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Winnyの技術 単行本 – 2005/10/1
- 本の長さ201ページ
- 言語日本語
- 出版社アスキー
- 発売日2005/10/1
- ISBN-104756145485
- ISBN-13978-4756145482
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
著作権を無視した不法なコピーの温床であり,ウイルスによる情報漏洩の原因ともなっているWinny。しばしば非難の対象となるが,技術自体は評価すべきものだし,P2P技術の可能性を提示した存在とも言える。そのWinnyを開発した本人が,技術について解説する。2ちゃんねるなどで部分的に公開していた技術概要に加え,APIやプロトコル,データ構造などを詳細に解説している。ネットワークの帯域によって自動的に役割分担する機能を可視化したシミュレーションも興味深い。
(日経バイト 2005/12/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
-- 日経BP企画
出版社からのコメント
読者対象としておおよそ次の3つのタイプを想定しました。
1.Winnyのユーザー
第1のタイプは、Winnyのユーザーだった人です。「Winnyはプライバシー(匿名性)が守られるソフトだと聞いていたが、具体的にはどのような仕組みでプライバシーが守られているのか」という疑問が解決するはずです。。逆に、どんな情報は保護されないのか、もわかります。
2.Winnyの技術に興味がある人
第2のタイプは、Winnyの技術に興味がある人です。いうまでもなく、Winnyは「ピュアP2P型」といわれる、サーバによる集中管理を一切必要としないファイル共有システムを構築するソフトです。Winny以前のファイル共有ソフトは、数十万のユーザーが参加した時点で、P2Pネットワークが機能しなくなる問題がありました。その点、Winnyは100万人のユーザーが同時に利用してもビクともしなかった「実績」があります。
また、Winnyは「検索キーワードによるユーザーのクラスタ化」というそれまでにない工夫を実装しています。「あるユーザーが欲しいファイルは、似たようなキーワードでファイルを検索しているユーザーがすでに持っている可能性が高い」という推定です。では、「キーワードが似ている」とはどういうことなのか、本書では計算式を紹介することで、この疑問に答えています。
さらに、Winnyはユーザーのコンピュータの接続速度に応じて、階層的なネットワークを自動的に構成する機能があります。接続速度の速いコンピュータが、自身よりも接続速度の遅いコンピュータの面倒を見ることで、ネットワークの効率を高める工夫です。本書では、47氏が開発したWinnyネットワークシミュレータの画像などを紹介しながら、Winnyのネットワークがどのように構成されるのかを解説しています。
3.P2Pソフトを開発している人
第3のタイプは、WinnyのようなP2Pソフトを開発している人です。100万人のユーザーが使ってもきちんと動作したWinnyは、P2Pソフトの潜在的価値を多くの技術者に認識させました。本書では、Winnyの実装面での工夫や、プロトコルの設計思想などを47氏自身が詳しく説明しています。
さらに本書には、Winnyがやりとりするメッセージの仕様を巻末に収録しています。Winnyの内部仕様をふるまいから解析していた人、逆コンパイルされたソースコードから研究していた人には、願ってもない資料になるはずです。
(ネットワークマガジン 2005年11月号より抜粋)
著者について
昭和45年7月生まれ。茨城大学大学院にて博士(工学)の学位を取得。情報システム科学専攻。専門はシミュレーション環境、OS、可視化など。
ネットワークは専門外であったが、原子力研究所勤務時代に複数のスーパーコンピュータをネットワークで接続し、その計算結果を可視化する研究にかかわった。その後、フリーソフトとして公開していたCGソフトの商用化、IPAの未踏ソフト事業などに参加したのち、東京大学で特任助手として実践的プログラミングの指導に従事した。
趣味は暇プロ。何かアイデアを思いつくと、プログラムという形で表現し、検証してきた。小さい頃からプログラミングを趣味とし、数々のプログラムを作成していまにいたる。
日常ではトラックボールを愛用し、キーボードを抱えたまま就寝、起きてまたキーボードに向かう。そのため電動式の起き上がりベッドを常用しているが、これは東急ハンズで買ったものであり、よく噂されているような介護用ベッドではない。
登録情報
- 出版社 : アスキー; 第一版 (2005/10/1)
- 発売日 : 2005/10/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 201ページ
- ISBN-10 : 4756145485
- ISBN-13 : 978-4756145482
- Amazon 売れ筋ランキング: - 276,118位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,051位アプリケーション (本)
- - 19,196位科学・テクノロジー (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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すごい人だし、素晴らしい本だと思うので、もう1回読んでみたい
本から、WinnyやP2Pの技術にワクワクしている金子さんの姿が見えるようです
P2Pの専門家は数多くいると思いますが、ここまで普及したソフトウェアを実装したのは著者だけでしょう。
その経験に裏打ちされた本書はまさに玉石でしょう。
P2Pに興味のある方にとっては一読の価値があると思います。
かなり読みやすいですが、実装の中身の細かい点について書いているわけではないので、その点は注意が必要かと。
P2P型ネットワークプログラムであるWinnyが形成するWinnyネットワークは…、「社会」そのものだ。もちろんWinnyはコンピュータ・プログラムだから、Winnyの形成する社会には人間の形成する社会とは異なる側面が多々あるが、個々のプログラムが自律的にネットワークを形成していく様子を思い浮かべると、人間の社会に対する様々な洞察がそこから得られるような気がする。
如何にしてP2P型通信プログラムによる大規模ネットワークの形成・維持を可能にするかという「技術的な」問題に対する回答は、人間による社会の形成・維持にまつわるある種の「技術的な」問題にも適用できる。 P2P型ネットワークプログラムの研究は、人間の社会に対する研究でもあるのだ。
私の目から見ると,これは一見すると教科書的な構成ですが,読み進めると,"本質は何か","具体的に実装したときの勝つところと負けるところはどこか",この2つの考えが柱にあると思いました.
物事の本質が何かを明確に理解しながらも,でも実際問題はここら辺が落としどころだねと切り分けて実装していく,シミュレーションなどの事前検証結果からの予測と実際の利用現場とを比較して,そこから次の開発のネタへと展開していく,まさに素晴らしくできる開発者の頭の中身がどう動いているかを,見せてくれます.
表紙をめくったページ下に小さくある finger print など,ちょっとツボなネタがぽつぽつあり,経歴の記述を読むにつけ,この人は面白いなぁと思います.