クラインマンの「臨床人類学」、「病の語り」はオリジナリティにあふれ、いろいろな医療者や人類学者を刺激した。
本書もその流れをくむものであるが、原著は1991年に出版されたもので、前記二著作の内容を超えるものではない。現在の知見については世に出ている論文を参照する必要がある。
確かに、文化と精神医学というのは大きなテーマではあり、差異に敏感になるのも重要ではあると思うが、一方で、人間として共通する部分もまたそれ以上に重要なものを含んでいると思う。
文化的差異についての教育も本書では言及されるが、むしろ、文化、言語が異なるにも関わらず、通じ合う感情について、感じることのできる修練が必要なのではないだろうか。
本書についていえば、「臨床人類学」、「病の語り」を読んだ後は、時々、本書の内容で心に引っかかる部分はあるが、多くは流して読めるように思った。
しかし、前二著を読んでいない人ならば、本書の中で様々な発見に出会うことができるだろう。
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精神医学を再考する――疾患カテゴリーから個人的経験へ 単行本 – 2012/1/21
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「未来のいつの日か、グローバルな精神医学に文化革命が生じるであろう。
それはこの分野を組み立て直し、その拠り所と責務を評価し直すような革命である。
……私が読者に想像するように誘い、もしかしたら読者がその創造に手を貸すことになるのは、
そのような未来なのである。」(日本語版への序文より)
本書は医療人類学分野を代表する頭脳であるクラインマンが
長年の研究の精髄を示した、現代の古典である。
各章は、精神医学の現状に向けて提起された命題のそれぞれを考察している。
曰く、「精神医学的診断とはなんだろうか?」「社会的関係と文化的意味は、
精神疾患の発症と経過に影響を与えるか?」「精神科医はどのように癒すのか?」等々。
こうした学問分野の根幹を、学問の枠組み内で評価する循環論法的とも言うべき思考への自省と批判が、本書の底流にある。
著者は非西欧の精神医療に関するデータの地道な収集によって現代精神医学に内在する不可視のドグマをあぶりだし、
その知見を臨床で実践することを使命としてきた。
本書では、基本命題への練り上げられた回答を自ら示すという形で、
研究の成果を凝縮して読者に伝えようとしている。
「精神科医を含む多くの臨床家は、いかなるルートをたどろうとも、
その臨床家の生涯の途中でこの「文化的な知識」が圧倒的にものをいう地点(難所)を通ることになるのだと思う。
それを強く自覚するかどうかが、その後の各人の登攀ルートの分かれ道になるのではないか……
今日、生物学的精神医学が全盛の時に、最も必要となるのがこうした視点なのである。」 (「訳者あとがき」より)
それはこの分野を組み立て直し、その拠り所と責務を評価し直すような革命である。
……私が読者に想像するように誘い、もしかしたら読者がその創造に手を貸すことになるのは、
そのような未来なのである。」(日本語版への序文より)
本書は医療人類学分野を代表する頭脳であるクラインマンが
長年の研究の精髄を示した、現代の古典である。
各章は、精神医学の現状に向けて提起された命題のそれぞれを考察している。
曰く、「精神医学的診断とはなんだろうか?」「社会的関係と文化的意味は、
精神疾患の発症と経過に影響を与えるか?」「精神科医はどのように癒すのか?」等々。
こうした学問分野の根幹を、学問の枠組み内で評価する循環論法的とも言うべき思考への自省と批判が、本書の底流にある。
著者は非西欧の精神医療に関するデータの地道な収集によって現代精神医学に内在する不可視のドグマをあぶりだし、
その知見を臨床で実践することを使命としてきた。
本書では、基本命題への練り上げられた回答を自ら示すという形で、
研究の成果を凝縮して読者に伝えようとしている。
「精神科医を含む多くの臨床家は、いかなるルートをたどろうとも、
その臨床家の生涯の途中でこの「文化的な知識」が圧倒的にものをいう地点(難所)を通ることになるのだと思う。
それを強く自覚するかどうかが、その後の各人の登攀ルートの分かれ道になるのではないか……
今日、生物学的精神医学が全盛の時に、最も必要となるのがこうした視点なのである。」 (「訳者あとがき」より)
- 本の長さ424ページ
- 言語日本語
- 出版社みすず書房
- 発売日2012/1/21
- ISBN-104622076675
- ISBN-13978-4622076674
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著者について
アーサー・クラインマン
Arthur Kleinman
1941年生まれ。ハーバード大学教授(the Esther and Sidney Rabb Professor)、精神科医。医療人類学の第一人者として知られる。ハーバード大学アジア・センター長。2004-2007には、ハーバード大学文化人類学部門の部門長を勤めた。
著書に、Patients and healers in the context of culture (University of California Press、1980)〔大橋英寿ほか訳『臨床人類学──文化のなかの病者と治療者』弘文堂、1992〕、The Illness Narratives: suffering、healing、and the human condition (Basic Books、1988)〔江口重幸ほか訳『病いの語り──慢性の病いをめぐる医療人類学』誠信書房、1996〕ほか。また、Social Suffering (University of California Press、1997)〔坂川雅子訳『他者の苦しみへの責任』みすず書房、2011〕をはじめ編著多数。最近作はWhat Really Matters: Living a Moral Life Amidst Uncertainty and Danger (Oxford University Press、2006)〔皆藤章監訳『八つの人生の物語』誠信書房、2011〕。アメリカ医療人類学会からは、2006年のLifetime Achievement Award、2008年のGeorge Foster Awardなど、受賞多数。
Arthur Kleinman
1941年生まれ。ハーバード大学教授(the Esther and Sidney Rabb Professor)、精神科医。医療人類学の第一人者として知られる。ハーバード大学アジア・センター長。2004-2007には、ハーバード大学文化人類学部門の部門長を勤めた。
著書に、Patients and healers in the context of culture (University of California Press、1980)〔大橋英寿ほか訳『臨床人類学──文化のなかの病者と治療者』弘文堂、1992〕、The Illness Narratives: suffering、healing、and the human condition (Basic Books、1988)〔江口重幸ほか訳『病いの語り──慢性の病いをめぐる医療人類学』誠信書房、1996〕ほか。また、Social Suffering (University of California Press、1997)〔坂川雅子訳『他者の苦しみへの責任』みすず書房、2011〕をはじめ編著多数。最近作はWhat Really Matters: Living a Moral Life Amidst Uncertainty and Danger (Oxford University Press、2006)〔皆藤章監訳『八つの人生の物語』誠信書房、2011〕。アメリカ医療人類学会からは、2006年のLifetime Achievement Award、2008年のGeorge Foster Awardなど、受賞多数。
登録情報
- 出版社 : みすず書房 (2012/1/21)
- 発売日 : 2012/1/21
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 424ページ
- ISBN-10 : 4622076675
- ISBN-13 : 978-4622076674
- Amazon 売れ筋ランキング: - 77,728位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 3,693位心理学 (本)
- - 4,023位医学・薬学・看護学・歯科学
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