ここ1、2年で携帯機器へのJavaの実装が進み、どのような場所でもJavaを使用できる環境が整いつつある。ことに携帯電話へのJavaの実装はゲームを中心に広く普及しており、現在はまだ制約が大きいものの、ハードの進歩とともにより高度なアプリケーションやサービスが供給されることが予想されている｡ 本書はiアプリを題材としたJavaの初心者向けの学習書だ｡各種携帯電話エミュレータのインストールと使用方法のほか、開発環境として使用するJBuilderのインストール、そして、Javaの基本であるメソッド、クラス、オブジェクト、継承やインターフェースの解説をひと通り行った後、画像表示やキー操作の処理、パネルコンポーネントやタイマーの利用、サウンド再生の方法をサンプルコードの作成を通して解説している。例外処理やマルチスレッドなど実際のアプリケーション構築に重要な要素も取り扱われており、実用度も高い。基本的にJava初心者向けであるが、プログラム初心者向けではないので読み進めるためにはプログラミングの経験が必要だ。なお、付属のCD-ROMにはエミュレータやJBuilderをはじめ、iアプリ構築を支援してくれるアプリケーションとサンプルコードが収録されている｡ iアプリは本来Javaの使用環境としては制約が大きい｡しかしアプリケーションの利用環境としては他の言語にはない魅力がある。iアプリを学びたい方、Javaを学びたい方は本書を利用してみてはいかがだろうか｡（斎藤牧人）
Javaの自習用テキストに最適！ステップ バイ ステップでJavaが学べる NTTドコモ503iのセカンドバージョンも出揃い、iアプリ対応機は800万台に迫る勢いで相変わらず好調に契約者数を伸ばしている。本書は、このiアプリ対応機を使って、Javaプログラミングを学んでいくための入門書である。 これまでJavaプログラミングの解説書は、多数出版されているし、入門書と呼ばれる書籍も多い。さて本書は、それらの書籍とはどう違うのであろうか。１点目は、Javaを学ぶための敷居が低いということが上げられる。iアプリ（iモードJava）は、パソコンで利用するJ2SEではなく、そのサブセットであるJ2ME(Java2 Micro Edition）がベースになっている。サブセットである故に、Javaの基本機能が凝縮されており、学習環境としては最適である。２点目として、学んでいくためのモチベーションが高められる。初心者がJavaを学んでいくためには、サンプルプログラムはできるだけシンプルなものから、はじめるのが望ましい。しかし、パソコンのJavaで「Hello World」のサンプルを勉強しても新鮮みに欠けるが、たとえ「Hello World」でも自分の携帯で表示されれば、やる気も違うというものだ。
本書では、iアプリの仕様やプログラム事例を示すだけでなく、Java特有の用語やプログラミング・スタイルもていねいに解説している。シンプルなプログラムからステップ バイ ステップで徐々にプログラムを拡張し、最後まで読み切ることでJavaプログラミングの基礎知識が身につき、典型的なiアプリのプログラムが書けるように配慮した。付属CD-ROMには、開発環境一式を同梱しているので、学習はすぐに始められる（503iシリーズの携帯をお持ちでない方も、PC上のエミュレータで実行可能）。
こらからJavaをはじめたい読者のみなさんに、ぜひ読んでいただきたい１冊だ。
内容（「MARC」データベースより）
Java初学者が対象の、iアプリを題材としたプログラミング入門書。iアプリの仕様やプログラム事例だけでなく、Java特有の用語やプログラミング・スタイルも合わせて学習できるよう、段階を追って解説。
