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他者という試練―ロマン主義ドイツの文化と翻訳 単行本 – 2008/2/23
アントワーヌ・ベルマン
(著),
藤田 省一
(翻訳)
翻訳にはふたつの誤解がある。ひとつは翻訳はオリジナルに対して二次的な価値しかもたないというもの。もうひとつは翻訳と創造性は本質的に結びつきえないというもの。自身ドイツおよびラテンアメリカ文学の翻訳家であるアントワーヌ・ベルマンは、翻訳実践家とし理論家の没交渉ゆえに見逃されてきた問題を問い直し、翻訳という言語活動に理論的かつ歴史的な視座を提供する。
自国語が「他者という試練」を必要とすることを、ヨーロッパ史上はじめて意識したのがドイツ・ロマン派である。ルターによる聖書の「翻訳」がドイツ語という「国語」を生み出したという事実があるからだ。自国の文化の形成が他者の言葉の翻訳を通じてこそ可能であるという考えは、やがて異なるものの試練を経てこそ自己に回帰できるというヘルダーリンの企てに結実する。西洋史上これほど豊かに翻訳への考察が深められたことは一度もなかった。
言語学の下位概念ではない自立的な知としての「翻訳学」の構想をはじめて世に問うたベルマンは、固有のものと異なるものとの関係、文化における他者、言語の本性といった近代に突きつけられる問いの数々を明るみに出す。鮮やかな手さばきで翻訳という行為がもつ圧倒的な創造性を描き出した本書は、翻訳をめぐる論議を一変させ、その後の人文学に多大な影響を与えた古典的名著である。
自国語が「他者という試練」を必要とすることを、ヨーロッパ史上はじめて意識したのがドイツ・ロマン派である。ルターによる聖書の「翻訳」がドイツ語という「国語」を生み出したという事実があるからだ。自国の文化の形成が他者の言葉の翻訳を通じてこそ可能であるという考えは、やがて異なるものの試練を経てこそ自己に回帰できるというヘルダーリンの企てに結実する。西洋史上これほど豊かに翻訳への考察が深められたことは一度もなかった。
言語学の下位概念ではない自立的な知としての「翻訳学」の構想をはじめて世に問うたベルマンは、固有のものと異なるものとの関係、文化における他者、言語の本性といった近代に突きつけられる問いの数々を明るみに出す。鮮やかな手さばきで翻訳という行為がもつ圧倒的な創造性を描き出した本書は、翻訳をめぐる論議を一変させ、その後の人文学に多大な影響を与えた古典的名著である。
- 本の長さ429ページ
- 言語日本語
- 出版社みすず書房
- 発売日2008/2/23
- ISBN-104622073463
- ISBN-13978-4622073468
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登録情報
- 出版社 : みすず書房 (2008/2/23)
- 発売日 : 2008/2/23
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 429ページ
- ISBN-10 : 4622073463
- ISBN-13 : 978-4622073468
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,133,922位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 396位翻訳 (本)
- - 888位フランス・オランダの思想
- - 2,173位西洋哲学入門
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