序章を読めば山本さんの問題意識は一目瞭然。一三世紀商業革命をきっかけとする実用数学の発展はやがて複式簿記を生み、世界は数学的に把握できるものとして理解可能だし、そうであれば制御することも可能だ、という方向に世界を見る目を変化させていった、と指摘した後、前著の『磁力と重力の発見』にも関わってくるのですが、ギルバートの地球が巨大な磁石であるという発見は、職人による《磁針の北が水平より下を向くという「伏角」の発見とその測定であった》(p.10)と。こうした職人たちは偉大な足跡を残すわけですが、当時の《アカデミズムの世界では、実験や経験は認識手段としては低く見られていた》(p.17)と。しかし、かれらは、俗語で執筆することによって、知識の公開性をたかめ、多数の参加者を集めることも可能にしていくんです(p.23-)。ここらはあたりは感動的ですな。こうした積み重ねが《真理を追究すべき場所が「遠い過去」の「権威ある文献」から、日常的な生産実践と日々開けてゆく地球へと変》(p.27)えていったのでしょう。
2章の「外科医の台頭と外科学の発展」は外科医が内科医から奴隷のように扱われていたというのには驚きました。そもそも、ラテン語圏の「外科」という単語は手仕事という意味のギリシア語からきているそうです。
3章の「解剖学・植物学の図像表現」のレオナルドが心筋梗塞で死んだ男性を解剖し、毛細血管を最初に詳しく観察した、というのはすごい話だな、と思いました(p.192)。
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一六世紀文化革命 1 単行本 – 2007/4/17
山本 義隆
(著)
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『磁力と重力の発見』から四年、待望の山本義隆・書き下ろし
作品が出来上がった。大佛次郎賞受賞ほか絶賛を博した前作につづき、本書の
主題は活版印刷の草創期、一六世紀ヨーロッパの科学と技術と芸術。大学アカデ
ミズムや人文主義者を中心としたルネサンス観に対し、商人や技術者の実践に
焦点をあてる。文書偏重から経験の重視へ、ラテン語から俗語による出版へ、教
会による支配を中心に厳然たる差別構造があった時代に、いったい何が起こり、
どのような結果を次の世紀にもたらしたか。綿密な文献を読み込み新たなルネサ
ンス像を提示した本書は、われらの時代への批判でもある。全2巻同時刊行。
作品が出来上がった。大佛次郎賞受賞ほか絶賛を博した前作につづき、本書の
主題は活版印刷の草創期、一六世紀ヨーロッパの科学と技術と芸術。大学アカデ
ミズムや人文主義者を中心としたルネサンス観に対し、商人や技術者の実践に
焦点をあてる。文書偏重から経験の重視へ、ラテン語から俗語による出版へ、教
会による支配を中心に厳然たる差別構造があった時代に、いったい何が起こり、
どのような結果を次の世紀にもたらしたか。綿密な文献を読み込み新たなルネサ
ンス像を提示した本書は、われらの時代への批判でもある。全2巻同時刊行。
- 本の長さ420ページ
- 言語日本語
- 出版社みすず書房
- 発売日2007/4/17
- ISBN-104622072866
- ISBN-13978-4622072867
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登録情報
- 出版社 : みすず書房 (2007/4/17)
- 発売日 : 2007/4/17
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 420ページ
- ISBN-10 : 4622072866
- ISBN-13 : 978-4622072867
- Amazon 売れ筋ランキング: - 240,469位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 596位ヨーロッパ史一般の本
- - 24,344位科学・テクノロジー (本)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2007年6月8日に日本でレビュー済み
2007年6月11日に日本でレビュー済み
ユーラシアの辺境の一半島にすぎないヨーロッパがその勢力を全世界にふるい、我が物顔に振舞うに至った契機は何か。それらはルネサンス、科学革命、宗教改革、産業革命、資本主義の発達といった一連の世界史的な動きであるが、これまで膨大な量の研究がなされてきた。伝統的な文献史学、科学史、文化史、芸術史など様々な分野にわたり、その蓄積も相当なものであるが、それらはいささか細分化の度が過ぎ、全体を見通すのが困難となっていた。
本書はこの壮大なテーマに真正面から取り組んだ意欲作である。16世紀に起こった、中世ヨーロッパを解体し、近代をもたらしたものは何か。無論答えは容易には出ないが、博覧強記、膨大な資料に当たっての緻密極まりない考察は示唆に富む。
近代とは何だったのか、相対化して考える上で明快な視座を本書は提供してくれる。
本書はこの壮大なテーマに真正面から取り組んだ意欲作である。16世紀に起こった、中世ヨーロッパを解体し、近代をもたらしたものは何か。無論答えは容易には出ないが、博覧強記、膨大な資料に当たっての緻密極まりない考察は示唆に富む。
近代とは何だったのか、相対化して考える上で明快な視座を本書は提供してくれる。
2009年8月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ルネッサンスについて書かれたものは多い。しかし、という書き出しで始まる本書。科学史、技術史の点から見て16世紀に重要であったのは、
1、ギルドなどによって秘密裏に守られていた特殊な知識や技能が書物にされ、印刷されたこと。
2、そして、それらの書物が俗語(ラテン語でない言語)で書かれたために、読者層が広がったこと。
3、文字だけなく、図版が多量に用いられたこと。
という説を、豊富な引用とともに展開。芸術、外科医学、解剖学、冶金術など、分野は多岐にわたる。「一章で一冊分の内容、」とは友人の感想だが、ある意味同感。
1、ギルドなどによって秘密裏に守られていた特殊な知識や技能が書物にされ、印刷されたこと。
2、そして、それらの書物が俗語(ラテン語でない言語)で書かれたために、読者層が広がったこと。
3、文字だけなく、図版が多量に用いられたこと。
という説を、豊富な引用とともに展開。芸術、外科医学、解剖学、冶金術など、分野は多岐にわたる。「一章で一冊分の内容、」とは友人の感想だが、ある意味同感。
2009年7月19日に日本でレビュー済み
十七世紀ヨーロッパにおいて科学革命が起こったと言われている。ガリレオ・ガリレイ、ヨハネス・ケプラーやアイザック・ニュートン達によって古典力学が確立し、近代科学の基礎固めがされたことはよく知られている。これら天才達が現れた背景があるはずであるが、よく知らなかった。この本でその背景を興味深く知ることができたのは良かった。しかも、貢献したのは知識階級に属するエリートではなく、職人達であったという。彼らが力を持つようになったのは、経済発展により都市貴族や大商人達の登場による地位向上であった。彼らは、それまでギルド内で秘密にされてきた技術を他の職人達が読めるように俗語(イタリア語、ドイツ語等)で著して公開したことにより、連鎖的に新しい知見が印刷書物で公開されるようになったことがあらゆる分野の発展を促したことが詳しく述べられている。
面白かったのは遠近法を理論的に取り入れた芸術や、印刷技術を駆使した解剖学だが、特に興味深かったのはイタリア商人達による代数学の発展である。彼らは商業簿記の教科書を著し、商業問題を解くために代数学を用いているだけでなく、複素数も扱っており、やがて代数学を深く追究するものが現れたことに驚いたのは私だけではないだろう。その他の章にも興味あるテーマが書かれているので、始めて読む際には目次を見て興味あるテーマから読むのも良いだろう。
面白い本なので多くの人に読んでもらいたい。諸外国の人のために英訳をするのに賛成である。しかし、分厚い本の上下巻なので、気楽に読むには無理かな、とも思う。そこで文庫本にして欲しいと思うのである。分厚いので通勤時に読むために鞄に入れるのは辛いものがある。是非ご検討を。
面白かったのは遠近法を理論的に取り入れた芸術や、印刷技術を駆使した解剖学だが、特に興味深かったのはイタリア商人達による代数学の発展である。彼らは商業簿記の教科書を著し、商業問題を解くために代数学を用いているだけでなく、複素数も扱っており、やがて代数学を深く追究するものが現れたことに驚いたのは私だけではないだろう。その他の章にも興味あるテーマが書かれているので、始めて読む際には目次を見て興味あるテーマから読むのも良いだろう。
面白い本なので多くの人に読んでもらいたい。諸外国の人のために英訳をするのに賛成である。しかし、分厚い本の上下巻なので、気楽に読むには無理かな、とも思う。そこで文庫本にして欲しいと思うのである。分厚いので通勤時に読むために鞄に入れるのは辛いものがある。是非ご検討を。
2015年7月24日に日本でレビュー済み
なにか新しいことが書いてあるのか、門外漢には分からなかった。ほとんど定説のような気がすのだが。
良くも悪くも教科書としてしか読めなかった。
良くも悪くも教科書としてしか読めなかった。
2007年5月20日に日本でレビュー済み
実に大胆な科学史の仮説を設定して、文献を読み込み、科学史空白時十六世紀は印刷革命の成熟とともに俗語としての地域言語による印刷刊本の登場が、学問と科学の普及に貢献し、庶民に学問と科学的知識が様々な面で十七世紀科学革命を準備する基盤になったことを大胆に文献学的に論証した画期的な議論。ただ細部の考察も緻密で、端倪すべからざる見識に満ちている。議論を認識論におけるリアリズムの意義に焦点を絞り、芸術家の認識論から始めたのは卓越した見識である。科学と芸術は一見すると対立概念に見える。しかし対立ではなく相補関係にある。その典型はダ・ビンチであり、デューラーなのである。注、書誌、索引も充実している。但しページ立ては2巻を通す。本書は英訳されるべきである。
2009年1月13日に日本でレビュー済み
前著「磁力と重力の発見」では十七世紀科学革命を扱った著者であるが、本著では科学革命の下地を作った十六世紀に起こった社会の変化を、十六世紀文化革命と称して考察している。1巻では、芸術、医学、鉱業、数学の分野における変化とその原因を例証する。
十六世紀に上記の分野で起きた事を一言で言うならば、知識の一般開放、と表現することができる。そして、この原因すらも一言で言うならば、社会規模の拡大、であろう。各地に乱立する都市国家や自由都市間の競争、そしてその結果としての戦争の多発により、社会は市場規模の拡大を求めていた。その基盤となったのが、印刷技術の普及と、経験重視の姿勢である。
市場規模の拡大を下支えする大量生産への移行には、資本の集中が必要になる。しかし、資本があるだけでは物を作ることはできず、製造技術の習得が必要になる。しかしこれらの技術は、ギルドなどの職能集団が徒弟制度などにより門外不出のものとして秘匿してきた。この開示に一役買ったのが印刷技術である。俗語で書かれた技術書が普及することにより、資本家たちが製造技術の秘密を知り、職能集団が労働者に変化していくことで、大量生産を可能にしていった。そしてこの際に、投資効果の検証をするために技術の定量化が促進され、代数学の発展を促していくことになる。
戦場は大量消費の場である。武器も消費されれば、人命も消費される。武器はともかく、人命は簡単に失うわけにはいかないので、戦場での医療が発達することになる。それまでの医療は、過去の文献を絶対の権威とし、その解釈を行う者が上位者であり、実際に手を使って治療する行為は下賤とされてきた。しかし、戦傷や伝染病の治療に過去の文献が全く役に立たないことが明らかになると、その権威は失墜し、実際に治療をする者の社会的地位の向上をもたらすことになった。そして、印刷技術の普及は、これらの経験則の書籍化を促し、治療者の地位向上を助長していくことになる。
一方、武器の大量生産には設計図が必要であり、作図には3次元の物体を2次元で表現する技術が必要とする。このような技術もかつては門外不出の技法として芸術家に秘匿されていたが、印刷技術の普及は技法の書籍化も促し、合わせて幾何学を発展させ、17世紀のケプラーによる天体法則の発見につながっていくのである。
十六世紀に上記の分野で起きた事を一言で言うならば、知識の一般開放、と表現することができる。そして、この原因すらも一言で言うならば、社会規模の拡大、であろう。各地に乱立する都市国家や自由都市間の競争、そしてその結果としての戦争の多発により、社会は市場規模の拡大を求めていた。その基盤となったのが、印刷技術の普及と、経験重視の姿勢である。
市場規模の拡大を下支えする大量生産への移行には、資本の集中が必要になる。しかし、資本があるだけでは物を作ることはできず、製造技術の習得が必要になる。しかしこれらの技術は、ギルドなどの職能集団が徒弟制度などにより門外不出のものとして秘匿してきた。この開示に一役買ったのが印刷技術である。俗語で書かれた技術書が普及することにより、資本家たちが製造技術の秘密を知り、職能集団が労働者に変化していくことで、大量生産を可能にしていった。そしてこの際に、投資効果の検証をするために技術の定量化が促進され、代数学の発展を促していくことになる。
戦場は大量消費の場である。武器も消費されれば、人命も消費される。武器はともかく、人命は簡単に失うわけにはいかないので、戦場での医療が発達することになる。それまでの医療は、過去の文献を絶対の権威とし、その解釈を行う者が上位者であり、実際に手を使って治療する行為は下賤とされてきた。しかし、戦傷や伝染病の治療に過去の文献が全く役に立たないことが明らかになると、その権威は失墜し、実際に治療をする者の社会的地位の向上をもたらすことになった。そして、印刷技術の普及は、これらの経験則の書籍化を促し、治療者の地位向上を助長していくことになる。
一方、武器の大量生産には設計図が必要であり、作図には3次元の物体を2次元で表現する技術が必要とする。このような技術もかつては門外不出の技法として芸術家に秘匿されていたが、印刷技術の普及は技法の書籍化も促し、合わせて幾何学を発展させ、17世紀のケプラーによる天体法則の発見につながっていくのである。
2007年6月18日に日本でレビュー済み
いやあ、わたしにとって、ミステリー小説を読むように興奮させられました。ホイジンガを愛し、「わたしは中世好き」と自他共に認めていましたが、本書で、わたしの知っていたのはいかに断片的だったか思い知りました。
わたしの知っていたガリレオ、ティコ・ブラーエ、ケプラーといった先哲が位置づけられていくさまは、まさに「目からうろこ」ものの知的衝撃です。なんて気持ちいいことでしょう。薬師丸ひろ子が機関銃をぶっぱなしたときに発した、「カイカン」も、何するものぞ。
10年ほど前、ウイーン美術史美術館で、小学生の団体と出会い、彼らは、デューラーの遠近法の図などを模写し、一心に学んでいました。「何でデューラーを」と、わたしはそのとき思ったものです。そして、10数年、ほったらかしにし、そんな疑問をもったことすら忘れていました。それも、本書『一六世紀文化革命 1』p73以降で解けました。ドイツ人にとってのデューラーが、いかにすばらしいものだったか。
わたしの知っていたガリレオ、ティコ・ブラーエ、ケプラーといった先哲が位置づけられていくさまは、まさに「目からうろこ」ものの知的衝撃です。なんて気持ちいいことでしょう。薬師丸ひろ子が機関銃をぶっぱなしたときに発した、「カイカン」も、何するものぞ。
10年ほど前、ウイーン美術史美術館で、小学生の団体と出会い、彼らは、デューラーの遠近法の図などを模写し、一心に学んでいました。「何でデューラーを」と、わたしはそのとき思ったものです。そして、10数年、ほったらかしにし、そんな疑問をもったことすら忘れていました。それも、本書『一六世紀文化革命 1』p73以降で解けました。ドイツ人にとってのデューラーが、いかにすばらしいものだったか。