若い時分から比較すると、30kgも太ってしまった著者の妻のダイエットの様子をレポートした作品です。着眼点は面白いと思うのですが、妻の傲岸不遜さ、夫(著者)の情けなさが鼻につきます。
【1】妻は痩せていた時代を語るとき『完璧だった』と言い、ため息をついていることからも、本当は現在の自分の醜い姿を受け入れてはいない
【2】痩せるためには、摂取カロリーを減らし、運動するしかない。しかし、その双方ともにやるだけのこらえ性がない。
【3】そのため、言い訳ばかりしている。読んでいて気分の悪くなる言い訳のオンパレードです。列挙すると
・運動はきらい。こせこせ運動した結果きれいになっても、それは本当の美ではないとのこと。『努力に美はない』との発言が。何かに向けて努力している姿というのはとても美しく、崇高だと思うのが普通の感覚ではないでしょうか?
・食事制限もしない。食事を制限すると、他に我慢していることが我慢できなくなり、大変なことになる?とのこと。
・『痩せればいいというものではない。痩せてブスなら救いようがない』との発言。今の自分はデブで醜いのにです。痩せてから言ってみろ、と思います。
・頻繁に他人のせいにします。『結婚してから、物事を安易な方向でしか処理しなくなった』というような旨の発言で、著者を責めるくだりが散見されます。努力するかどうかは純粋に自分自身の問題のはずですが。
【4】著者も妻の言い訳に合わせるかのような、巷間のダイエットに対するしょうもない、考察とも言えないレベルの考察をダラダラつづります。それが面白ければまだしも、ちっとも面白くありません。
最終的には『私が痩せてきれいになったら、他の男に走ると思ってダイエットを妨害している』と著者を攻撃しますが、著者もあろうことか『その可能性もあるかも』とその説を受け入れ、妻のぶよぶよした腹に顔をうずめてあやしてもらうという、大変に気色の悪い展開です。 傲慢で精神惰弱な妻と、それを管理できず、それどころからそんな妻に精神的に隷属する夫が書いた作品なので胸くそ悪い内容になるのも当然といえば当然でしょう。一生やってろ、という感じです。ただし、二人だけで。読者を含め、付き合わされた人間はたまったものではありません。
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センチメンタル ダイエット 単行本 – 2005/4/26
高橋 秀実
(著)
- 本の長さ218ページ
- 言語日本語
- 出版社アスペクト
- 発売日2005/4/26
- ISBN-104757209304
- ISBN-13978-4757209305
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商品の説明
出版社からのコメント
「目覚めたらやせていた、というのがいい」と妻は言う。
脱力感あふれるダイエット・ノンフィクション。
脱力感あふれるダイエット・ノンフィクション。
妻は、この10年で30キロも増量した。「闘う」にはあまりにも重すぎた。しかも、ここまでデブになったのは夫、つまり私のせいだと言うのである。そんなある日、妻は心臓がバクバクし、パニック障害を起こす。救急車で病院に担ぎ込まれるが、「目立った異常はなし」。だけど、「あんまり食べすぎないように」と言われる。医者の「デブハラ」まで受ける体になった妻は、やせることを決意する。しかし、運動は嫌い、汗をかくのは美しくない、何もしないでやせたいと妻は言う。「朝、目覚めたらヤセていた、というのがいい」。私は困りはてる。しぶしぶ私は、ダイエットの歴史をひもとき、ダイエット成功者の話に耳を傾ける「長い旅」に動き出す。妻とその脂肪とともに……。
ちまたにあふれるダイエットのすばらしさ、いかがわしさ、ダイエットに励む人々の充実感、虚無感、せつなさ、むなしさ、おかしさ……。これまで、だれもが目にしてるつもりで、じつは見えていなかった「ダイエットとその周辺」を、脱力感あふれる筆致で描き出したノンフィクション(涙あり、笑いあり、夫婦愛あり)。読むだけで、意味もなく脂肪がせつなくなります。
著者について
高橋秀実(たかはし・ひでみね)
1961年、横浜市生まれ。東京外国語大学モンゴル語学科卒。テレビ番組制作会社勤務を経て、ノンフィクション作家に。著書に『TOKYO外国人裁判』(平凡社)、『にせニッポン人探訪記』『からくり民主主義』(草思社)、『素晴らしきラジオ体操』(小学館)、『平成兵法心持。』(中央公論新社)、『トラウマの国』(新潮社)などがある。
1961年、横浜市生まれ。東京外国語大学モンゴル語学科卒。テレビ番組制作会社勤務を経て、ノンフィクション作家に。著書に『TOKYO外国人裁判』(平凡社)、『にせニッポン人探訪記』『からくり民主主義』(草思社)、『素晴らしきラジオ体操』(小学館)、『平成兵法心持。』(中央公論新社)、『トラウマの国』(新潮社)などがある。
登録情報
- 出版社 : アスペクト (2005/4/26)
- 発売日 : 2005/4/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 218ページ
- ISBN-10 : 4757209304
- ISBN-13 : 978-4757209305
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,659,749位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,842位ダイエットエクササイズ
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年5月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
テンポも良く、非常に面白く読めました。
奥様のキャラクターが強烈で、それをうまく文章で表現しているのがさすがです。
同じ人間でも、見方によって大分変るのだと思いますが、
奥様を愛しているのがヒシヒシと伝わってきます。
愛嬌のある奥様と愛情のある旦那様。素敵です。
奥様のキャラクターが強烈で、それをうまく文章で表現しているのがさすがです。
同じ人間でも、見方によって大分変るのだと思いますが、
奥様を愛しているのがヒシヒシと伝わってきます。
愛嬌のある奥様と愛情のある旦那様。素敵です。
2012年12月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
妻のダイエットについて冷静に見守りつつ協力する夫のレポート。読んでたら僕の妻が表紙を2度見した。
2011年3月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
共感できるかどうか、それにすべてがかかっていると思います。
(私はあまり、というか全く共感できませんでした。)
朝目が覚めたら痩せているのが理想、というくだりを読んで、これはちょっと‥という感じでした。
(私はあまり、というか全く共感できませんでした。)
朝目が覚めたら痩せているのが理想、というくだりを読んで、これはちょっと‥という感じでした。
2006年1月24日に日本でレビュー済み
「このダンナ、気色悪ぃな」ってのが偽らざる読後の感想です。
身長158センチで体重80キロだかの巨漢の妻をやせさせるべく、ダイエットのなんたるかを探究する健気な夫のレポが描かれていますが、妻に絶対服従&敬語でかいがいしく世話する彼の姿は、妻のふてぶてしさもあいまって、読みすすめるうちにすごく気持ち悪くなってきます。
てか、この本自体「ダイエット本」ではなく、「なにやら女たちが躍起になってるダイエットって、そもそもなんなの?」というコトを、部外者である男(夫)の視点で書き下ろしている自由研究のような読み物なんですが。
ダイエットにまつわる豆知識っぽいネタは興味深く、面白く読めますが、やはりそれよりも夫婦の醜悪さが鼻につきます。
「この妻のようにはなるまい」という反面教師にするには最適かも。
身長158センチで体重80キロだかの巨漢の妻をやせさせるべく、ダイエットのなんたるかを探究する健気な夫のレポが描かれていますが、妻に絶対服従&敬語でかいがいしく世話する彼の姿は、妻のふてぶてしさもあいまって、読みすすめるうちにすごく気持ち悪くなってきます。
てか、この本自体「ダイエット本」ではなく、「なにやら女たちが躍起になってるダイエットって、そもそもなんなの?」というコトを、部外者である男(夫)の視点で書き下ろしている自由研究のような読み物なんですが。
ダイエットにまつわる豆知識っぽいネタは興味深く、面白く読めますが、やはりそれよりも夫婦の醜悪さが鼻につきます。
「この妻のようにはなるまい」という反面教師にするには最適かも。
2011年6月4日に日本でレビュー済み
作者の淡々としながらもスパイスのある書き口がとても良く、
これをきっかけに他の著作にも手を出しました。
奥様を中心として様々なダイエットで頑張る女性の
話が紹介されながら旦那である作者は
応援したり許容したり。とてもほのぼのしています。
間違っても読んで痩せる類いの本ではないですが、
日本で狂信的に信奉されている「ダイエット」「痩せる」ということを
見つめ直す良い契機になると思います。
余談ですが、タイトルや文中での奥様の発言などに
うちの妻は「私と一緒!」と大笑いしていました。
結果として痩せようが痩せまいがピリピリせず
笑っていられる心持ちがありがたいです。
これをきっかけに他の著作にも手を出しました。
奥様を中心として様々なダイエットで頑張る女性の
話が紹介されながら旦那である作者は
応援したり許容したり。とてもほのぼのしています。
間違っても読んで痩せる類いの本ではないですが、
日本で狂信的に信奉されている「ダイエット」「痩せる」ということを
見つめ直す良い契機になると思います。
余談ですが、タイトルや文中での奥様の発言などに
うちの妻は「私と一緒!」と大笑いしていました。
結果として痩せようが痩せまいがピリピリせず
笑っていられる心持ちがありがたいです。
2006年2月13日に日本でレビュー済み
結婚して10年、小泉キョンキョン似だった奥さんが30キロ太って
80キロに!ダイエットをする気があるんだかないんだか
本人はダイエットをしてる、と言うけど、著者(旦那さん)は
それを見ていてダイエットにまつわるいろいろ(ダイエット法から
洋服についてのサイズ、エネルギーについて…)を調べ、
ダイエットをした女性に直接会って話を聞いたりもする。
奥さんは「痩せれば美人」を口癖にあまり減ってもいないのに
「ダイエットしてる」と言う、マッサージなんかもしてあげている
著者との会話も絶妙で、ついこの夫婦に会ってみたくなった。
「脱力感あふれるノンフィクション」と書いてあるけど
「ダイエットお笑い夫婦漫才」みたいですぐに読んでしまった。
タイトルが「センチメンタル」なのに、ほっと笑みがこぼれる1冊。
追加)もう少し内容にふれてみよう、
著者である「夫」はノンフィクション作家である。
なので妻のダイエット(…してるのかしてないのかよくわからないが)から
「ダイエット」という意味を調べてみたりする。
妻にサイズを測ってと言われて、ウエストの意味なども調べてみたり。
かと思えば、女性誌の編集の人に会って話も聞いたりする。
なぜ日本では女性の洋服サイズが9・11・13号なのか…とか
「キロカロリー」とは何か?と生物学専攻の助教授にまで
エネルギーの話を聞きに行ったりもしている。
私はダイエット中だったので、ダイエットにまつわる話は
なんでも読んでみたかった時で、今、ダイエットはごく順調だ。
この本の場合は内容が「ダイエットのやり方」とかではなく
「ダイエットにまつわる話」というところがいい。
減量中でなんだかみじめったらしい気分だった頃に購入して
なんだかみじめな気持ちでダイエットしていた自分がバカらしくなった。
今も時々読む。ダイエットをする時、何をどう食べるか、
運動はどうか、カロリーは…とそちらばかり気になるけど
このような話を読んだら、また違う気持ちになれる。
楽しくダイエット(楽して、じゃなくて)な気持ちを頂いた。
80キロに!ダイエットをする気があるんだかないんだか
本人はダイエットをしてる、と言うけど、著者(旦那さん)は
それを見ていてダイエットにまつわるいろいろ(ダイエット法から
洋服についてのサイズ、エネルギーについて…)を調べ、
ダイエットをした女性に直接会って話を聞いたりもする。
奥さんは「痩せれば美人」を口癖にあまり減ってもいないのに
「ダイエットしてる」と言う、マッサージなんかもしてあげている
著者との会話も絶妙で、ついこの夫婦に会ってみたくなった。
「脱力感あふれるノンフィクション」と書いてあるけど
「ダイエットお笑い夫婦漫才」みたいですぐに読んでしまった。
タイトルが「センチメンタル」なのに、ほっと笑みがこぼれる1冊。
追加)もう少し内容にふれてみよう、
著者である「夫」はノンフィクション作家である。
なので妻のダイエット(…してるのかしてないのかよくわからないが)から
「ダイエット」という意味を調べてみたりする。
妻にサイズを測ってと言われて、ウエストの意味なども調べてみたり。
かと思えば、女性誌の編集の人に会って話も聞いたりする。
なぜ日本では女性の洋服サイズが9・11・13号なのか…とか
「キロカロリー」とは何か?と生物学専攻の助教授にまで
エネルギーの話を聞きに行ったりもしている。
私はダイエット中だったので、ダイエットにまつわる話は
なんでも読んでみたかった時で、今、ダイエットはごく順調だ。
この本の場合は内容が「ダイエットのやり方」とかではなく
「ダイエットにまつわる話」というところがいい。
減量中でなんだかみじめったらしい気分だった頃に購入して
なんだかみじめな気持ちでダイエットしていた自分がバカらしくなった。
今も時々読む。ダイエットをする時、何をどう食べるか、
運動はどうか、カロリーは…とそちらばかり気になるけど
このような話を読んだら、また違う気持ちになれる。
楽しくダイエット(楽して、じゃなくて)な気持ちを頂いた。
2009年5月22日に日本でレビュー済み
痩せていた時は美人だった妻は、いまや158センチ80キロの立派な肥満体型。
家の中では定位置にどっかり座って動かず、運動や、汗をかくのは大嫌い。
この妻が、ダイエットすると言い出したものの、なかなか始めない。
そこで夫である筆者がダイエットの道を探り始めた・・・。
主な内容は、様々な女性が実践しているダイエットを夫婦が聞きに行くというものです。
が、肝心の妻はどれにも難癖をつけ、一向に行動を起こさない。
のらりくらりとした展開に、途中までは、これは単なるページ稼ぎではないのか?と思いながら読んでいました。
でも、後半に入り、そもそもなぜダイエットをするのか、と言う究極の問いに話が及ぶにあたって、この著者の本領が発揮されます。
そして行動を起こさない妻の(あるいはやせなきゃと思いつつ努力が続かない多くの女性の)心理が解き明かされていきます。
本書に書かれているのは、究極のダイエット法でもなければ、巷にありがちな成功談でもない、ダイエットを巡る複雑な女心です。
最後にたどり着いた答えには、「そう!そう!」と思わずひざを打ってしまいました。
しかし、こんなに女性心理を分かってあげる夫がいたら、妻はやせないだろうな、と思いました。
家の中では定位置にどっかり座って動かず、運動や、汗をかくのは大嫌い。
この妻が、ダイエットすると言い出したものの、なかなか始めない。
そこで夫である筆者がダイエットの道を探り始めた・・・。
主な内容は、様々な女性が実践しているダイエットを夫婦が聞きに行くというものです。
が、肝心の妻はどれにも難癖をつけ、一向に行動を起こさない。
のらりくらりとした展開に、途中までは、これは単なるページ稼ぎではないのか?と思いながら読んでいました。
でも、後半に入り、そもそもなぜダイエットをするのか、と言う究極の問いに話が及ぶにあたって、この著者の本領が発揮されます。
そして行動を起こさない妻の(あるいはやせなきゃと思いつつ努力が続かない多くの女性の)心理が解き明かされていきます。
本書に書かれているのは、究極のダイエット法でもなければ、巷にありがちな成功談でもない、ダイエットを巡る複雑な女心です。
最後にたどり着いた答えには、「そう!そう!」と思わずひざを打ってしまいました。
しかし、こんなに女性心理を分かってあげる夫がいたら、妻はやせないだろうな、と思いました。