いなくなってしまった弟の思い出を、一人の少女が振り返る、
という形で、哀しい予感を感じさせながら、物語が進んでいきます。
前半は、淡々とした感じなのですが、
後半は、色々な出来事が起きて、ありゃありゃ、って思っている内に、
どんどんお話に引き込まれてしまうと思います。
ちょっぴり哀しいけど、暖かくて、優しくて、不思議な作品。
読んで良かったと思わせられる一冊です。
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ぶらんこ乗り 単行本 – 2000/12/1
いしい しんじ
(著)
- 本の長さ278ページ
- 言語日本語
- 出版社理論社
- 発売日2000/12/1
- ISBN-104652071922
- ISBN-13978-4652071922
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
ぶらんこが上手で、うまく指を鳴らす男の子。声が出せず、動物とは話のできる偏屈もの。作り話の得意な悪ふざけの天才。もうここにはいない私の弟-。絶望の果てのピュアな世界を描き出した物語。
登録情報
- 出版社 : 理論社 (2000/12/1)
- 発売日 : 2000/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 278ページ
- ISBN-10 : 4652071922
- ISBN-13 : 978-4652071922
- Amazon 売れ筋ランキング: - 901,772位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 20,596位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年7月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
世界観が、素朴に自然に。けれど確実に広がっていく。
読んでいてそんな気がしました。
手に取ったきっかけは、自分の傾倒する人がこの本を気に入ってらしたから。
という不純(?)なものでしたが。
けれど、読み終えるとそれとは全く関係なしに。
ただ自然にこのお話の世界に引き込まれたような感じです。
弟の内側に溜まっている、言葉というか、感情というか。
それが見えそうで見えない。
微妙な位置で浮いている様な目線で読み進めた様に思います。
やさしい気持ちになりたい方にオススメ。
読んでいてそんな気がしました。
手に取ったきっかけは、自分の傾倒する人がこの本を気に入ってらしたから。
という不純(?)なものでしたが。
けれど、読み終えるとそれとは全く関係なしに。
ただ自然にこのお話の世界に引き込まれたような感じです。
弟の内側に溜まっている、言葉というか、感情というか。
それが見えそうで見えない。
微妙な位置で浮いている様な目線で読み進めた様に思います。
やさしい気持ちになりたい方にオススメ。
2014年4月28日に日本でレビュー済み
文庫版のほうもまた違った可愛らしさのあるカバーデザインで好きなので持っていますが・・・
この小説を手にした切っ掛けは、なんといってもこちらのハードカバー版の、綺麗でかわいらしい色合いとやさしい手ざわりに満ちみちている、その装丁に
まったくもって惚れてしまったからです。
私は「特に気になる小説」を当たる時は、レビューを一切読まず、読み始めます。
僕にとっては、他では見たこともないオリジナリティにあふれるお話でした。
ふしぎなふしぎな、お話です。
みんな素敵ですが、 出てくる犬が、とても好きです。
この小説を手にした切っ掛けは、なんといってもこちらのハードカバー版の、綺麗でかわいらしい色合いとやさしい手ざわりに満ちみちている、その装丁に
まったくもって惚れてしまったからです。
私は「特に気になる小説」を当たる時は、レビューを一切読まず、読み始めます。
僕にとっては、他では見たこともないオリジナリティにあふれるお話でした。
ふしぎなふしぎな、お話です。
みんな素敵ですが、 出てくる犬が、とても好きです。
2004年3月17日に日本でレビュー済み
天才少年を持つ主人公の姉はごく普通の女の子で、
天才少年である弟と周りとの人間関係をいつも心配し、そして弟を理解しようと一生懸命です。
この姉弟はお互いをお互いに気遣い、そして愛しています。
一見、読んでいると弟の姉や周りの人間を想う優しさばかりに目がいきますが、それと同じ位に姉や周りの人間は彼を愛している事が伝わってきます。
お互いをお互いに愛していたわる気持ちを教えられる一冊です。
何故弟はいなくなってしまったのか?
そこだけが謎でした。
天才少年である弟と周りとの人間関係をいつも心配し、そして弟を理解しようと一生懸命です。
この姉弟はお互いをお互いに気遣い、そして愛しています。
一見、読んでいると弟の姉や周りの人間を想う優しさばかりに目がいきますが、それと同じ位に姉や周りの人間は彼を愛している事が伝わってきます。
お互いをお互いに愛していたわる気持ちを教えられる一冊です。
何故弟はいなくなってしまったのか?
そこだけが謎でした。
2006年11月6日に日本でレビュー済み
いまや物語作家として大きな人気を得ているいしいさんのデビュー作
です。そしてデビュー作であり、処女作でもあるのです。この愛しくて
切ない物語『ぶらんこ乗り』の中に出てくる作中物語の数々。その中
で一番最初に出てくる『たいふう』という物語。これはいしいさんが
子供の頃、実際に初めて書いたものだそうです。
すべてがキラリと光っていて、キラリと優しい物語たち。
指をならす音が、聴こえてきそう。
最高で、斬新な長編物語。
です。そしてデビュー作であり、処女作でもあるのです。この愛しくて
切ない物語『ぶらんこ乗り』の中に出てくる作中物語の数々。その中
で一番最初に出てくる『たいふう』という物語。これはいしいさんが
子供の頃、実際に初めて書いたものだそうです。
すべてがキラリと光っていて、キラリと優しい物語たち。
指をならす音が、聴こえてきそう。
最高で、斬新な長編物語。
2004年9月10日に日本でレビュー済み
いしいさん独特の、とつとつとした語りに、
ページを開いた瞬間から異世界に飛び込んだ心地になります。
物語はいなくなってしまった弟のお姉ちゃんが、
弟と過ごした日々を回想しているもの。
話すことができない弟がノートに綴った、
数々の不思議なお話。
そのどれもが、ユーモアがありながら
哀しみが濃厚に漂っています。
お姉ちゃんも弟も、まわりの大人たちも優しくて、粋!
興味はあるんだけど迷っている、という人には絶対おすすめです。
はずさないと思います。
いしいさんの作品ならではのあとをひく読後感はくせになりますよ。
ページを開いた瞬間から異世界に飛び込んだ心地になります。
物語はいなくなってしまった弟のお姉ちゃんが、
弟と過ごした日々を回想しているもの。
話すことができない弟がノートに綴った、
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哀しみが濃厚に漂っています。
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はずさないと思います。
いしいさんの作品ならではのあとをひく読後感はくせになりますよ。
2005年5月12日に日本でレビュー済み
人は守る者が出来た時、泣けなくなると聞いたことがありあます。
この物語の中での重要な要素である「死」によって
姉がどうしようもなく悲しみに暮れている時、
弟の守るべき者は姉であり、
姉を守るという強い使命からどんなにどんなに悲しくても、
強く賢く、優しく懸命です。
この本を読んで、何でか分からないけれど、
後半部分でどわっと涙が出てきました。
悲しいからとか切ないからとか、
そういった単純な理由ではなく、
物語全体の雰囲気に泣かされた感じです。
本当に本当におすすめの本です。
この物語の中での重要な要素である「死」によって
姉がどうしようもなく悲しみに暮れている時、
弟の守るべき者は姉であり、
姉を守るという強い使命からどんなにどんなに悲しくても、
強く賢く、優しく懸命です。
この本を読んで、何でか分からないけれど、
後半部分でどわっと涙が出てきました。
悲しいからとか切ないからとか、
そういった単純な理由ではなく、
物語全体の雰囲気に泣かされた感じです。
本当に本当におすすめの本です。
2007年10月9日に日本でレビュー済み
ずっと前から気になっていたんですが・・・。
久し振りに「読んでよかった!」と思える本に出逢いました。
切ないです。生きているって、切ないなぁと感じます。
ちょっと可笑しいのに、どこかいつも予感めいたものに満ちていて、ふと不安になったり。
読み進めるうちに、なんだか涙が出てきたり。
ことばにできない感覚は、でもいつか感じたことのあるような・・・。
読後、もっとこの物語の世界とつながっていたい気持ちになりました。
久し振りに「読んでよかった!」と思える本に出逢いました。
切ないです。生きているって、切ないなぁと感じます。
ちょっと可笑しいのに、どこかいつも予感めいたものに満ちていて、ふと不安になったり。
読み進めるうちに、なんだか涙が出てきたり。
ことばにできない感覚は、でもいつか感じたことのあるような・・・。
読後、もっとこの物語の世界とつながっていたい気持ちになりました。