冒頭の永山則夫「無知の涙」への言及が興味深い。現代に
おける格差再生産、拡大の原因の一つに言語が挙げられて
いるが、帝国主義において言語政策が最大限に活用されて
来た事は事実である。国家統一又は植民地政策に言語政策
が大きく役立ったことは間違いない。文化科学技術の発展
においても英語などのディファクトスタンダードとしての
言語を習得することは各個人や国家においても必要とされ
る。
各言語が弱体化する前に辞書等の文献政策、普及、教育
の促進などを通じて文化遺産としての言語を守ることと、
経済発展の為の優位言語の習得の両面の強化が必要であろ
う。
本書は言語政策を通じての貧困問題の解消を目的とした
論文が計12本テーマ別に収録されており、言語及び海外
援助活動に関心を持つものにとって大変参考になる。
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言語と貧困―負の連鎖の中で生きる世界の言語的マイノリティ― 単行本 – 2012/8/9
移民や少数言語話者など、その土地で優勢な言語を満足に使うことができないために教育や就業の機会を奪われ、結果として貧困に陥ってしまう人びとの問題を、世界各地の例を挙げて紹介し、さらにその負の連鎖を断ち切るための道を探る。
- 本の長さ268ページ
- 言語日本語
- 出版社明石書店
- 発売日2012/8/9
- ISBN-104750336467
- ISBN-13978-4750336466
登録情報
- 出版社 : 明石書店 (2012/8/9)
- 発売日 : 2012/8/9
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 268ページ
- ISBN-10 : 4750336467
- ISBN-13 : 978-4750336466
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,152,698位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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