無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
OK
なぜ、Linuxなのか: フリーソフトウェアムーブメントの挑戦 単行本 – 2001/3/1
購入オプションとあわせ買い
- 本の長さ346ページ
- 言語日本語
- 出版社アスキー
- 発売日2001/3/1
- ISBN-104756137652
- ISBN-13978-4756137654
商品の説明
商品説明
ただひとつ敵対し得るOS、それはLinuxと目されている。それはウィンドウズのように企業が商用として開発してきたOSとはまったく異なる、フリーソフト文化のひとつの結晶である。デスクトップではあまり目にすることはないが、サーバーの世界ではLinuxのシェアは急速に伸びている。ウィンドウズより高い安定性、先進性を持ち、バグやセキュリティホールが見つかればすぐさま改良されたカーネルが配布されるといった対応の速さは、商用OSをはるかにしのぐ。いまやGNOMEやKDEといったGUIベースの環境を備え、操作環境はウィンドウズにせまりながらその基本的な部分は無料もしくはきわめて安価である。
本書は商用のソフトを凌駕するフリーソフトの文化を生み出した人物と背景、そしてフリーソフト文化の本質を記したものである。彼らはいったい何を目指し、何を望み、そしてどのような活動をしてきたのか? フリーソフト文化はどこで誕生し、どのように発展してきたのか? 本書はさまざまな側面からフリーソフト文化を解説することを試みている。「愛」「企業」「お金」「イメージ」…これらのキーワードがフリーソフト文化を支えているものを浮き彫りにしていく。徹底的なフリーソフトの環境を望んだストールマンの活動やリーナス・トーバルズの単なる趣味から始まったLinuxの歴史など事実をもとにした内容は非常にわかりやすく、そしてエキサイティングである。
本書は決して盲目的にフリーソフト文化を賛美したり、特定の企業を攻撃したりするような内容ではない。あくまで客観的な視点を崩さず、フリーソフト文化を分析している点において優れていると言える。本書をとおしてフリーソフト文化の本質、意味、背景、魅力を十分に知ることができるだろう。そしてなぜLinuxがウィンドウズを脅かし得るのかを理解できるだろう。企業によらないもうひとつのソフトウェアの世界を知ることのできる1冊だ。(斎藤牧人)
メディア掲載レビューほか
Linuxの普及によって広く知られるようになった「オープン・ソース」というムーブメント(運動)の背景と意義を,1970年代にまでさかのぼって説き起こした一冊。学生時代にソース・コードを公開した経験をもつ著者が,オープン・ソースの世界を先導する人々の考え方や日常の仕事ぶりを,綿密な取材に基づいて紹介している。
オープン・ソースは,現金とは異なる何らかの富を生み出すものであり,政治的あるいは法的な障害を乗り越えて,最終的にはマイクロソフトに代表される営利企業に勝利する,と著者はいう。訳者も指摘しているように,一貫性に欠ける記述がある点が残念。似た内容の書籍はあったが,読み逃してきた人には一読を薦めたい。
(日経コンピュータ 2001/05/07 Copyright©2000 ブックレビュー社.All rights reserved.)
-- ブックレビュー社
著者からのコメント
本書は、マイクロソフト製品とLinuxを機能面で比較するのではなく、マイクロソフトに代表される従来の独占的、秘密主義的なソフトウェア市場に、フリーソフトウェアという考え方、そしち世界中のプログラマが暇な時間に作り上げたLinuxというOSが投げかける意味を解説している。特許と著作権で武装し、利益を独占する企業側と、自由と共有を主張し、広い意味での富を求めるフリーソフトウェアコミュニティ。そして単なるハッカーのおもちゃだったフリーソフトウェアは、ビジネスや一般ユーザーの使用に耐える真のツールへと成長できるのか。「たかがコンピュータじゃないか」という声も聞こえてきそうだが、ムーブメントの真意を伝える著者の口調は熱い。これを読めば、価格や機能ではなく、アティテュードとしてLinuxを選ぶ人も出てくるかもしれない。
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : アスキー (2001/3/1)
- 発売日 : 2001/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 346ページ
- ISBN-10 : 4756137652
- ISBN-13 : 978-4756137654
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,866,393位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,248位Linuxオペレーティングシステム
- カスタマーレビュー:
著者について
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
古くから、EMACS や TCP/IP あるいは Linux に 馴染んでいる 人は、著者を、親しい 友人のように 感じることでしょう。
少し 前の 発行なので 最近の 情報は ありませんが、オープン・ソース を 育ててきた 人を 中心に ビル・ゲイツ さえ 公平に 扱っています。
最終章の 「未来」では、特許制度を 利用した 攻撃に対する 対応を 見通し、オープン・ソース 文化 と いうべき 世界を 期待しています。
オープン・ソース・ソフト を 愛好する 皆さんに お勧めします。
興味深いところはオープンソフトウェアムーブメントについて「愛」「自由」「お金」「企業」といったさまざまな側面から検討されているということです。つまりオープンソフトウェア活動が一つの文化として捉えられているのです。
「お金」ではフリーなGCCコンパイラのサポートで成功したCygnusの事例が取り上げられています。「企業」では、オープンソースウェアから利益を得ようとする企業と、企業に取り込まれないよう警戒しつつも企業から人や資金やコンピュータなどを得ようとするオープンソフトウェア団体の関わり合いが、具体的にApache Software FoundationとIBM社の関係が説明されています。「愛」ではオープンソフトウェアに関わる人たちが一枚岩ではないこと、彼らの確執が描かれています。他にも「大学」ではBSD UNIXとAT&Tを巡る裁判が泥沼化し、その裁判の最中にリーナス・トーバルズがLinuxを開発・成長させていく様を見て取れます。
フリーソフトウェアムーブメントを文化として捉え、それをアメリカ独立宣言と同等のものと見なしている本書は大変興味深いものです。本書では技術用語も登場しますが、巻末には技術用語解説もあり、コンピュータに詳しくない人でも読むことはできます。最近なぜLinuxが流行っているの?オープンソフトウェアが流行っているが具体的にどういう活動なんだろう?という疑問を持つ人にはぜひおすすめしたい一冊です。