軍隊の研究というと、これまでも非常に忌避感を持たれたようだが、一部を除き世間一般の人々の間ではそれが今でも続いている。
だが、ヨーロッパ近世・近代の社会は現在以上に軍隊と非常に密接な関係を持っていたのであり、当時の社会を知る上で軍隊について研究することは必要不可欠なことのように思われる。
ところで軍隊の研究というと、戦術や戦略、兵器の変遷やその性能といった狭義の軍事史を真っ先に想起するが、本書では軍隊と政治、文化、社会やその他の事象との関係を明らかにする広義の軍事史が扱われている。
歴史家の扱う広義の軍事史研究を知る上で、本書は最良の書である。
本書ではフランス・ロシア・ドイツ・イギリスが扱われているが、特にフランス・ドイツは近世・近代合わせて各3章ずつページが割かれ、非常に詳細に記述されている。
ロシアは近世、イギリスは帝国主義の建艦期のみだが、どちらも非常に詳しく書かれている。
大学で軍隊の研究を始めようとする人には是非お薦めしたい。
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近代ヨーロッパの探究 12 単行本 – 2009/6/1
- ISBN-104623049825
- ISBN-13978-4623049820
- 出版社ミネルヴァ書房
- 発売日2009/6/1
- 言語日本語
- 本の長さ389ページ
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登録情報
- 出版社 : ミネルヴァ書房 (2009/6/1)
- 発売日 : 2009/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 389ページ
- ISBN-10 : 4623049825
- ISBN-13 : 978-4623049820
- Amazon 売れ筋ランキング: - 700,598位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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1967(昭和42)年生まれ
1989(平成元)年 中央大学文学部史学科西洋史学専攻卒業
1997(平成9)年 中央大学大学院文学研究科西洋史学専攻博士後期課程単位取得退学
現在 中央大学文学部教授
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2009年12月13日に日本でレビュー済み
これまで日本ではタブー視されることの多い、軍事に正面から切り込み、そこからヨーロッパ史に新たな視点を導入しようという意欲的な一冊。
軍事というのは合理性を最も要求される営みであり、ある意味では人間性や文明の象徴ともいえる。中世から近世・近代と時代が下るに従い、ロシアやドイツ、イギリスの豊富な事例や理論的な考察が繰り広げられる。軍事が政治体制や経済制度、啓蒙思想などと密接に絡み合い、深く社会全体のありようを考える上で重大なヒントに満ちている。
大変意欲的かつ挑戦的な骨太の一冊といえる。
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