デイリーポータルZのファンにはおなじみの、べつやくれいのチャレンジをまとめたもの。私個人としては、大きな鷲にさらわれてみたり、空飛ぶ円盤にさらわれてみたりするのが好きである。「そんなバカなことをして何がおもしろい！」と激怒する人もいるかもしれない。
しかし、よく考えてみてほしい。社会の時間に習わなかっただろうか。我々の祖先は、薄暗い洞窟の中でわざわざ明かりをともしながら岩に動物の絵を描いていたのだ。なぜそんなことを。獲物がたくさんとれますように、という呪術的な意味合いが強い、というあたりの説が有力のようだ。だがしかし。大量捕獲祈願やおまじないなら、もっと簡略な絵でかまわないのだそうだ。それをやけにリアルに描いたのは、我々の祖先は趣味で「リアルに描きたい」と思っていたらしい。やらなくてもいいのに。けれどもそれが人間の本能だ。そして、それはやがて偉大な発見や発明につながっていく。本書のチャレンジもやがて…。ということはないだろうけれども。それでもやってしまうのが人間なのだと私は思う。
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