「社会起業家」という言葉を知ったのは、今から10年ほど前。
「社会貢献を目的として、事業を展開し、利益も稼ぐ」という起業のスタイルだと理解し、とても魅力を感じていた。
「お金がすべて」とは思わないが、「お金をもらえること」は、社会の中で存在価値を評価される指標の1つ。生活するにも、趣味をするにも、何かをするのに「お金」は力を持っている。
社会のために良いことをして、しかも、お金も稼げることは、良い事づくしのように思えた。
一方で、一般企業においても社会貢献が重視されるようになり、企業の社会的責任(CSR)という言葉も出てきた。これは、例えば、温暖化防止のために、できる限り廃棄物が出ないように工夫した工場などが該当するだろう。
利益追求を第一目的とすることは変わらないが、企業は事業展開のさまざまな手法の中で、社会貢献を考慮するよう求められている。
「社会起業」と「企業の社会的責任」を比べると、
「企業の社会的責任」のほうが普及しているように感じる。
社会起業の考え方は、素晴らしいが実現は難しそうだ。
事業内容で儲けの魅力があれば、利益第一優先で展開する一般企業との競争に敗れるのではないか?
社会的な意義はあるが、儲けのうまみが少ない場合、事業として継続していくことは困難ではないか?
そんな疑問が沸いてくるからだ。
大島七々三・著の「社会起業家になる方法」は、社会起業家6人を取り上げ、それぞれの起業の動機や、事業の内容、抱えている課題や今後の目標などをまとめている。
「○○になる方法」というタイトルから、いわゆる「ハウツー本」をイメージするが、内容は、起業家インタビュー集がメインといえる。社会起業家それぞれの人柄や、起業に対する思いはよく伝わってくるため、就職や転職、仕事で悩む読者は「励まされる」「刺激を受ける」ということがありそうだ。
「社会起業家」に関して、私がもっとも興味を持っているのは、「社会貢献と利益獲得をどのように両立するか、バランスをとるか」という点だ。
本書でも、一部で触れているが、残念ながら物足りない。
この点は、社会起業家が共通して抱える課題であるなら、この課題についてもう少し掘り下げてほしかった。
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社会起業家になる方法 単行本 – 2009/2/25
大島 七々三
(著)
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購入オプションとあわせ買い
社会貢献で本当に利益は出るのか?
社会的な貢献をしながら利益を生む組織、ボランティアとも営利企業とも違う、その組織を立ち上げる社会起業家が増えている。彼らはなぜ「社会貢献」で起業するのか--。
地域にねざし、地域活性のためのローモデルをつくるG-net、漆器・陶芸の職人と若者をつなぐ事業モデルをつくる明天、漫画家志望者に格安住居を提供するコトバノアトリエ農業を儲かるビジネスに変えるオリザ、着メロのチャリティーモデルをつくる音の羽、コンビニ感覚の健診ショップをオープンしたケアプロなど、彼らのほとんどは20~30代。世の中を変えるためにひたむきに事業に取り組むその社会起業家たちの、最新のビジネスモデルを追ってみた。
社会的な貢献をしながら利益を生む組織、ボランティアとも営利企業とも違う、その組織を立ち上げる社会起業家が増えている。彼らはなぜ「社会貢献」で起業するのか--。
地域にねざし、地域活性のためのローモデルをつくるG-net、漆器・陶芸の職人と若者をつなぐ事業モデルをつくる明天、漫画家志望者に格安住居を提供するコトバノアトリエ農業を儲かるビジネスに変えるオリザ、着メロのチャリティーモデルをつくる音の羽、コンビニ感覚の健診ショップをオープンしたケアプロなど、彼らのほとんどは20~30代。世の中を変えるためにひたむきに事業に取り組むその社会起業家たちの、最新のビジネスモデルを追ってみた。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社アスペクト
- 発売日2009/2/25
- ISBN-104757216211
- ISBN-13978-4757216211
商品の説明
著者について
大島七々三(おおしま・ななみ)
ノンフィクション・ライター。1964年岡山県生まれ。同志社大学卒。ビジネス系出版社を経て、91年フリーに。経済問題、企業経営をテーマに多くの週刊誌等の記者として活動。
現在は経営コンサルタント、石原明氏が代表を務める日本経営教育研究所の外部スタッフとして、企業経営モデルの研究や出版物の企画にも参加。著書に『人格教育への挑戦』(キングベアー出版・共著)、『自分の子供をスターにする法』(全日出版)などがある。
ノンフィクション・ライター。1964年岡山県生まれ。同志社大学卒。ビジネス系出版社を経て、91年フリーに。経済問題、企業経営をテーマに多くの週刊誌等の記者として活動。
現在は経営コンサルタント、石原明氏が代表を務める日本経営教育研究所の外部スタッフとして、企業経営モデルの研究や出版物の企画にも参加。著書に『人格教育への挑戦』(キングベアー出版・共著)、『自分の子供をスターにする法』(全日出版)などがある。
登録情報
- 出版社 : アスペクト (2009/2/25)
- 発売日 : 2009/2/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 256ページ
- ISBN-10 : 4757216211
- ISBN-13 : 978-4757216211
- Amazon 売れ筋ランキング: - 982,978位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年10月13日に日本でレビュー済み
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2011年1月21日に日本でレビュー済み
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地域的に業種的に幅が広いのでとても参考んじなりました。
2009年5月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
金、モノ、力といった力量さえ生育歴に左右される現在。
未来への夢や希望が持ちにくく「どうせ自分は…」という感情と、
同時に「世界で一人だけの存在」を確立する使命をとの狭間に悩む人は多い。
競争社会、格差社会のひずみを解消し、金銭とは異なる成功を指向する道があることを、この本は教えてくれる。
規定的格差による閉塞感にあふれた社会で、一角の人物になることを要求され、
未来への夢や希望という言葉に苦みを感じている若い人に、
まだまだ捨てなくて良い未来もあることを示唆してくれる。
もちろん未来に夢を持てない中・高年にもお勧めの一冊。
未来への夢や希望が持ちにくく「どうせ自分は…」という感情と、
同時に「世界で一人だけの存在」を確立する使命をとの狭間に悩む人は多い。
競争社会、格差社会のひずみを解消し、金銭とは異なる成功を指向する道があることを、この本は教えてくれる。
規定的格差による閉塞感にあふれた社会で、一角の人物になることを要求され、
未来への夢や希望という言葉に苦みを感じている若い人に、
まだまだ捨てなくて良い未来もあることを示唆してくれる。
もちろん未来に夢を持てない中・高年にもお勧めの一冊。
2010年9月21日に日本でレビュー済み
社会起業家とは何だろうか?
一般企業では社会に貢献することよりも利益を重要視する。
それに比べ、社会起業家は社会貢献が第一優先になる。
日本でも過去、社会に貢献することで利益を生み出し、
その利益をさらに社会貢献に活かす企業が多数あったが、
今では社会貢献は名ばかりで利益主義になっていることは周知の事実である。
本書では6人の社会企業家が登場し、さまざまな分野での活躍が紹介されている。
その中でもニートを支援している企業があるのだが、
ニートは働きたいと思える職場や仕事がないだけで能力の高い人もいるのだ。
他にも、夢を追うために都会に出てきたのに
家賃が高いためにアルバイトに追われる日々になる。
そこで、家賃を低く設定し提供することでアルバイトの時間が少なくなり、
オーディションを受けたり稽古をする時間を作ることができるようになった。
他にも日本における農業の問題に立ち上がった若者の話など、
多くの勇気をいただけるので読んでいただきたい。
現在、世の中では利益のみを追い求める企業が増えているが、
利益主義の後には何が残るのだろうか?
企業のやるべきことをもう一度冷静に考えてみたいと思う一冊でした。
一般企業では社会に貢献することよりも利益を重要視する。
それに比べ、社会起業家は社会貢献が第一優先になる。
日本でも過去、社会に貢献することで利益を生み出し、
その利益をさらに社会貢献に活かす企業が多数あったが、
今では社会貢献は名ばかりで利益主義になっていることは周知の事実である。
本書では6人の社会企業家が登場し、さまざまな分野での活躍が紹介されている。
その中でもニートを支援している企業があるのだが、
ニートは働きたいと思える職場や仕事がないだけで能力の高い人もいるのだ。
他にも、夢を追うために都会に出てきたのに
家賃が高いためにアルバイトに追われる日々になる。
そこで、家賃を低く設定し提供することでアルバイトの時間が少なくなり、
オーディションを受けたり稽古をする時間を作ることができるようになった。
他にも日本における農業の問題に立ち上がった若者の話など、
多くの勇気をいただけるので読んでいただきたい。
現在、世の中では利益のみを追い求める企業が増えているが、
利益主義の後には何が残るのだろうか?
企業のやるべきことをもう一度冷静に考えてみたいと思う一冊でした。
2009年12月11日に日本でレビュー済み
参加したいと思ったプロジェクトが社会起業っていうものらしい、
と知って、
そりゃなんだろうか、
と思い、買ってみた本。
世の中にこういう選択肢があるんだということを教えてくれた。
と知って、
そりゃなんだろうか、
と思い、買ってみた本。
世の中にこういう選択肢があるんだということを教えてくれた。
2009年5月27日に日本でレビュー済み
本書に登場する人々は「社会起業家になろう」と思ってなった人たちではない。
社会のある部分に問題を感じ、それを解決しようと思い続けて、その動きが小さな運動から一つの事業へと進化を遂げ、いつのまにか「社会起業家」と呼ばれていた人々、というだけである。
だから本書のタイトルは誤解を招きやすいもので、なんとなく「社会起業家になりたい」という人が本書を読んでも成功させるのは難しいだろう。
何よりも本書の登場人物を動かしているような強い使命感・問題意識がないのであれば、険しい道のりの社会起業を持続させることは難しい。当然ながら「食っていけない」時期を相当覚悟しなければならない。
安易な社会起業家ブームには疑問があるが、本書やその他のメディアを通じて、成功までの道のりの険しさや、途中で投げ出さない信念のありかを読者が感じることができれば、社会起業家へのより深い尊敬も生まれ、事業化への一助となるのだろう。
社会のある部分に問題を感じ、それを解決しようと思い続けて、その動きが小さな運動から一つの事業へと進化を遂げ、いつのまにか「社会起業家」と呼ばれていた人々、というだけである。
だから本書のタイトルは誤解を招きやすいもので、なんとなく「社会起業家になりたい」という人が本書を読んでも成功させるのは難しいだろう。
何よりも本書の登場人物を動かしているような強い使命感・問題意識がないのであれば、険しい道のりの社会起業を持続させることは難しい。当然ながら「食っていけない」時期を相当覚悟しなければならない。
安易な社会起業家ブームには疑問があるが、本書やその他のメディアを通じて、成功までの道のりの険しさや、途中で投げ出さない信念のありかを読者が感じることができれば、社会起業家へのより深い尊敬も生まれ、事業化への一助となるのだろう。
2009年3月4日に日本でレビュー済み
1章で社会起業家とは何か説明し、2〜7章で6人の若手社会起業家の事例を紹介し、8章で社会の変化についての解説、ラスト9章は社会起業家になるための7つのポイントを挙げています。
社会起業家とは、収益を上げながら社会貢献に取り組んでいる人のことです。仕事の報酬はお金ばかりではない、という生き方もあると思います。単純に、注目の若手6人を紹介する本としても楽しめます。
社会起業家とは、収益を上げながら社会貢献に取り組んでいる人のことです。仕事の報酬はお金ばかりではない、という生き方もあると思います。単純に、注目の若手6人を紹介する本としても楽しめます。
2009年4月1日に日本でレビュー済み
読んでいてとてもすがすがしいです。
決してお金だけではなく、社会貢献ややりがいを真っ直ぐに求めている若者の姿が、この本の中にあります。
決してお金だけではなく、社会貢献ややりがいを真っ直ぐに求めている若者の姿が、この本の中にあります。