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囚人のジレンマ 単行本 – 2007/5/24

4.5 5つ星のうち4.5 10個の評価

戦争は、終わらない。父エディの謎を追って、ホブソン一家は最大のパラドクスに直面する ― 前作『舞踏会へ向かう三人の農夫』と同様に三つの物語が錯綜しながら展開する。果たして最後に、物語のパズルのピースは納まるのか!?
2006年に最新作 The Echo Maker で全米図書賞を受賞し、いまや現代アメリカ文学を代表する作家リチャード・パワーズの感動の第二長編。待望の翻訳!
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ みすず書房 (2007/5/24)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2007/5/24
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 425ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4622072963
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4622072966
  • カスタマーレビュー:
    4.5 5つ星のうち4.5 10個の評価

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リチャ−ド・パワ−ズ
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上位レビュー、対象国: 日本

2015年4月27日に日本でレビュー済み
アメリカのある家族が父親のことでてんやわんやし・・・というお話。
という上記の粗筋は筋の一つでそこにその父親の過去やその家族が語る父親と家族の過去が錯綜しながら展開していく小説。タイトルの「囚人のジレンマ」とは二人の犯罪者にどちらかがどちらかより早く自分のしたことの白状をすれば罪を軽くするという概念のことだそうですが、著者はこの家族小説に何故このようなタイトルを付けたのかを類推してみると、多分、父親のことは好きだけどその奔放さに翻弄される家族の葛藤、つまり父親には愛情を持っているけれど出来ればこういう人間と暮らしたくないという二律背反の感情を表しているのではないかと思いました。
そこに、第二次大戦中の父親が日系の捕虜収容所でウォルト・ディズニーから恩恵を受けるという史実とは異なる歴史を差し込むことで戦争相手の国の出自の人々を敵ながらも救おうという二律背反の行為を絡めて小説にしたかのように受け取りましたが安易でしょうか。
このパワーズという著者は元々は理系だったそうで、そこから文転したという経歴から判る通り、通常の小説よりも些か読みにくく感じましたが一応総体として楽しく読めました。
今一番注目されている著者の傑作小説。是非ご一読を。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年1月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
リチャード・パワーズの第二作。これがまたリチャード・パワーズのオリジナリティはコアにありながら前作とは若干趣が異なり、直球勝負のストレートな作品に仕上がっている。本作も20世紀のテクノロジーと歴史の変遷が一部をなしているが、おおむねは家族の物語。作品は二層構造で進み、その過程で、主人公となるエディ・ホブソンが歴史の軋みによって歪められてしまう、哀切さを醸し出すくだりに僕は胸を打たれた。さらにこの作品で発見だったのが、ホブソン家のストーリとは別枠の部分を描いた層の文体の美しさが素晴らしい。特に作品書き出しのくだり美しさは絶品だ。その層は歴史の悲しさをストレートに直接描いてしまうのだが、文体の美しさがそれを補ってあまる。リチャード・パワーズはこんな詩的な抒情感のある文章も描けるのか!
しかし、他のレビュアの方の意見に賛同する所もある。
同じ層-(特にホブソン家の物語)-の中でも時空が唐突に吹っ飛ぶ事が多々あり、僕は『あれ、いつからこんな論点になったの?』とページを戻る事が何度かあった。『ここは改行するなり、エピソードを切り分けて一行開けるなりした方が混乱しないなあ』と思う部分が散見される。僕は英語が読めないので洋書をあたる事ができないが、原書の方でもそうなっているのだろうか・・・?
リアリズムに固執する趣味はまったくないが、リアリズムで小説を描くのは、実は意外と難しい。
(余談だが、村上春樹氏が「ノルウェイの森」までリアリズム作品を描くテクニックを磨いていたのは本人も公言しているし、同氏のデビュー第二作「1973年のピンボール」の「鼠」の層はリアリズムで描かれているのだが、「ノルウェイの森」の完成度と比較すると、そのレベルの差は歴然。)
その点で、例えばアメリカの作家で言うとジョン・アーヴィングの巧さ、ユニークさと比べると若干落ちる。
しかし、本作の根幹に込められた「愛」と「時代と個人との軋轢」は類まれな重みと切なさを持って、胸に迫る。それが二重構造の作品の中に巧みに編み上げたリチャード・パワーズの才能は見事なものだ。
そして本作も再読に値する魅力を持っている。
さてここまで「舞踏会に向かう三人の農夫」(1985年)「カラテイア2.2」(1995年)そして本作(1988年)と読んできたが、次はいきなり、2003年に書かれた「われらが歌う時」になる。『パワーズらしさが失われた』等との意見もあったが、どうなる事か、非常に楽しみだ。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年10月31日に日本でレビュー済み
皮肉たっぷりのジョークやメタファー、他愛も無い駄洒落が満載された饒舌な文章に慣れるのに、結構な時間がかかった。はじめの何章かは言っていることの意味がちっとも分らなかったほど。

過去の回想と現在進行中の出来事が交互に語られていくうち、劇中の現実と空想の境界が曖昧になり、最後に近づくにつれ、どこがどう繋がっているのか知りたい一心でページを繰る。

これはひとつの家族の物語だ。一人ひとりのすれ違いから語られ始めるので、家族の崩壊がテーマなのかと思いきや、いつしかそれは、むしろ固く結ばれた家族間の心の交流の描写であることが分ってくる。
読み始めはアメリカの社会・文化を批判することが主眼かと思ったが、過去の戦争から現在に至る地球の危機を、「囚人のジレンマ」というキーワードに象徴させながら語る。表面上きわめてアメリカ的な物語でありながら、読んでいる日本人の私にとっても、(というより日本人だから特にという部分もあって)他人事ではない重みを持っている。

各見開きの最後にジョークや駄洒落や引用やアメリカ文化を解説する大量の注釈が付いている。原語で注釈無しで、ジョークや文化的関連を理解しながら読むことができれば、きっとはるかに面白いのだろうと思う。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年6月4日に日本でレビュー済み
今ひとつピンと来なかったです。

クラシックな佇まいを感じさせる大作です。。。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年2月28日に日本でレビュー済み
実際はもう20年も前に書かれたものだけど、最近の翻訳ものの中では圧倒的に面白かった。こんなにも頭が良くて物事を良く知っているのに、ここまで理想主義的な小説を書けるものなのかとただただ感動しました。決して読みやすい本ではないですが、世の中に対してシニカルになってしまっている人全てに読んで欲しい。

そして、これを書いた作家がその20年後にどんな小説を書いているのかがとても気になります。なので、全米図書賞を取ったという最新作が一刻も早く翻訳されることを願います。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年11月30日に日本でレビュー済み
大学教授は昔、僕にこう言った。

「もしも世界が救えるとき、君の好きな誰かが犠牲になる運命にある。そのとき、君は世界を救うかい。好きな誰かを救うかい?」

本書のように、答えは簡単なのだ。だが、その答えを選ぶには選べない理由もまた多く存在する。そのことを、いつもの生活で想像しなければいけなかった。それは血肉となり、正しさへ導かれるはず。世界は一列に歩く。その限り、僕は対等なのだ。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年10月28日に日本でレビュー済み
ピンチョン、ガルシアマルケスなど「知ってること全部詰め込みました」小説の系譜に並ぶ作家の一品。

人口問題など人間が引き起こす問題には根幹に囚人のジレンマが潜む事を
テーマにした(と思われます。内容はミッキーと普通の家族の話です)本で、
濃厚な文章にもかかわらず読み進めやすい語り口になっています。訳が上手いですね。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年7月5日に日本でレビュー済み
速読できない本だった。少し読み進めては、似たような言及が前に出てたな、と戻って確かめる。そんな作業を続けないといけない。その上、文章は時に矛盾している。パワーズの文章が嫌いな人もいるんだろうな、と思う。
何種類かある書体のため、文章は分類されていることが判る。同じ書体の中でも世代がずれたりしている。その上、親世代と同じ名前が子ども世代に登場するので、重ね合わせがあり、差異がある。
今回、構造を私が理解したのは383ページ。そこまで進まないと何の話をしたいのかすら明かされない。判った時には唖然としつつ、考えてみれば、そんなことは早い段階で示唆されていたじゃないかと思いいたる。
現在、私たちは本当に囚人のジレンマの中にいるようだ。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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