この本では、大日本帝国下の植民地で行われた学術調査をとおして、植民地における学術調査の「権力性」というものを問題にしています。
ことわっておきますが、こういう視点の書物が書かれること自体には何ら問題はないと思います。それはそれで意味のあることでしょう。ただ、山川出版社の日本史リブレットの一冊としてこれを見る場合、この本は『近代日本の海外学術調査』というタイトルには合致しないように思われます。この本の趣旨に沿うなら、『近代日本の海外学術調査への批判』というタイトルの方が、この本を手に取る読者に対して親切だと思います。
そして、やはり日本史リブレットの一冊として見る場合、こういう類の本を手に取る読者が求めるのは、まず日本の植民地において、どのような調査が行われ、新たにどのような知見が得られたかという業績の側面であり、それらがこの本では実に簡単にしか触れられていない点が非常に不満です。
「この調査は権力性があるからダメ」「この調査には権力性がないから良し」という内容は、つまらないものでした。
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近代日本の海外学術調査 (日本史リブレット 64) 単行本 – 2006/6/1
山路 勝彦
(著)
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- 本の長さ106ページ
- 言語日本語
- 出版社山川出版社
- 発売日2006/6/1
- ISBN-10463454640X
- ISBN-13978-4634546400
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登録情報
- 出版社 : 山川出版社 (2006/6/1)
- 発売日 : 2006/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 106ページ
- ISBN-10 : 463454640X
- ISBN-13 : 978-4634546400
- Amazon 売れ筋ランキング: - 628,050位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,407位文化人類学一般関連書籍
- - 8,696位日本史一般の本
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