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幕末日本と対外戦争の危機: 下関戦争の舞台裏 (歴史文化ライブラリー 289) 単行本 – 2010/1/1
保谷 徹
(著)
- 本の長さ232ページ
- 言語日本語
- 出版社吉川弘文館
- 発売日2010/1/1
- ISBN-104642056890
- ISBN-13978-4642056892
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登録情報
- 出版社 : 吉川弘文館 (2010/1/1)
- 発売日 : 2010/1/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 232ページ
- ISBN-10 : 4642056890
- ISBN-13 : 978-4642056892
- Amazon 売れ筋ランキング: - 460,654位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年6月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
イギリスが日本いたしてどのような外交政策を持っていたのかを知ることができた。軍事力をバックに強硬な外交政策をとるのは古今東西同じだが。
2012年4月18日に日本でレビュー済み
1864年、列強(英仏蘭米)4か国と長州の間で勃発した下関戦争。その前年の長州による外国船への砲撃事件に対する報復攻撃で、4カ国連合軍の一方的勝利に終わったこの戦争を契機に長州は攘夷の不可を悟り、その後の倒幕・開国への道を開いたとされる。
ところが、本書によれば、この下関戦争の背景には、同年に幕府が列強に示した「横浜鎖港」(1859年の安政条約で認めた開港場・横浜を再度閉じ、外国貿易は長崎・箱館に限定)という方針を撤回させるための対日軍事圧力の一環であったという。英国は、日本との全面戦争、大阪・江戸への侵攻、あるいは主要港の海上封鎖など、より広範な軍事行動を立案、作戦のシミュレーションもしていた。
函館も登場する。63年9月英国の工兵大尉ブラインは、箱館に上陸、2週間の滞在で、弁天台場、五稜郭などを綿密に調査し、その軍事能力を本国に報告している。レポートには関係各所の図面も付されている。もちろん、横浜、江戸、長崎なども調査対象で、戦争勃発の際に外国人居留地をどう防衛するか、避難させるかを周到に検討している。
結果としては、幕府の「避戦」方針が効を奏し、こうした「対日戦争」計画は実行には移されなかったものの、列強による日本侵略・占領・植民地化の危機が机上プランとはいえ、確かに存在したことを、著者は英国・仏国などの外交・軍事史料から跡付けているのだ。
幕末の開港から明治維新までの10年間の歴史にはまだまだ尽きない研究対象があることを教えてくれる好著。
ところが、本書によれば、この下関戦争の背景には、同年に幕府が列強に示した「横浜鎖港」(1859年の安政条約で認めた開港場・横浜を再度閉じ、外国貿易は長崎・箱館に限定)という方針を撤回させるための対日軍事圧力の一環であったという。英国は、日本との全面戦争、大阪・江戸への侵攻、あるいは主要港の海上封鎖など、より広範な軍事行動を立案、作戦のシミュレーションもしていた。
函館も登場する。63年9月英国の工兵大尉ブラインは、箱館に上陸、2週間の滞在で、弁天台場、五稜郭などを綿密に調査し、その軍事能力を本国に報告している。レポートには関係各所の図面も付されている。もちろん、横浜、江戸、長崎なども調査対象で、戦争勃発の際に外国人居留地をどう防衛するか、避難させるかを周到に検討している。
結果としては、幕府の「避戦」方針が効を奏し、こうした「対日戦争」計画は実行には移されなかったものの、列強による日本侵略・占領・植民地化の危機が机上プランとはいえ、確かに存在したことを、著者は英国・仏国などの外交・軍事史料から跡付けているのだ。
幕末の開港から明治維新までの10年間の歴史にはまだまだ尽きない研究対象があることを教えてくれる好著。
2012年1月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
幕末の攘夷運動を最終的に挫折へ追い込む下関戦争。この幕末の一つの転換点に収束する国内外の政治・外交・軍事上の動きを、一つ一つ史料に基づいて裏づけ、チェックし、緻密に記述するさまは、堅牢な実証史学のパワーを目の当たりにするようで、さすがプロの史家の仕事と思わせる。今後、幕末政治外交史で、特に横浜鎖港問題、下関戦争に関しては基本文献となるものだろう。必読。
ただ、私の関心は、この時期、列島上に欧米列強による植民地化の危機が実在していたのか、という1点に絞られる。著者はこの件に関し、見解を明示していない。この本から私が受け取れるものは、「植民地化の危機」はない、というものだ。軍事的危機は幾つもあった。しかし、軍事的危機と植民地化の危機は常に同じものではない。
したがって、流布している幕末・維新観とは異なり、因循姑息な幕府の非戦的態度こそが列島の安全保障の危機度を引き下げ、幕末ドラマで活躍する薩長こそが列島の「民族的独立」を危機に陥れる張本人だったと考える。つまり、《信条倫理》は薩長にあったかも知れないが、公平に見れば《責任倫理》は幕府にこそあった、というのが本書に関する私の読後感である。
ただ、私の関心は、この時期、列島上に欧米列強による植民地化の危機が実在していたのか、という1点に絞られる。著者はこの件に関し、見解を明示していない。この本から私が受け取れるものは、「植民地化の危機」はない、というものだ。軍事的危機は幾つもあった。しかし、軍事的危機と植民地化の危機は常に同じものではない。
したがって、流布している幕末・維新観とは異なり、因循姑息な幕府の非戦的態度こそが列島の安全保障の危機度を引き下げ、幕末ドラマで活躍する薩長こそが列島の「民族的独立」を危機に陥れる張本人だったと考える。つまり、《信条倫理》は薩長にあったかも知れないが、公平に見れば《責任倫理》は幕府にこそあった、というのが本書に関する私の読後感である。
2010年3月31日に日本でレビュー済み
おもに、これまであまりかえりみられなかった、欧米側の史料にもとづいて下関戦争の実相を描き出したもの。幕府の激動の時期、長州藩と資本主義と軍事理力の論理で臨んだ欧米諸国との対決を、詳細に蘇らせたものである。特に欧米側の論理を明晰に打ち出しているのが興味深い。
単なる幕末ものを越えて、当時の日本と欧米の「論理」の違いを浮かび上がらせ、その後の倒幕や維新に突き進む日本政治のダイナミックスの理解に一定の筋道を与えるものといえる。
単なる幕末ものを越えて、当時の日本と欧米の「論理」の違いを浮かび上がらせ、その後の倒幕や維新に突き進む日本政治のダイナミックスの理解に一定の筋道を与えるものといえる。