刑法は、最初のテキスト選びに失敗すると確実に途中で分からなくなります。
私は総論の違法性の概念で迷路に迷い込みました。
刑法では、表象・認識・認容といった語が非常に重要になってきます。
分かりにくい刑法の本は、言葉の使い方や文章が曖昧なのです。
その点、本書は上の語が適切に使われているし、
文章自体が非常に丁寧に書かれているので、すっきり明快に理解できます。
166ページまでが総論部分。167〜360ページが各論部分。
総論と各論を一冊にまとめただけあって、
さすがにちょっと駆け足になっていると感じる部分もありますが、
入門としては最適な一冊ではないでしょうか。
価格的にはちょっと高級な部類に入ってしまうので、
その分だけ星を一個減らしましたが、
もし良い入門書に出会えないのならば、読んでみる価値は十分にあります。
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刑法入門 第4版 単行本 – 2003/9/1
大塚 仁
(著)
- ISBN-104641042144
- ISBN-13978-4641042148
- 出版社有斐閣
- 発売日2003/9/1
- 言語日本語
- 本の長さ369ページ
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
刑法総論・各論の全般にわたり、今日の刑法学の通説的立場を基調として、具体的な解釈論を明示できるよう叙述した高水準入門書。平成13年及び15年の刑法改正を織り込み、最新の判例をフォローした、96年刊に次ぐ第4版。
登録情報
- 出版社 : 有斐閣 (2003/9/1)
- 発売日 : 2003/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 369ページ
- ISBN-10 : 4641042144
- ISBN-13 : 978-4641042148
- Amazon 売れ筋ランキング: - 949,689位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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2004年6月23日に日本でレビュー済み
一時代を築いた刑法学者による刑法の入門書です。
学者が書いている入門書ですから、敷居は少々高く
本当の初学者が読むのはキツイかもしれません。
とはいえ、一流の学者が通説的見解に基づいて記述し
法改正があればアップデートに対応し
この一冊で総論と各論をまとめ(ただ、各論は流しすぎているような…)
「ですます調」で文体をやわらかくしているのは評価できます。
この本の問題点は値段とハードカバーです。
法が市民に身近なものとなるためにも
気軽に買え常に持ち歩ける本になってほしい、と思います。
学者が書いている入門書ですから、敷居は少々高く
本当の初学者が読むのはキツイかもしれません。
とはいえ、一流の学者が通説的見解に基づいて記述し
法改正があればアップデートに対応し
この一冊で総論と各論をまとめ(ただ、各論は流しすぎているような…)
「ですます調」で文体をやわらかくしているのは評価できます。
この本の問題点は値段とハードカバーです。
法が市民に身近なものとなるためにも
気軽に買え常に持ち歩ける本になってほしい、と思います。
2012年7月2日に日本でレビュー済み
司法試験を目指す者がまず習得すべきなのは、実務での実際の運用方法とその元となる基本的考え方である。
本書は、刑法学会の大家が、法務省法務総合研究所の「研究」という定期発行物で連載していたものをまとめたものであり、実務での刑法の運用とその基本的考え方が、平易な文章でありながら、とても良くまとまっている。
結果無価値論や最新の学説の多くは、実務(違法二元論)に対するアンチテーゼなのであるから、まずは、本書でもって実務的な考え方を習得してから、検討すべきであり、最初から結果無価値論や最新の学説に手を出すと、徒に、頭の混乱をもたらすだけであろう。
近時、山口先生ご執筆のいわゆる青本を最初に検討する学生を見受けるが、そこかしこに結果無価値論からの解説があり、初学者は混乱しないかと危惧するときがある(なお、同書も高度な内容を平易に解説する良書であることを附言する)。
司法試験を目指す者は、まずは、本書でもって、実務での刑法の運用と、その基本的考え方を習得すべきと考える。その意味で、本書は、現状ある入門書としてはベストの選択であろう。
本書は、刑法学会の大家が、法務省法務総合研究所の「研究」という定期発行物で連載していたものをまとめたものであり、実務での刑法の運用とその基本的考え方が、平易な文章でありながら、とても良くまとまっている。
結果無価値論や最新の学説の多くは、実務(違法二元論)に対するアンチテーゼなのであるから、まずは、本書でもって実務的な考え方を習得してから、検討すべきであり、最初から結果無価値論や最新の学説に手を出すと、徒に、頭の混乱をもたらすだけであろう。
近時、山口先生ご執筆のいわゆる青本を最初に検討する学生を見受けるが、そこかしこに結果無価値論からの解説があり、初学者は混乱しないかと危惧するときがある(なお、同書も高度な内容を平易に解説する良書であることを附言する)。
司法試験を目指す者は、まずは、本書でもって、実務での刑法の運用と、その基本的考え方を習得すべきと考える。その意味で、本書は、現状ある入門書としてはベストの選択であろう。
2003年2月18日に日本でレビュー済み
刑法全般において特に重要とされるものが多く載っており、刑法入門といっても刑法バイブル→テキストといったかんじです。大変丁寧な解釈の説明なので、どうして大事なのか、何が違うのか、など問題とされる箇所が大変、理解しやすくなっています。必要部分、すぐに六法全書で調べてほしい項、判例があれば、( )で記載してくれているのでとっても便利。
2005年8月24日に日本でレビュー済み
刑法学では、行為の反倫理性を重視する行為無価値論と、法益侵害とその危険性を重視する結果無価値論が対立する。著者は、前者の立場を代表する刑法学の大家。本書は講演録を下敷きにしているので、類書に比べ読みやすく、解りやすい。
大きく総論と各論に分かれるが、総論部分は、一部に著者独自の見解も見られるものの、概ね行為無価値論の標準的見解に沿って解説がされている。各論部分は、少ない紙幅の中で、きちんと各犯罪の実行の着手時期と既遂時期、それに罪数関係を明示しているのが特徴である。総論と各論のクロスレファレンスも充実している。
最近は結果無価値論に押されがちな印象もある行為無価値論であるが、日本では結果無価値論は行為無価値論に対する批判として登場してきた経緯があるので、大学などで結果無価値論の講義を受けている人でも、行為無価値論の概要を知っておくことは有益である。累次の改訂により最近の刑法改正にも対応している。
大きく総論と各論に分かれるが、総論部分は、一部に著者独自の見解も見られるものの、概ね行為無価値論の標準的見解に沿って解説がされている。各論部分は、少ない紙幅の中で、きちんと各犯罪の実行の着手時期と既遂時期、それに罪数関係を明示しているのが特徴である。総論と各論のクロスレファレンスも充実している。
最近は結果無価値論に押されがちな印象もある行為無価値論であるが、日本では結果無価値論は行為無価値論に対する批判として登場してきた経緯があるので、大学などで結果無価値論の講義を受けている人でも、行為無価値論の概要を知っておくことは有益である。累次の改訂により最近の刑法改正にも対応している。