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どんとこい、貧困! (よりみちパン!セ 46) 単行本(ソフトカバー) – 2009/6/25
- 本の長さ286ページ
- 言語日本語
- 出版社理論社
- 発売日2009/6/25
- ISBN-104652078463
- ISBN-13978-4652078464
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登録情報
- 出版社 : 理論社 (2009/6/25)
- 発売日 : 2009/6/25
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 286ページ
- ISBN-10 : 4652078463
- ISBN-13 : 978-4652078464
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,781,024位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 211,708位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
民主主義を再考し、誰もが尊重される世の中をつくりたい。
1969年東京都生まれ。東京大学法学部卒。2008年末の年越し派遣村村長を経て、2009年から足掛け3年間内閣府参与に就任。内閣官房社会的包摂推進室長、震災ボランティア連携室長など。政策決定の現場に携わったことで、官民協働とともに、日本社会を前に進めるために民主主義の成熟が重要と痛感する。
現在、NHK「ハートネットTV」レギュラーコメンテーター、文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」レギュラーコメンテーター、朝日新聞紙面審議委員、日本弁護士連合会市民会議委員。2014年から法政大学教授就任予定(任期付)
講演内容は貧困問題にとどまらず、地域活性化や男女共同参画、人権問題などに渡る。
著書に、『ヒーローを待っていても世界は変わらない』(朝日新聞出版)、第8回大佛次郎論壇賞、第14回平和・協同ジャーナリスト基金賞受賞した『反貧困』(岩波新書)『岩盤を穿つ』(文藝春秋)、『貧困についてとことん考えてみた』(茂木健一郎と共著、NHK出版)など多数。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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さまざまな社会的なテーマを、中学生にも分かるように書いた、
理論者の「よりみちパン!セシリーズ」。
これは本当に素晴らしい本が多くて、
とても注目していたのだけど、この本は特にいい。
というか、中学生だけが読むなんてもったいない。
中学生から専門家まで、あらゆる人が読むといいと思う。
世の中はイスとりゲームのようなものだ。
イスから転げ落ちた人々が貧困になる。
「自己責任論」は「座れなかったヤツに問題がある」という考え。
だけど、「イスの数が少なかったのが問題だ」と
考えるべきじゃないのか?と湯浅氏は問題提起をする。
パン!セシリーズで僕がすごいと思うことは、
「中学生に向けて書く」ということの影響力の大きさを
著者がきちんと意識していて、
「自分の文章で中学生を言いくるめてしまわないように」、
ものすごく抑えて、いつも以上に内省的・自己批判的に
文章を選んでいるところだ。
この本は特に、前半がいい。
世間で非常によく言われている「貧困に対する反論」を、
質問形式で並べ、それにひとつひとつ答えている。
「努力しないのが悪いんじゃないの?」
「甘やかすのは本人のためにならないんじゃないの?」
「死ぬ気になればなんでもできるんじゃないの?」
「自分だけラクして得してずるいんじゃないの?」
「かわいそうだけど、仕方ないんじゃないの?」
どれも、メディアで聞き飽きた「自己責任論」の常套句。
それぞれへの答えが、ひとつひとつ丁寧で共感でき、
きちんと読者を考えさせるようにできている。
人間は実は公平なんかじゃない。
能力を発揮するための「溜め」が、それぞれ違う。
「溜め」の量によって、同じ努力でも結果の大きさが違う。
結果からさかのぼって努力の量を類推する「自己責任論」では、
この「溜め」の要素を無視しているのだ。
はっとさせられたのは、
「労働条件が悪くなる→貧困が増える→NOと言えない労働者になる
→社会全体の、労働条件がずるっと下がる」
という「貧困スパイラル」。
まさしくそういうことが社会ではものすごい勢いで進行していて、
「誰もが不幸になる社会」への道を突き進んでいることを、
肌で感じている。
僕も中学生の時にこの本に出会いたかった、と思う。
でも、今出会えてよかった、とも思う。
いつからでも遅くない。ぜひ読んで、自分の頭で、考えてほしい。
「自己責任」か「社会の問題」か?
これまでの自分は、「自己責任」よりの意見でした。
2者択一でどちらが正解とはならないでしょうが、
「社会の問題」もかなりあるということを認識できました。
小泉改革以降2極化が進んでおり、今後ますます進むことが予想できます。
やはり、コツコツと「活動」を続け
住みやすい社会を皆で実現したいものです。
正直言って、腑に落ちない点もある。「いろんな意味で権威のある人たちが『いや、活力あっての安心だよ』と言っていたので、『安心あっての活力』という言葉は、あまり注目されてこなかった。それが変わろうとしている」「でも、何かの拍子に大きく変わることもある」と。たたかいなくして、変わるわけがなかろう!いまさら民主党政権に何を期待しているんだ!発行日付(2011/7/15=管内閣)で考えても、がっかりする。巻末で展開される非階級的「市民社会」論も含めて、総じて階級闘争の否定ではないかと思ってしまう。しかし、そう「思ってしまう」我々がもはや現代の青年に受け入れられていない現実も思い起こした方がいいと思う。
前記の一般的な反応や「ルールなんてそう簡単に変えられない。そもそもみんながハッピーになるルールなんてないんじゃない?」など虚偽意識にたいする解明は大変鋭い。しかも、たいへん説得力に満ちている。問題をとことんにつめ、既成の概念に安易に寄りかからず、本質をできる限り平易に語る努力に敬服した。筆者自身の思想遍歴も真摯に明かされている。全部の漢字に振り仮名がつき、中高校生や現在、非正規に働く者やホームレスをも対象にして、膝詰で語り合う姿勢になっている。得られるのは圧倒的な共感だ。本シリーズ(よりみちパン!セ)に共通する姿勢のようだ。
貧困なあなたが、モノを言うこと、活動することを結びで強調している。「すごく抑制が効いた社会、みんながモノを言えない社会」である点を論ずる中で、言論のルールを2点提起している。「自分の意見に自分の人格を埋没させない」「意見を交わす相手のためを増やす」。「意見にその人の人格のすべてが乗っているように考えすぎ」ず、反対意見を受け入れる余地を残す。相手の意見を引き出し、みんなが意見を言えるようにすることを主張している。既成の「活動家」である我々がいま改めるべきは、ここではないかと思った。
中学生にもわかるような表現で書かれているので、どんな人でも読めると思います。また、具体例が身近で、とてもわかりやすい。
現在進行形で、貧困にあえいでいる人でも手に取りやすいのではないでしょうか。
”溜め”についての記述を本書から紹介します。(P45〜46)
”溜め”とは、「がんばるための条件」で、人を包み込むバリアーのようなもの。
お金があるのは、金銭の”溜め”があるということ。
頼れる人が周りにたくさんいるのは、人間関係の”溜め”があるということ。
そして、「やればできるさ」「自分はがんばれる」と思えるのは、精神的な”溜め”があるということだ。
たとえば、お金持ちの家に生まれて、両親がいい人でやさしく、頼りがいがあって、自分も自信満々、いつだって「自分はできるさ」と思えるような人は、お金、人間関係、精神的な”溜め”が全部そろっているから、大きな”溜めに包まれている。
逆に、お金のない家に生まれて、両親も仲が悪く、自分のことなんてかまってくれない。自分も、いつもどうしても「どうせおれ(私)なんて…」と思ってしまう人は、包んでくれる”溜め”が小さい。(引用終了)
その後、具体例として、【カゼを引いた場合】に、”溜め”が大きい人と、小さい人は影響が全く違うと言います。
”溜め”が大きい人は、大きな問題にならないが、”溜め”が小さい人は、致命傷となる場合がある。勉強や仕事についていけなくなり、その影響から人間関係も悪くなっていく、と。
「自己責任論」が跋扈し、「貧困」が可視化されないまま放置されています。
本書は2章に分けられており、1章では「自己責任論」の欺瞞を
「努力しないのが悪いんじゃない?」「自分だけラクして得してずるいんじゃないの?」
などの素朴な疑問に応える形で解き明かしていきます。
2章ではそれでもこの「社会」をあきらめたくないという著者の想いや、
あきらめないための方法について誰にでも今すぐでもできることを教えてくれます。
私も「あきらめたくない」です。「あきらめたくない」方は是非ご一読を。
確かに答えの難しい問題を扱っているのですが、素直に「その通り!」とは思えませんでした。
社会を知らない子供に読ませて良いものか?単純な問題ではないから悩みます。
なかなか楽しい内容で実は子どもが学校に行っている間、私も読んでいます。
安く買えて嬉しいです。