正直言うと、歴史にはあまり興味を感じたことはない。
ただ英語史だけは別で、今の英語と繋がっていて面白い。
本書は歴史的な軸だけでなく地理的な軸も絡めて立体的に捉えているのでさらに面白い。
まさに息もつかせぬ面白さ。最上級のエンターテインメントである。
本書を読む際は表紙裏の印欧諸語派生図を頻繁に参照しながら読むことになる。したがってカバーを外して読むのがいい。
結果、印欧諸語の系統がかなり頭に入る。
ついでにブリテン島周辺の地図と年表も最初にまとめてもらいたかった。
ブリテン島における英語の歴史はずいぶん駆け足との印象だ。
ここが英語史の華なので少し寂しいが、紙幅や全体のバランス上やむを得まい。
そしてその後が本書の持ち味である。
本国での歴史ほど華はないものの、英語学習者にとって重要な感覚が得られる。
h の音が落ちるのはフランス人特有の訛りと思っていたが、コクニーなどの方言にも見られるらしい。(H Dropping - P92)
自分がフランス人なら苦労して h を発音するより堂々と無視するかもしれない。(実際多くのフランス人はそうしている。)
日本人が Youtube を 「ユーチューブ」 と言うのも、コクニーや若者言葉に見られる特徴と同じようだ。(Yod Coalescence - P93)
th の発音ができない中学生が 「ディス イズ マイ バイク」 などと言っていてもあながち誤りではなく、アイルランド英語やリバプール訛りにも見られる特徴らしい。(P119)
要するにいろいろあるのが英語なのである。
確かに「自然な」英語を目指すことは大事だろう。
しかし、完璧な RP (Received Pronunciation - P87) や GA (General American - P89) を目指して遠大な苦労をするのは無駄でしかない。
むしろ英語としての自然さと日本人にとっての学習困難度のバランスを考慮した「日本英語」を確立した方がよほど効率的なのではないか。
RP や GA でなくても立派な英語なのだから、堂々と使えばいい。
利根川進教授やファーガソン元マンU監督のような強烈な訛りでもオッケーなのだから。
それが著者の意図かどうかはわからないが、英語学習のあるべき方向を考える上で重要な示唆となり得るように思う。
以下、気付いたミスの正誤表を付しておく:
裏表紙見返し(The Indo-European Language Family)
正:Middle Low German - Modern Low German
誤:Middle Law German - Modern Law German
P68
正:L'Academie francaise
誤:L'Acadeie francaise
P143
正:なお、
誤:おな、
P163
正:既存の綴り through - 国家教育委員会の提案 thru
誤:既存の綴り thru - 国家教育委員会の提案 thru
P197
正:Torres Strait Islands
誤:Torres Strait Island
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世界の英語ができるまで 単行本(ソフトカバー) – 2016/3/25
唐澤 一友
(著)
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イングランドの片田舎の言葉だった英語が、一体どうやって世界の共通語になったのか。
古英語の時代から、他の言語を抑えてイギリス全土に広がり、それがアメリカに伝わり、さらにオセアニア、アフリカ、アジアへと広まった英語は、いったいどんな風に発展し、変化してきたのか。
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世界の英語のおどろくべき多様性と、その壮大な歴史を紹介します。
【書評・メディア情報】
HONZ(4/19)/書評(峰尾 健一氏)
TOEIC Test プラス・マガジン(7月号)/紹介記事
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【書評・メディア情報】
HONZ(4/19)/書評(峰尾 健一氏)
TOEIC Test プラス・マガジン(7月号)/紹介記事
- 本の長さ288ページ
- 言語日本語
- 出版社亜紀書房
- 発売日2016/3/25
- 寸法13 x 2.2 x 18.8 cm
- ISBN-104750514691
- ISBN-13978-4750514697
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著者について
1973年、東京生まれ。1997年、上智大学卒業。2001年、オクスフォード大学(Campion Hall)留学。駒沢大学文学部英米文学科教授。著書に『英語のルーツ』(春風社)など。
登録情報
- 出版社 : 亜紀書房 (2016/3/25)
- 発売日 : 2016/3/25
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 288ページ
- ISBN-10 : 4750514691
- ISBN-13 : 978-4750514697
- 寸法 : 13 x 2.2 x 18.8 cm
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上位レビュー、対象国: 日本
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2016年5月29日に日本でレビュー済み
英語の歴史について一冊の本を通読したのは初めてでした。非常に興味深く読めました。
この本は本文と見出しの関係がうまくできていて、全体として見通しがきく構成になっています。歴史の流れで言葉も変容していきます。経済的商業的交流のなかで発展する周辺の言語との関係、支配と従属のなかで生まれる言葉の変化から、英語の歴史もなりたっていることがよくわかりました。
この書で得られた雑学的知識もかなり多いです。シェークスピアの署名は六つが確認されているが、その全部が異なることや、OKがはじめて使われたのは1839年の略語ブームのなかでのアメリカであったことなどがそれです。
英語も土地が違えば語彙も文法も変化していきます。全編を通じて英語も生き物であることが確認できました。こうした知識は英語学習のなかでは雑学にとどまらず実際に役立つ日が来ることを信じています。
この本は本文と見出しの関係がうまくできていて、全体として見通しがきく構成になっています。歴史の流れで言葉も変容していきます。経済的商業的交流のなかで発展する周辺の言語との関係、支配と従属のなかで生まれる言葉の変化から、英語の歴史もなりたっていることがよくわかりました。
この書で得られた雑学的知識もかなり多いです。シェークスピアの署名は六つが確認されているが、その全部が異なることや、OKがはじめて使われたのは1839年の略語ブームのなかでのアメリカであったことなどがそれです。
英語も土地が違えば語彙も文法も変化していきます。全編を通じて英語も生き物であることが確認できました。こうした知識は英語学習のなかでは雑学にとどまらず実際に役立つ日が来ることを信じています。
2016年10月19日に日本でレビュー済み
とても啓発される本だ。
1.まず、一番の驚きが、大陸の西端発の英語という言語史について、東端の日本語という言語で論じられている背景も興味深いが、それ以上に、著者によると、こうした著書が今までに、ユーラシアの西端をはじめ、他の大陸にもなかったらしいことだ。
言語と社会は表裏一体にあるはずのものだ。英語の世界化、グローバライゼーションは、すなわちは、今日喧伝される、言語に限らない、グローバライゼーションの核心にあるもののはずだ。他の夾雑物を排しながら、世界化の権化たる英語の世界化について論じた本がないのは何故か。そう考えるだけも、読み進むうちに様々なことどもが思い浮かぶ。
2.確かに、国連、国際機関を中心に進行する、英語帝国主義については、フランス人著者をはじめとした、いくつかの優れた本がある。文字通り、英語literacy リテラシーが world learning ワールド・ラーニング、世界理解を左右し、それがそのまま、経済的、政治的優位を左右している。という、まさに、20世紀という英から米へと移っていった時代の実感に基づいた論議だ。lingua franca リンガ・フランカ といて長いこと君臨していたラテン語と、リンガ・フランカに成り切れなかったフランス語の違いは何処にあるか、という外からの論議があっても、中からの論議は珍しい。著者の記しているように、この本はサクセス・ストーリーだ。は人生本には向いていても、学術的には向いていないのかもしれない。「結果論」に惑わされないためにも、ユーラシア大陸の東端で読むのもいいのかもしれない。ちなみに、本書では、第二言語、共有語としての英語についての着想は得ることができるものの、手堅く、いわゆる母語として、北米・豪州・カリブ・アフリカ・アジア諸国の「世界」に広がった英語について論考している。
3.東端の言語、正書法すらない日本語にとって、西端のリンが・フランカたる英語は対極にあるかもしれない。でも、古今東西の言語の数は数知れない。両言語が言語宇宙の中で、どのような位置を占めているかは証明し難いことだろう。で現代世界の混迷が加速していることは確かだ。中世英語・英文学の専門家である著者がいうように「world englishes 世界の諸英語」のへの関心が深まり、「新しい英語史」が必要なくらい「 world languages 世界の諸言語」への関心と「新しい言語史」の勃興が待たれるが、本書はその端緒の予兆といえるかもしれない。
1.まず、一番の驚きが、大陸の西端発の英語という言語史について、東端の日本語という言語で論じられている背景も興味深いが、それ以上に、著者によると、こうした著書が今までに、ユーラシアの西端をはじめ、他の大陸にもなかったらしいことだ。
言語と社会は表裏一体にあるはずのものだ。英語の世界化、グローバライゼーションは、すなわちは、今日喧伝される、言語に限らない、グローバライゼーションの核心にあるもののはずだ。他の夾雑物を排しながら、世界化の権化たる英語の世界化について論じた本がないのは何故か。そう考えるだけも、読み進むうちに様々なことどもが思い浮かぶ。
2.確かに、国連、国際機関を中心に進行する、英語帝国主義については、フランス人著者をはじめとした、いくつかの優れた本がある。文字通り、英語literacy リテラシーが world learning ワールド・ラーニング、世界理解を左右し、それがそのまま、経済的、政治的優位を左右している。という、まさに、20世紀という英から米へと移っていった時代の実感に基づいた論議だ。lingua franca リンガ・フランカ といて長いこと君臨していたラテン語と、リンガ・フランカに成り切れなかったフランス語の違いは何処にあるか、という外からの論議があっても、中からの論議は珍しい。著者の記しているように、この本はサクセス・ストーリーだ。は人生本には向いていても、学術的には向いていないのかもしれない。「結果論」に惑わされないためにも、ユーラシア大陸の東端で読むのもいいのかもしれない。ちなみに、本書では、第二言語、共有語としての英語についての着想は得ることができるものの、手堅く、いわゆる母語として、北米・豪州・カリブ・アフリカ・アジア諸国の「世界」に広がった英語について論考している。
3.東端の言語、正書法すらない日本語にとって、西端のリンが・フランカたる英語は対極にあるかもしれない。でも、古今東西の言語の数は数知れない。両言語が言語宇宙の中で、どのような位置を占めているかは証明し難いことだろう。で現代世界の混迷が加速していることは確かだ。中世英語・英文学の専門家である著者がいうように「world englishes 世界の諸英語」のへの関心が深まり、「新しい英語史」が必要なくらい「 world languages 世界の諸言語」への関心と「新しい言語史」の勃興が待たれるが、本書はその端緒の予兆といえるかもしれない。
2018年9月13日に日本でレビュー済み
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以前仕事柄欧米に行く機会が多かったのですが、そのころから、各国で使われる英語の微妙な違いに興味がありました。
不思議に思っていたことがクリアになる部分と、さらに不思議に感じた部分とがあり、とても興味深い内容でした。
英語は言葉なので、その地域や民族性などで、違いが出てきておかしくはないのですが、その流通した流れは歴史本としても面白く、地図を開きながら読むこととなりました(笑)。
不思議に思っていたことがクリアになる部分と、さらに不思議に感じた部分とがあり、とても興味深い内容でした。
英語は言葉なので、その地域や民族性などで、違いが出てきておかしくはないのですが、その流通した流れは歴史本としても面白く、地図を開きながら読むこととなりました(笑)。
2016年5月22日に日本でレビュー済み
「世界の英語」の意味するところは、扉を開けて、英語の副題に「World Englishes」とあったので初めて明らかとなった。しかしながら、延々とBritain島での事が論じられ、島外に出るのはほぼ本の紙数の半分に及んでからとなる。そして、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドと進むのだが、ここまでで、外世界に与えられたページの半分を超えてしまう。残りにアフリカ、アジアと来るのだが、英語話者人口の多いインドがあっさりと終わり、どうも尻切れトンボだ。
簡単に言うと、イギリスから見た近視眼的な世界、になっており、世界を俯瞰的に均等に見ようという立場にはない。さらに言うなれば、純粋な英語と言うか、英国上層人が好きそうな記述で、アメリカの黒人英語はアフリカの英語の後に回されている。その意味で、日本から英語を如何に見るか、という立場には全く無く、そのような立場からすると、むしろ問題の多い作品である。まるで英語の原著の翻訳だ。著者が自身の研究の本拠をイギリスの上層大学に置いているようで視野狭窄に陥っている。
とは言いつつも、全編を通して、発音や綴りや文法の差に触れられており、一体、日本で広く流布している英語の考査とは一体なのだろうと思わされる。日本の英語テストで落第する英語母語話者は数知れないのではないか。言い換えれば、日本は英語を数学か何かの厳密な答えの出せる教科、学生の振り落としに使えるテストの出来る教科にしてしまっているのが見て取れる。本来、言語をそのように扱うべきではないのだろう。
この本で挙げられた範囲ではインドの英語話者の英語が日本人の英語に近い感じを受けた。但し、インドは広く、その母語がどの言語なのか不明なまま述べられているので、そのインド英語は一体インドのどこのものなのか、分からず仕舞いだった。
簡単に言うと、イギリスから見た近視眼的な世界、になっており、世界を俯瞰的に均等に見ようという立場にはない。さらに言うなれば、純粋な英語と言うか、英国上層人が好きそうな記述で、アメリカの黒人英語はアフリカの英語の後に回されている。その意味で、日本から英語を如何に見るか、という立場には全く無く、そのような立場からすると、むしろ問題の多い作品である。まるで英語の原著の翻訳だ。著者が自身の研究の本拠をイギリスの上層大学に置いているようで視野狭窄に陥っている。
とは言いつつも、全編を通して、発音や綴りや文法の差に触れられており、一体、日本で広く流布している英語の考査とは一体なのだろうと思わされる。日本の英語テストで落第する英語母語話者は数知れないのではないか。言い換えれば、日本は英語を数学か何かの厳密な答えの出せる教科、学生の振り落としに使えるテストの出来る教科にしてしまっているのが見て取れる。本来、言語をそのように扱うべきではないのだろう。
この本で挙げられた範囲ではインドの英語話者の英語が日本人の英語に近い感じを受けた。但し、インドは広く、その母語がどの言語なのか不明なまま述べられているので、そのインド英語は一体インドのどこのものなのか、分からず仕舞いだった。