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情報批判論 情報社会における批判理論は可能か 単行本 – 2006/1/23

4.7 5つ星のうち4.7 2個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ NTT出版 (2006/1/23)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/1/23
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 420ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4757101244
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4757101241
  • カスタマーレビュー:
    4.7 5つ星のうち4.7 2個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2019年12月24日に日本でレビュー済み
はじめに情報とは何かを起承転結を短絡させたもの、前後関係を省略してしまった反省の余地を許さない時空の圧縮として「情報」を定義する。これを思考による「批判」の危機、反省の危機とみなす。ここで英仏独の哲学と実証科学が「先験的と経験的な二重性」の層のもとに位置づけられるのだが、情報はこれらの二項を短絡させ一つの内在性に収斂させる。批判はほんらい二項を架橋するものだが、一つの内在性に回収される。情報批判論では非線形性が圧縮、一種の短絡としてあらわされている。線形性が物語で、非線形性がその省略なのだ。なぜ非線形性が圧縮なのかわからないが、複雑性が経路の短縮として説明されている。情報権力は搾取の権力ではなく排除の権力であり、アクセス権と関係あるとされる。その作用は線形的物語、イデオロギーではなく、反省的知性でも無意識でもなく、暗黙知的だとする。これは情報社会とは議論でなく刺激反応レベルの問題のようであり、単純化された二項対立にすべて還元される(選挙結果なども)、情報機器がアクセス権の数の拡張をもたらしたとしても、その作用はマスメディア的であり質的変化はないようにみえる。何故か情報化社会は前近代社会と親和性があり、発展途上国のほうが有利な可能性があると示唆する。情報化はゲゼルシャフトではなくゲマインシャフトをもたらすというのだ。情報化はある種の自由をもたらすが省略の自由である。そこでは近代市民社会と国家の前提となる手続きが省略され、組織が解体していく。近代社会の融解先は前近代社会の共同性である。そこではあらゆる歴史修正主義(主義というより断片のこじつけ)が可能であり、結果としての歴史ではなく、そうであったらよかったという歴史である。それは分裂的であり、自殺者が見るというフラッシュバックのようでもあり、死を受け入れられない最後のあがき(ドラマ「LOST」の結末のような)にもみえる。情報は物語や経路を省略する。おなじように脱組織的組織は公的でも私的でもなくゲゼルシャフトでもゲマインシャフトでもない。情報批判論における情報社会観は、現在起きているあらゆる社会・政治・経済現象を情報化の帰結としてみている節がある。それはポジティブな要素よりも増大しているように見える従来の視点からはネガティブな現象もとうぜん含んでいる。病的・異常・悲惨・絶望とみなされる現象のすべてが必然的帰結のようにみなされる。「現代は非情報的情報社会だということである。」「つまりますます情報豊かで知的な生産過程が、情報過負荷や情報の短命さ、情報内容の過度の低レベル化等々の反知的な結果を招いていることである。」97P「情報的製品が物品的製品に取って代わるということが、情報社会の主要な特質なのではない。知識や情報が生産におけるもっとも重要な要因になるというのでもない。そうではなくて、「情報」の原理が「社会」の原理に取って代わる、その新たな秩序が情報社会である。その秩序のもとで、社会性がある種の「情報性」に置き換えられる。この牧歌的な言明は現在ネガティブな様相しか表わしていないようにみえる。政府が情報を改竄又は消去し、キャッシュレス化への煽動が情報漏洩とハッキングしかもたらさないような「情報化」は、ネガティブなまま労働条件の悪化と使い捨てを促進する。グローバル化と情報化は、テロ、犯罪、感染を拡散する。
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