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夕暮の緑の光 (大人の本棚) 単行本 – 2010/4/24
「一番大事なことから書く。
それは、野呂邦暢が小説の名手であるとともに、
随筆の名手でもあったということだ。
……ちょっとした身辺雑記を書く場合でも、
ことばを選ぶ厳しさと端正なたたずまいを感じさせる文体に揺るぎはなかった。
ある意味では、寛いでいたからこそ、
生来の作家としての資質がはっきり出たとも言えるのである」
(岡崎武志「解説」)
1980年5月7日に42歳の若さで急逝した諫早の作家野呂邦暢。
故郷の水と緑と光を愛し、
詩情溢れる、静かな激しさを秘めた文章を紡ぎ続けた。
この稀有な作家の魅力を一望する随筆57編を収録。
それは、野呂邦暢が小説の名手であるとともに、
随筆の名手でもあったということだ。
……ちょっとした身辺雑記を書く場合でも、
ことばを選ぶ厳しさと端正なたたずまいを感じさせる文体に揺るぎはなかった。
ある意味では、寛いでいたからこそ、
生来の作家としての資質がはっきり出たとも言えるのである」
(岡崎武志「解説」)
1980年5月7日に42歳の若さで急逝した諫早の作家野呂邦暢。
故郷の水と緑と光を愛し、
詩情溢れる、静かな激しさを秘めた文章を紡ぎ続けた。
この稀有な作家の魅力を一望する随筆57編を収録。
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社みすず書房
- 発売日2010/4/24
- ISBN-104622080818
- ISBN-13978-4622080817
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商品の説明
著者について
(のろ・くにのぶ)
1937年長崎市生まれ。長崎県立諫早高校卒。1965年、「ある男の故郷」が第21回文學界新人賞佳作入選。翌年発表した「壁の絵」が芥川賞候補となる。1973年、第一創作集『十一月 水晶』刊行。1974年、自衛隊体験をベースにした「草のつるぎ」で第70回芥川賞受賞。1976年、「諫早菖蒲日記」発表。1980年5月7日、42歳で急逝。著作に、短編集『海辺の広い庭』『鳥たちの河口』(1973)『一滴の夏』(1976)『ふたりの女』(1977)『猟銃』(1978)、中・長編『愛についてのデッサン』(1979)『落城記』『丘の火』(1980)、随筆集『王国そして地図』(1977)『古い革張椅子』(1979)『小さな町にて』(1982)、評論に『失われた兵士たち―戦争文学試論』(1977)、他多数。
1937年長崎市生まれ。長崎県立諫早高校卒。1965年、「ある男の故郷」が第21回文學界新人賞佳作入選。翌年発表した「壁の絵」が芥川賞候補となる。1973年、第一創作集『十一月 水晶』刊行。1974年、自衛隊体験をベースにした「草のつるぎ」で第70回芥川賞受賞。1976年、「諫早菖蒲日記」発表。1980年5月7日、42歳で急逝。著作に、短編集『海辺の広い庭』『鳥たちの河口』(1973)『一滴の夏』(1976)『ふたりの女』(1977)『猟銃』(1978)、中・長編『愛についてのデッサン』(1979)『落城記』『丘の火』(1980)、随筆集『王国そして地図』(1977)『古い革張椅子』(1979)『小さな町にて』(1982)、評論に『失われた兵士たち―戦争文学試論』(1977)、他多数。
登録情報
- 出版社 : みすず書房 (2010/4/24)
- 発売日 : 2010/4/24
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 240ページ
- ISBN-10 : 4622080818
- ISBN-13 : 978-4622080817
- Amazon 売れ筋ランキング: - 885,905位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 144,558位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年2月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
新品での購入ですが、帯がついていません。
当方の勘違いなら失礼。
こういう際の連絡方法が判らず、いきおいレビュー欄での問い合わせになりました。
当方の勘違いなら失礼。
こういう際の連絡方法が判らず、いきおいレビュー欄での問い合わせになりました。
2010年8月20日に日本でレビュー済み
野呂邦暢は3冊のエッセイ集を出版している。このうち「小さな町にて」が最高傑作で、特に諫早・京都・東京で過ごした青春時代のエッセイがすばらしい。編者の好みなのだろうが、「夕暮れの緑の光」にはそれほど収録されていないのが残念だ。本書を読んで感銘を受けた人は、古書価格はあまりにも高いが「小さな町にて」もぜひ読んでほしい。もちろん、本書も野呂邦暢の小説世界を理解するうえで有益な選択をしており、編者に敬意を表したい。しかし、3冊のエッセイ集に含まれていないすばらしいエッセイもあるのに、それらが含まれていないのは残念だった。
2015年2月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
あるテレビ番組で紹介されていて、気になってポチりました。
文章に静かな彩りがあってゆっくりと読みたい作品です。
購入して良かったと思いました。
文章に静かな彩りがあってゆっくりと読みたい作品です。
購入して良かったと思いました。
2015年3月28日に日本でレビュー済み
諫早を根拠地とし、戦後の昭和を語る芥川賞作家の随筆集。端麗な文章に惹かれた。
受験の失敗、古書店と映画館に通い詰める日々、京都および東京の漲る活気に充実した若き時代。
そして故郷愛。
「きれぎれの断片を寄せ集めて過去のある時間を再構成してみること。……ものを書くということは程度の差こそあれすべて過去の復元である」「愛着とは……私の失ったもの全部ということになる。町、少年時代、家庭、友人たち。生きるということはこれらのものを絶えず失いつづけることのように思われてならない」(一枚の写真から)
小説はその土地に根をおろし、一朝一夕では感じられない「その土地の歴史と風土と人間が溶けあった精粋」と合体し、その加護により生み出されるのだな。(鳥・干潟・河口)
受験の失敗、古書店と映画館に通い詰める日々、京都および東京の漲る活気に充実した若き時代。
そして故郷愛。
「きれぎれの断片を寄せ集めて過去のある時間を再構成してみること。……ものを書くということは程度の差こそあれすべて過去の復元である」「愛着とは……私の失ったもの全部ということになる。町、少年時代、家庭、友人たち。生きるということはこれらのものを絶えず失いつづけることのように思われてならない」(一枚の写真から)
小説はその土地に根をおろし、一朝一夕では感じられない「その土地の歴史と風土と人間が溶けあった精粋」と合体し、その加護により生み出されるのだな。(鳥・干潟・河口)
2017年2月13日に日本でレビュー済み
美しい日本語で書かれているエッセイ。言葉をひとつひとつ大切にしているのが伝わってくる。エッセイというのは本来このようなものなのだろう。
2012年5月20日に日本でレビュー済み
野呂邦暢は、自衛隊体験を元に書いた『草のつるぎ』で芥川龍之介賞を得た6年後、今から32年前の1980年5月7日に42歳で急逝した長崎市生まれの小説家ですが、私がはじめてその著作と接したのが、実は小説ではなくて彼が初めて書いたエッセイである『王国そして地図』(集英社1977年)という本でした。
本書『夕暮の緑の光―野呂邦暢随筆選』は、書評家の岡崎武志が選んだ、東京から来た少女 装幀 「漁船の絵」 H書店のこと 馬の絵 小林秀雄集 フイリップ 花曜日 日記 菜の花忌 伊東静雄の諫早 古書店主 S書房主人 貸借 引っ越し 京都 ブリューゲル 衝立の向う側 アドルフ LIRIKA POEMARO 澄んだ日 山王 など57編ほどですが、彼の情熱がほとばしる読み応えのあるエッセイばかりです。
先程の出会いの件は、それが、いかにも出来すぎた話ですが、高校生の夏に山谷に行ったときに神田の古本屋で同時に見つけたのが、彼の『王国そして地図』と野間宏の『現代の王国と奈落・・現代文明の危機についての文学者の考察』という本でした。
もちろん両者は似て非なるまったく異なった内容で、野間宏のものは書名通りの、文学者の知性と感性で現代の様々な危機的情況を憂い告発する文章でしたが、野呂邦暢の本には、自分の筆名が梅崎春生の小説から拝借したものだとか、『諫早菖蒲日記』や『草のつるぎ』などを書いたいきさつだとか、少年時代の回想がのびのびと活き活きと語られていたり、そして、小説を読むこと以上にエッセイを読むのが好きで、はじめてのこのエッセイもほとんど愉しみながら書いたと告白していたりするものでした。
この時点で、サルトルの『文学とは何か』や『方法の問題』によるアンガージュマン(関与・社会参加)という考え方にも魅かれていた私でしたが、何故か尖鋭的な野間宏の本よりも、野呂邦暢の方の地方の牧歌的な文学少年的な書きように魅了されてしまいました。
それから、いまでも深く密かに、ことあるたびに野呂邦暢との対面が続いています。そしてこれからも。
鮮烈なり、野呂邦暢!
本書『夕暮の緑の光―野呂邦暢随筆選』は、書評家の岡崎武志が選んだ、東京から来た少女 装幀 「漁船の絵」 H書店のこと 馬の絵 小林秀雄集 フイリップ 花曜日 日記 菜の花忌 伊東静雄の諫早 古書店主 S書房主人 貸借 引っ越し 京都 ブリューゲル 衝立の向う側 アドルフ LIRIKA POEMARO 澄んだ日 山王 など57編ほどですが、彼の情熱がほとばしる読み応えのあるエッセイばかりです。
先程の出会いの件は、それが、いかにも出来すぎた話ですが、高校生の夏に山谷に行ったときに神田の古本屋で同時に見つけたのが、彼の『王国そして地図』と野間宏の『現代の王国と奈落・・現代文明の危機についての文学者の考察』という本でした。
もちろん両者は似て非なるまったく異なった内容で、野間宏のものは書名通りの、文学者の知性と感性で現代の様々な危機的情況を憂い告発する文章でしたが、野呂邦暢の本には、自分の筆名が梅崎春生の小説から拝借したものだとか、『諫早菖蒲日記』や『草のつるぎ』などを書いたいきさつだとか、少年時代の回想がのびのびと活き活きと語られていたり、そして、小説を読むこと以上にエッセイを読むのが好きで、はじめてのこのエッセイもほとんど愉しみながら書いたと告白していたりするものでした。
この時点で、サルトルの『文学とは何か』や『方法の問題』によるアンガージュマン(関与・社会参加)という考え方にも魅かれていた私でしたが、何故か尖鋭的な野間宏の本よりも、野呂邦暢の方の地方の牧歌的な文学少年的な書きように魅了されてしまいました。
それから、いまでも深く密かに、ことあるたびに野呂邦暢との対面が続いています。そしてこれからも。
鮮烈なり、野呂邦暢!
2011年10月18日に日本でレビュー済み
編者は解説で野呂邦暢が早稲田の古本屋街の地名を「戸塚」と書いているのを「誤り」と断言している。ブログではややごまかしながら、「『戸山』の間違いではないか、と知ったかぶりで解説に指摘しておいた」と誤りを認めている。
自分の誤りを認めながら回収しないのはなぜだろう。物故した作家が書いたものを「誤り」と決め付けながらブログで謝ってすむものだろうか。単なる誤植とはわけが違う。
編者や出版社の猛省が求められる。
全体的には良質なエッセー集だが値段が高すぎるのも問題だ。こんな状態を放置してよく仕事が続けられると感心する。編者も出版者も作家をいかに軽んじているかよく分かるというものだ。
自分の誤りを認めながら回収しないのはなぜだろう。物故した作家が書いたものを「誤り」と決め付けながらブログで謝ってすむものだろうか。単なる誤植とはわけが違う。
編者や出版社の猛省が求められる。
全体的には良質なエッセー集だが値段が高すぎるのも問題だ。こんな状態を放置してよく仕事が続けられると感心する。編者も出版者も作家をいかに軽んじているかよく分かるというものだ。