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学力低下は錯覚である 単行本(ソフトカバー) – 2008/6/27

4.1 5つ星のうち4.1 18個の評価

本当に現在の大学生の学力は低下しているのだろうか? 本書では,できるかぎりたくさんのデータを集め,それを分析することによって,現在の大学の実態に迫ります.
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商品の説明

著者について

東北学院大准教授 博(理) 神永正博

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 森北出版 (2008/6/27)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/6/27
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎ 160ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4627975112
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4627975118
  • 寸法 ‏ : ‎ 15.8 x 11 x 22.2 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 18個の評価

著者について

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神永 正博
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1967年生まれ。東北学院大学教授。京都大学大学院理学研究科(数学専攻)博士後期課程中退。博士(理学)。専門分野は解析学(量子力学の基礎方程式であるシュレーディンガー方程式)および暗号理論(ICカード、ICタグなどの暗号解読、ハッキング防衛技術の開発)。

カスタマーレビュー

星5つ中4.1つ
5つのうち4.1つ
18グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2019年3月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 昨今の大学生の学力低下は「ゆとり教育」のせいだと広く信じられてきた。そして国は脱ゆとり教育へと方向転換した。ところが著者は、少なくともPISA学力テストの結果をみる限り、参加国数の増加も考慮すると我が国の小中学生に明らかな学力低下は認められないという。それが本当なら、著者も含めた多くの大学教員が現に直面している「教室内の学生の学力低下」は何が原因なのか。本書の刊行から10年ほど経っているが、戸惑いは大学から会社に及んできている。

 学生人口は減少しているのだから、たとえ学生集団全体の学力分布には変化がなくても(=成績の分布の形が同じという意味)、大学定員を減らさないまま優秀な学生を順々に取っていけば、どの大学でも(上位校でさえ)教室内の学生の平均は低下するのである。大学全入時代となり、かつてなら大学に進学しなかった高校生たちが入学しているのである。これが本書のポイント。

 もちろん、改善すべき点はある。小中学生に明らかな学力低下は認められないとは言っても、劣後している「読解力」は要改善。
 フィンランド方式は柔軟だが、大学入学資格はしっかり確保する。韓国式は各段階で厳しい受験競争をくぐる。日本システムはAO・推薦と一般受験が混在しており学生のバラつきが大きい。そこで著者は、「小中学校ではその後の学習の土台となる国語・数学・英語を身につけさせる(=難しい理科・社会は後からでも身につく)」と提案する。

 根本的な解決策は「大学定員を減らすこと」なのだが、これは政治的に困難だろう。最近の地方創生での「東京の大学の定員抑制」の議論をみても、東京であろうとなかろうと、上位校が定員抑制しなくては大して意味がないことは前述の理屈を考えればわかること。これでは数年先からの大学淘汰は避けられそうにない。

 本書のもうひとつの俗説は「若者の理工系離れ」。まず理学部は増えているので工学部に話を絞ると(人気の医学部は理工系の枠外)、「男子学生」の工学部進学割合は低下していないという。女子学生が増えたぶん、工学部への進学割合が減っただけだという。したがって、「工学部から離れていったわけではない」。ただ嘆いていてもダメで、定員を減らすか、女子中高生に工学部の魅力をアピールすべきだろう。

 ゆとり教育と理工系離れ、どちらの俗説も「そんなものかな」と思っていたが、実は違うということだ。原因分析がちゃんとできないと、対策もとれないからしっかり考えないと、と思った次第。

【2019.10追記】本書は、どちらかというと上位校の学力低下状況を、安直に「ゆとり教育」のせいにするのではなく、大学定員を減らさないまま少子化を迎えたことによる「マクロ的に見て当然の結果」と指摘した。ただ、広く学生を見ていくと、ゆとり教育やマークシート試験の弊害で学力低下は確かにある。数学教育の現場でそれを指摘した面白い本が『%が分からない大学生』(芳沢光雄、2019、光文社新書)であり、そちらも参考になります。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年7月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『分数のできない大学生』といういかがわしい本が発売されて大学生の
学力低下は常識となってしまったが、実際には学力低下をデータで
示せないことがこの本で論じられている。今までの怠慢教授の愚痴をさも
真実のように捕らえている現状をリセットし、学力論議のスタートライン
に立つために必要な一冊。欲を言えば勉強することに対してインセンティブを
与えることのできない社会に対しての話も書いてほしかった。

 著者も大学で教鞭をとるに当たってやる気のない学生に勉強させるために
涙ぐましい努力をしている様子がわかるが、最近発売されたランディ・パウッシュ
教授の『最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版』のDVDを見て「教育を売る」
とはどういうことかを改めて考えてほしいと思います。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年7月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
図書館にあれば、それで事足りた内容でした。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年8月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
少子化で、大学を受験しようとする母集団が減ってきている。
そのなかで、少子化のペースほど大学の定員は減っていない。
そのため、定員を満たすため、かつての上位大学でも、成績中位者を入学しなければならなくなってきている。
その学生のために、学力が落ちてきているように、見えるのである。
何とか、大学生が成長して、大学を出たと言えるほどの学力を身につけてることができるような、教育に変更できればよいと思っています。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年6月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大学生の学力低下の一番の原因は、
少子化による大学全入時代が一番の原因であるという点はごもっともである。

しかし、筆者はPISAとTIMSSの分析において、増加した参加国数を差し引いた
標準化した順位でみた場合、学力低下は錯覚であることがわかると結論づけているが、
これには筆者も気づいていない重大な誤りがある。
筆者の分析によると、PISAの読解力(8位→14位→15位)は、
7位→13位→11位となるが、この2006年の結果は2000年の水準と同じになる 
というなぜか根拠のない結論付けをしている上に
数学的リテラシーは1位→4位→6位と明らかに下げているのに都合良くスルーしている。
結局、PISAもTIMSSも同一問題の比較では、
PISA(読解力、数学的リテラシー)もTIMSS(中学数学)も、
正答率が上がった問題よりも下がった問題の方が多いという事実にはふれられていない。
また、落ちこぼれは減っているという記述も、
読解力の得点分布のデータは掲載されているのに、
PISA読解力のレベル1未満からレベル1の割合は
2000年の9.0%→2006年の18.4%と倍増しているという部分についてはふれられていない。
題名で豪語している割には分析が甘く、
はっきり言って筆者が錯覚している部分は否定できない。
これらを知らずに本書を読むと
「学力低下はなかったんだ(少子化が原因)」という錯覚を引き起こすので注意されたし。

とはいえ、大学生の学力低下の一番の原因は少子化であるというのも事実であるから、
あくまでも大学生の学力低下の原因と割り切って読めば読めない本ではないかも。
62人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年7月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
以前から薄々感ずいていたこと。
1.学生の学力・教養は激しく2極化しているのではないか
2.大学生の質低下については、少子化によるハードル低下が原因ではないか
3.理工系の不人気は先進国やインドでも共通の現象であり、日本だけの話ではないだろう

本書はこういった直感に論理的な検証を与えてくれるものだ。サプライズとしては、少人数クラスが必ずしも高い成果を保証するものではないこと。北欧のそれは、もっと別の側面から検証する必要があると思われる。今後の提言についてはごく平凡な内容だが、ボリューム的にもよくまとまっていて幅広い人にオススメしたい書である。
17人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年12月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 統計データ満載だけど、どれも本文とうまく絡み合って理解を助けてくれて、とにかく驚くほどスイスイ読める。
 話題としては、「分数ができない大学生」論はミスリーディング、「ゆとり教育によって理解度が落ちた」論は疑問、「国際的に見て日本の子供の学力は低下した」とは言い切れない、大学生の学力低下は少子化による錯覚、少子化してるのに大学の総定員は増えるし進学率は高くなるし…、理工系への関心低下は先進国なら当たり前、「モノづくりは日本の伝統」論は「伝統の創造」くさい、理工系離れって言うけど理学系は増えてるゾ、工学系も男子進学率は減ってない、工学系の学生比率減は女子の進学率上昇による分母増大が原因、物理離れは錯覚である(最初から離れてたのよ)、「理系は文系より生涯賃金が5000万少ない」論は怪しい、等々。
 ただし、確かにPISAやTIMSSの結果評価についてはちょっと大雑把過ぎる印象(p25)。刈谷剛彦のインセンティブ・ディバイド論は意識されているし(p121)、教育費における私費負担比率の高い韓国では「保護者の経済格差が子供の教育格差に受け継がれてしまう」(p129)という問題意識も持っているのだから、もう少し議論を深めることは出来たように思う。大学の現場で学生を受け容れる立場から見ていて、「日本の教育」という全体を見る観点が弱いからではないか?
 ま、その辺は課題ということにして、とにかくマスコミから垂れ流されて世間の半端な「事情通」が訳知り顔で吹聴して回るオハナシに対し、一定程度の足払いは掛けていると思う。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年8月27日に日本でレビュー済み
本書を読みながら、福島の高校生たちが元文部大臣の有馬朗人氏を訪問した際のニュースを思い出しました。

「ゆとり教育のせいで僕らは馬鹿になってしまいました」と訴えたわけですが、
それに対して元大臣は「学力は下がっていない」と2時間の熱弁。
当時PISAの順位下降などといった「客観的」事実もあり、
「学力低下は周知の事実なのに何いってんだ元大臣よ」
「高校生もあんぐり」
といった論調で報道されていたのを覚えています。
もちろん私も「何いってんですか有馬さん……」と思ったわけです。

しかしながらこの本を読んで、あの古いニュースへの見方がだいぶ変わりました。
この本を読んだ後でも、個人的にはゆとり教育が良かったとは思いませんが
(著者は「ゆとり教育がよかったのか悪かったのか、現時点では、はっきりしたことはいえない」と述べている)、
自分たちはゆとり教育でダメにされたという意識は、
全国の高校生の間に支配的な心性だったんですね。
あのときの福島の高校生らはその象徴だったのだと思い返されました。

若い世代の自信喪失は、テストの点数を数点下げることよりももっと深刻です。

こういった問題提起をした社会的に意義のある本だと思いました。
(個人的には高校生にはもっと勉強もして欲しいと思いますが)

『学力低下は錯覚である』というセンセーショナルなタイトルとは裏腹に、
学生のことを考えた愛情ある一冊です。

また、「錯覚」の論拠の1つとして提出される「縮小のパラドックス」などは、
学力低下を語る際の術語になるのではないでしょうか。
詳細なデータが多いので堅い本かと思いましたがポップな文体で面白く読めました。
18人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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