニカ』(伊藤整文学賞)など多数ある(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『カイエ・ソバージュ』(ISBN-10:4062159104)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年5月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2006年10月12日に日本でレビュー済み
ここでの中沢氏の話は非常に面白い、いや彼の話はいつも本当に面白い。
しかし読後なるほど色々なエピソードは面白かった、それで最終的には何が言いたいのだとなると話は別だ。
本書は講演録を中心にまとめた本で確かにある程度読みやすい、しかしいつもの事ながら読者には「ほぉ〜なるほど」で終わってしまう本でもある。
いささか言葉は厳しいが、中沢氏の言説はいつも易きに終わってはいないだろうか?
「対称性人類学」「芸術人類学」という大風呂敷を広げたのはいいが、それは果たして「学」なのだろうかという疑問が残る。
中沢氏が「学」のフィールドで何かを究めようとしたことなど今まで無かったし、これからも極めてあやしいと言えば言い過ぎだろうか。
私のこういった意見は中沢ファンにとってはかなりの少数派であることはもちろん自覚している。
芸術人類学研究所という機関まで設けているのだから、是非ともそれに相応しい活動を期待したいと思う。
しかし読後なるほど色々なエピソードは面白かった、それで最終的には何が言いたいのだとなると話は別だ。
本書は講演録を中心にまとめた本で確かにある程度読みやすい、しかしいつもの事ながら読者には「ほぉ〜なるほど」で終わってしまう本でもある。
いささか言葉は厳しいが、中沢氏の言説はいつも易きに終わってはいないだろうか?
「対称性人類学」「芸術人類学」という大風呂敷を広げたのはいいが、それは果たして「学」なのだろうかという疑問が残る。
中沢氏が「学」のフィールドで何かを究めようとしたことなど今まで無かったし、これからも極めてあやしいと言えば言い過ぎだろうか。
私のこういった意見は中沢ファンにとってはかなりの少数派であることはもちろん自覚している。
芸術人類学研究所という機関まで設けているのだから、是非ともそれに相応しい活動を期待したいと思う。
2007年1月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まず最初に、自分がどういった位置に身を置いて語り出すのかを確認しておくことが大切だと思います。誰もが、できるだけ動かし難い基盤に足を乗っけて、語り出せば出すほど、そのものは遥かに見通せるパースペクティブと普遍性を帯びてくるでしょう。そこから、たわわに実った芳醇な果実を味わうことができるシアワセ。
レヴィ=ストロースやラカンのとった基盤は「言語の構造」です。私たちの生活する社会や精神の奥深くにうごめく野生の思考は、基本的に言語の構造に負っているのですが、それは言語の主語―述語構造のみから解明されてきましたが、これに中沢氏は「比喩」を加えていきます。そうすることで人類最古の哲学である神話の知性が、生き生きと現代的な意味をもって照らし出されてくるから驚きです。
芸術人類学によって、硬直した精神にゆらぎが走り、死と生、非日常=ハレと日常=ケという人間世界の二つの基本軸が、再びダイナミックに活動をはじめます。高度資本主義の社会で、息苦しさや戸惑や失望に満ちている私たちの生。その「生の全体性」を回復する、展望が示されます。この展望は、私たちの直径の祖先であるホモサピエンス・サピエンスにその起源があったのです。
もう一度、生の詩を謳いあげ、感性の音楽化と生活の芸術化がはじめられるとしたら?芸術と密接につながる宗教が新しいカタチで、蘇るとしたら?それを可能にする「流動する知性」が、数万年の眠りを破って再びこの現代にあふれ出すことになったら?
実は、その静かな希望の可能性が、私たち一人ひとりの内面に、再発見されるのを待ちながら、隠されているのです。まさに、「精神の考古学」の本。その発掘の喜びを味わうことができます。
本書の理解は、「カイエ・ソバージュ」シリーズ全五巻と手を取りあって展開されているものですから、ぜひこちらも読んで下さい!お願いします。
レヴィ=ストロースやラカンのとった基盤は「言語の構造」です。私たちの生活する社会や精神の奥深くにうごめく野生の思考は、基本的に言語の構造に負っているのですが、それは言語の主語―述語構造のみから解明されてきましたが、これに中沢氏は「比喩」を加えていきます。そうすることで人類最古の哲学である神話の知性が、生き生きと現代的な意味をもって照らし出されてくるから驚きです。
芸術人類学によって、硬直した精神にゆらぎが走り、死と生、非日常=ハレと日常=ケという人間世界の二つの基本軸が、再びダイナミックに活動をはじめます。高度資本主義の社会で、息苦しさや戸惑や失望に満ちている私たちの生。その「生の全体性」を回復する、展望が示されます。この展望は、私たちの直径の祖先であるホモサピエンス・サピエンスにその起源があったのです。
もう一度、生の詩を謳いあげ、感性の音楽化と生活の芸術化がはじめられるとしたら?芸術と密接につながる宗教が新しいカタチで、蘇るとしたら?それを可能にする「流動する知性」が、数万年の眠りを破って再びこの現代にあふれ出すことになったら?
実は、その静かな希望の可能性が、私たち一人ひとりの内面に、再発見されるのを待ちながら、隠されているのです。まさに、「精神の考古学」の本。その発掘の喜びを味わうことができます。
本書の理解は、「カイエ・ソバージュ」シリーズ全五巻と手を取りあって展開されているものですから、ぜひこちらも読んで下さい!お願いします。
2006年8月3日に日本でレビュー済み
本書は著者が名作『カイエ・ソバージュ』シリーズに続き
「対称性知性」をキーワードに
ヒトとヒトの営みを解いていこうという意欲的な書である。
講演記録などを繋ぎ合わせた構成のため
氏の他の著作を読んでいないと、一貫した主旨は掴み難いが
或る一歩を踏み出していることだけは確かだろう。
荒削りな部分がないとは言わない。
しかし知的好奇心には十分に応えてくれる刺激に満ちている。
「対称性知性」をキーワードに
ヒトとヒトの営みを解いていこうという意欲的な書である。
講演記録などを繋ぎ合わせた構成のため
氏の他の著作を読んでいないと、一貫した主旨は掴み難いが
或る一歩を踏み出していることだけは確かだろう。
荒削りな部分がないとは言わない。
しかし知的好奇心には十分に応えてくれる刺激に満ちている。
2006年7月2日に日本でレビュー済み
ずっと楽しみにしていた中沢さんの新刊、芸術人類学を読み終わりました。
2003年から2005年にかけての講演記録や文章をまとめたものになりますが、「カイエソバージュ」シリーズ、「精霊の王」、あるいは「アースダイバー」などと同じ、一連の流れを汲む内容で、大変興味深く、かつ面白かったです。レヴィー=ストロースの「構造人類学」の先としての「対称性人類学」そして「芸術人類学」によって、未知の思考の領域を開こうという中沢さんの宣言とも言うべき本であると思います。それぞれ、講演などから起こしている文章が多いので、大変読みやすく、内容も気持ちも良く伝わってきます。
カイエソバージュシリーズを読んでから、どのようにこの学問が先に進んでいくのだろうと楽しみにしていたのですが、なるほど「芸術人類学」かと非常に納得しました。また、人間の心の進化の解明は、まだまだこれからなのだなとこの本を読んで痛感しました。内面の世界を明らかにしていく学問が、きっと今後の人間の未来に一番必要な学問となるのでしょう。「芸術人類学」の今後に期待しています!
この本もまた、遊女asomeが心からお勧めしたい一冊です。ぜひお読みになってみてくださいね。
2003年から2005年にかけての講演記録や文章をまとめたものになりますが、「カイエソバージュ」シリーズ、「精霊の王」、あるいは「アースダイバー」などと同じ、一連の流れを汲む内容で、大変興味深く、かつ面白かったです。レヴィー=ストロースの「構造人類学」の先としての「対称性人類学」そして「芸術人類学」によって、未知の思考の領域を開こうという中沢さんの宣言とも言うべき本であると思います。それぞれ、講演などから起こしている文章が多いので、大変読みやすく、内容も気持ちも良く伝わってきます。
カイエソバージュシリーズを読んでから、どのようにこの学問が先に進んでいくのだろうと楽しみにしていたのですが、なるほど「芸術人類学」かと非常に納得しました。また、人間の心の進化の解明は、まだまだこれからなのだなとこの本を読んで痛感しました。内面の世界を明らかにしていく学問が、きっと今後の人間の未来に一番必要な学問となるのでしょう。「芸術人類学」の今後に期待しています!
この本もまた、遊女asomeが心からお勧めしたい一冊です。ぜひお読みになってみてくださいね。
2019年2月8日に日本でレビュー済み
単語の定義が明確でなく書いてることがよくわからない。ここで高評価つけてる人のコメント見ても書いてることの意味がわからない。多分著者やその取り巻きは思考の方法とか伝え方の訓練が足りてない。ピアノを習ったことのない人がめちゃくちゃにピアノを引けばそれは独創的な曲になるが、旋律とはいえず他者の支持を受けることができない。同様にこの本は意味ありそうな単語をめちゃくちゃに並べてるだけ。ポストモダニズムを超えた新しいパースペクティブを非対称なベクトルから形而上的に考察することで構造主義から脱することに成功した本。
2007年5月13日に日本でレビュー済み
別のレビューにもあったように「芸術人類学」の名に値しない、きわめて独りよがりのエッセイにすぎない。批評書としてクリティカルな霊感を読者にあたえるものでもない。
学問的訓練を積んでもいなければ、批評的センスもない無教養の一般読者をたぶらかすような学問的根拠のない本である。
学問的訓練を積んでもいなければ、批評的センスもない無教養の一般読者をたぶらかすような学問的根拠のない本である。