刑法は結果無価値一元論と結果無価値・行為無価値二元論との間で激しい学説の対立があります。
本書はこのうち結果無価値一元論の立場から書かれた教科書です。
コンパクトな記述で刑法総論の全体像を見渡せる格好の入門書だと思います。
ただし、この本だけを読んで論点理解を深めていくのは困難かと思いますので、この本を読んだあとは、大谷なり前田なり山口なり、本格的な教科書に進まれるとよいと思います。
これは、この本の問題ではないのですが、「実務では二元論が使われている」と授業で教えられるにも関わらず、Sシリーズ・アルマという法律学の二大入門書がともに一元論で書かれているというのは問題ではないでしょうか。
二元論の分かりやすい入門書の登場が待たれます。
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形法総論 第3版 (有斐閣Sシリーズ 40) 単行本 – 2001/6/1
大越 義久
(著)
- 本の長さ238ページ
- 言語日本語
- 出版社有斐閣
- 発売日2001/6/1
- ISBN-104641059934
- ISBN-13978-4641059931
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
刑法・犯罪とは何か、刑法の任務、正当防衛などの違法性、未遂、正犯と共犯、罪数などを取り上げるテキスト。少年法の改正や判例に考慮を払いながら、時代の動きに相応して解説。96年刊に次ぐ第3版。
登録情報
- 出版社 : 有斐閣 (2001/6/1)
- 発売日 : 2001/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 238ページ
- ISBN-10 : 4641059934
- ISBN-13 : 978-4641059931
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2004年9月12日に日本でレビュー済み
本書は、行為無価値論の見解も正確かつ簡潔に挙げた上で、結果無価値論の立場からわかりやすく議論を進めている。それゆえ、初学者には最適であろう。それだけでなく、冒頭3章を「刑法を勉強する前に」、「刑法とは何か」、「刑法の任務は何か」に割いており、近時、理論刑法学の名の下に忘れられがちな法律学を学ぶことの意義を改めて気づかせてくれる。その点で、かなり刑法学の勉強の進んだ人にもお勧めである。ただし、いくつかの箇所では著者自身迷っている問題点につき、その解答を留保している。それは、今後の著者の別著や論文で補わなければならない。教科書である以上、著者の見解は未完であるとしても示すべきではないだろうか。もっとも、それは若干みられるにすぎない。ほとんどの箇所では、著者の見解が、他の学説・判例と比較した上できちんと示されている。司法試験に完全に役立つとはいえないかもしれないが、法学部生にはぜひ読んでもらいたいと思う。