この本が届いた時に驚いた所といえば、その分厚さでした。
絵本として考えても、小説としても分厚く、まるで辞書のような存在感を持っている。
この作品は映画化されている様だけど、自分はまだその映画を観たことは無い。ただ単にショーン・タンの『アライバル』を読んでから半年が経過しており、似たような作品は無いかと調べている内に、この本を見つけた感じです。
作風としては、まるで映画の様な連続した絵のページが繰り出されたと思ったら小説の様になる。
小説の様だと思ったら絵本になるという感じで、『文字で描いたほうが伝わる箇所』と思われる場所は小説のようになり、『絵で描いた方が伝わる箇所』は絵で伝える様な感じ。
1ページの文章の量はそんなに多くなく、見開きで絵を観たあと、その絵の場面の続きが文章で繰り広げられるという感じで、統一性は無く、絵が何枚も続く時もあれば、文章が数枚続くときもある。
これを絵本と捉えればいいのか、挿絵がとても多い小説と捉えれば良いのかは分からないが、その曖昧な作風が小説にも絵本にも味わえない空気感を醸し出していると感じました。
読み応えのある面白い本だと思うので一度読んで貰えたら嬉しいです。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
ユゴーの不思議な発明(文庫) (アスペクト文庫 D 5-1) 文庫 – 2012/1/25
ブライアン セルズニック
(著),
金原 瑞人
(翻訳)
世界20カ国でベストセラー、マーティン・スコセッシ監督による映画化で話題騒然の本格ファンタジー、遂に文庫化!
舞台は1930年代のパリ。主人公はパリ駅の時計台に隠れ住む12歳の孤児ユゴー。彼は、父が遺したからくり人形に隠された秘密を探っていくうちに、不思議な少女イザベルに出会う。からくり人形には二人の運命をも変えていく秘密が隠されていたのだ。……からくり人形のぜんまいが動き始めるとき、眠っていた物語が動き出す!
★2008年The Caldecott Medal コールデコット賞(絵本対象)受賞!
★2007年全米図書賞ファイナリスト
★2007年クィル賞(Quill Award) Children's Chapter / Middle Grade 部門受賞
★2007年度ニューヨークタイムズベストイラスト賞
舞台は1930年代のパリ。主人公はパリ駅の時計台に隠れ住む12歳の孤児ユゴー。彼は、父が遺したからくり人形に隠された秘密を探っていくうちに、不思議な少女イザベルに出会う。からくり人形には二人の運命をも変えていく秘密が隠されていたのだ。……からくり人形のぜんまいが動き始めるとき、眠っていた物語が動き出す!
★2008年The Caldecott Medal コールデコット賞(絵本対象)受賞!
★2007年全米図書賞ファイナリスト
★2007年クィル賞(Quill Award) Children's Chapter / Middle Grade 部門受賞
★2007年度ニューヨークタイムズベストイラスト賞
- 本の長さ544ページ
- 言語日本語
- 出版社アスペクト
- 発売日2012/1/25
- 寸法10.8 x 2.4 x 15.2 cm
- ISBN-104757220197
- ISBN-13978-4757220195
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
出版社からのコメント
実はこの本、アメリカのファンタジー・ファンの間では、熱狂的な支持を得ています。それは、この本が児童書のくせに、人生の悲哀や、「夢を見続ける」ことの厳しさを、よーくわかっている大人の胸にジンとくるストーリーに仕上がっているからです。よい児童書は、必ず大人の読者をも惹きつける力を持っています。きわめて実験的で大胆なビジュアル構成、ノスタルジックなイラストのタッチ、物語の中で成長していく主人公ユゴーと少女イザベルの淡い恋の香り。これぞ、堂々のファンタジーです。
私はこの本の見本版のイラストを見た瞬間、ストーリーもわからずに、「これは、傑作だ!」とのぼせあがり、社に飛んで帰り、社長に直訴しました。「これをうちで出さなければ、絶対に後悔します!」。詳細もわからずに、それに乗ってくれた社長には頭が上がりません。 そして本作品は遂に、2011年、マーティン・スコセッシ監督によって映画化され、世界に先駆けてアメリカで公開されました。公開されるなり、アカデミー賞最有力の傑作との評判を呼び、日本でも、2012年3月より、全国ロードショーが決定しました!こちらも、お見逃しなく。
最後に、この拙文を読んでくれた皆さんへのサービスです。以下の文章を心のどこかに留めておいてもらうと、本書を読んだあと、また、映画を観たあとの感動がさらに増すことを保証します。
「…しかし、われらのモントルイユの師(メリエス)は、そのような死後の名声を考える人間ではありませんでした。彼は自分の秘密を惜しげもなくみんなに教え、そして破産に至りました。しかし誰かがそれを真似ようとしても、彼のような傑作を作り出すことはできませんでした。それは、残された彼の映画作品群が証明しています。映画史の中で、彼に似た作品を作った者はいません。優しい星空と太陽の微笑みの中で、妖精たちの王国を追い続けることができたのは彼だけでした。 ―ルネ・クレール」(マドレーヌ・マルテット=メリエス著、フィルムアート社刊、『魔術師メリエス』序文より)
私はこの本の見本版のイラストを見た瞬間、ストーリーもわからずに、「これは、傑作だ!」とのぼせあがり、社に飛んで帰り、社長に直訴しました。「これをうちで出さなければ、絶対に後悔します!」。詳細もわからずに、それに乗ってくれた社長には頭が上がりません。 そして本作品は遂に、2011年、マーティン・スコセッシ監督によって映画化され、世界に先駆けてアメリカで公開されました。公開されるなり、アカデミー賞最有力の傑作との評判を呼び、日本でも、2012年3月より、全国ロードショーが決定しました!こちらも、お見逃しなく。
最後に、この拙文を読んでくれた皆さんへのサービスです。以下の文章を心のどこかに留めておいてもらうと、本書を読んだあと、また、映画を観たあとの感動がさらに増すことを保証します。
「…しかし、われらのモントルイユの師(メリエス)は、そのような死後の名声を考える人間ではありませんでした。彼は自分の秘密を惜しげもなくみんなに教え、そして破産に至りました。しかし誰かがそれを真似ようとしても、彼のような傑作を作り出すことはできませんでした。それは、残された彼の映画作品群が証明しています。映画史の中で、彼に似た作品を作った者はいません。優しい星空と太陽の微笑みの中で、妖精たちの王国を追い続けることができたのは彼だけでした。 ―ルネ・クレール」(マドレーヌ・マルテット=メリエス著、フィルムアート社刊、『魔術師メリエス』序文より)
著者について
【著者プロフィール】
ブライアン・セルズニック Brian Selznick
『ウォーターハウス・ホーキンズの恐竜』(光村教育図書)でコールデコット賞オナーと、`Walt Whitman” でニューヨーク・タイムズ・ベスト・イラストレイティッド賞を受賞(両方とも、バーバラ・ケリー文)。When Marian Sang: The True Recital of Marian Anderson Pam Munoz Ryanで、サイバート賞オナーを受賞。本作により、コールデコット賞金賞受賞。ニューヨーク州ブルックリン、カリフォルニア州サンディエゴ在住。
【訳者プロフィール】
金原瑞人(かねはら みずひと)
翻訳家・法政大学教授。訳書に『青空のむこう』(求龍堂)『ブラッカムの爆撃機』(岩波書店)『国のない男』(NHK出版)『バーティミアス』(理論社)『エリオン国物語』(アスペクト)など。著書に『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』(牧野出版)『12歳からの読書案内』(すばる舎)など。
ブライアン・セルズニック Brian Selznick
『ウォーターハウス・ホーキンズの恐竜』(光村教育図書)でコールデコット賞オナーと、`Walt Whitman” でニューヨーク・タイムズ・ベスト・イラストレイティッド賞を受賞(両方とも、バーバラ・ケリー文)。When Marian Sang: The True Recital of Marian Anderson Pam Munoz Ryanで、サイバート賞オナーを受賞。本作により、コールデコット賞金賞受賞。ニューヨーク州ブルックリン、カリフォルニア州サンディエゴ在住。
【訳者プロフィール】
金原瑞人(かねはら みずひと)
翻訳家・法政大学教授。訳書に『青空のむこう』(求龍堂)『ブラッカムの爆撃機』(岩波書店)『国のない男』(NHK出版)『バーティミアス』(理論社)『エリオン国物語』(アスペクト)など。著書に『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』(牧野出版)『12歳からの読書案内』(すばる舎)など。
登録情報
- 出版社 : アスペクト (2012/1/25)
- 発売日 : 2012/1/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 544ページ
- ISBN-10 : 4757220197
- ISBN-13 : 978-4757220195
- 寸法 : 10.8 x 2.4 x 15.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 749,551位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
1954年岡山市生まれ。法政大学教授・翻訳家。児童書やヤングアダルトむけの作品のほか、一般書、ノンフィクションなど、翻訳書は400点以上。訳書に『豚の死なない日』『青空のむこう』『国のない男』『不思議を売る男』『バーティミアス』『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』『ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂』『さよならを待つふたりのために』など。エッセイに『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』『翻訳のさじかげん』など。日本の古典の翻案に『雨月物語』『仮名手本忠臣蔵』『怪談牡丹灯籠』。
(写真撮影:根津千尋)
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中4.4つ
5つのうち4.4つ
全体的な星の数と星別のパーセンテージの内訳を計算するにあたり、単純平均は使用されていません。当システムでは、レビューがどの程度新しいか、レビュー担当者がAmazonで購入したかどうかなど、特定の要素をより重視しています。 詳細はこちら
24グローバルレーティング
虚偽のレビューは一切容認しません
私たちの目標は、すべてのレビューを信頼性の高い、有益なものにすることです。だからこそ、私たちはテクノロジーと人間の調査員の両方を活用して、お客様が偽のレビューを見る前にブロックしています。 詳細はこちら
コミュニティガイドラインに違反するAmazonアカウントはブロックされます。また、レビューを購入した出品者をブロックし、そのようなレビューを投稿した当事者に対して法的措置を取ります。 報告方法について学ぶ
イメージ付きのレビュー
5 星
絵本でも小説でもなく、そのどちらでもある曖昧な作風。
この本が届いた時に驚いた所といえば、その分厚さでした。絵本として考えても、小説としても分厚く、まるで辞書のような存在感を持っている。この作品は映画化されている様だけど、自分はまだその映画を観たことは無い。ただ単にショーン・タンの『アライバル』を読んでから半年が経過しており、似たような作品は無いかと調べている内に、この本を見つけた感じです。作風としては、まるで映画の様な連続した絵のページが繰り出されたと思ったら小説の様になる。小説の様だと思ったら絵本になるという感じで、『文字で描いたほうが伝わる箇所』と思われる場所は小説のようになり、『絵で描いた方が伝わる箇所』は絵で伝える様な感じ。1ページの文章の量はそんなに多くなく、見開きで絵を観たあと、その絵の場面の続きが文章で繰り広げられるという感じで、統一性は無く、絵が何枚も続く時もあれば、文章が数枚続くときもある。これを絵本と捉えればいいのか、挿絵がとても多い小説と捉えれば良いのかは分からないが、その曖昧な作風が小説にも絵本にも味わえない空気感を醸し出していると感じました。読み応えのある面白い本だと思うので一度読んで貰えたら嬉しいです。
フィードバックをお寄せいただきありがとうございます
申し訳ありませんが、エラーが発生しました
申し訳ありませんが、レビューを読み込めませんでした
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2023年3月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本が届いた時に驚いた所といえば、その分厚さでした。
絵本として考えても、小説としても分厚く、まるで辞書のような存在感を持っている。
この作品は映画化されている様だけど、自分はまだその映画を観たことは無い。ただ単にショーン・タンの『アライバル』を読んでから半年が経過しており、似たような作品は無いかと調べている内に、この本を見つけた感じです。
作風としては、まるで映画の様な連続した絵のページが繰り出されたと思ったら小説の様になる。
小説の様だと思ったら絵本になるという感じで、『文字で描いたほうが伝わる箇所』と思われる場所は小説のようになり、『絵で描いた方が伝わる箇所』は絵で伝える様な感じ。
1ページの文章の量はそんなに多くなく、見開きで絵を観たあと、その絵の場面の続きが文章で繰り広げられるという感じで、統一性は無く、絵が何枚も続く時もあれば、文章が数枚続くときもある。
これを絵本と捉えればいいのか、挿絵がとても多い小説と捉えれば良いのかは分からないが、その曖昧な作風が小説にも絵本にも味わえない空気感を醸し出していると感じました。
読み応えのある面白い本だと思うので一度読んで貰えたら嬉しいです。
絵本として考えても、小説としても分厚く、まるで辞書のような存在感を持っている。
この作品は映画化されている様だけど、自分はまだその映画を観たことは無い。ただ単にショーン・タンの『アライバル』を読んでから半年が経過しており、似たような作品は無いかと調べている内に、この本を見つけた感じです。
作風としては、まるで映画の様な連続した絵のページが繰り出されたと思ったら小説の様になる。
小説の様だと思ったら絵本になるという感じで、『文字で描いたほうが伝わる箇所』と思われる場所は小説のようになり、『絵で描いた方が伝わる箇所』は絵で伝える様な感じ。
1ページの文章の量はそんなに多くなく、見開きで絵を観たあと、その絵の場面の続きが文章で繰り広げられるという感じで、統一性は無く、絵が何枚も続く時もあれば、文章が数枚続くときもある。
これを絵本と捉えればいいのか、挿絵がとても多い小説と捉えれば良いのかは分からないが、その曖昧な作風が小説にも絵本にも味わえない空気感を醸し出していると感じました。
読み応えのある面白い本だと思うので一度読んで貰えたら嬉しいです。
このレビューの画像
2013年1月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
マーチン・スコルセッシ監督の映画を先に観てしまいました。あの社会派の監督が作ったファンタジー映画。果たして、どんなものかと思ってみましたが、それはもう、すばらしい映像だったので、つい原作に興味が出て、このミニ版をアマゾンで買いました。読後の簡単なレビューです。
ネタバレにならないように中身への言及は避けますが、親御さんたちが安心してお子様にお勧めできる内容です。一番の特徴は、鉛筆で書かれた絵がたくさん入っていることで、文章を読み、絵を見ながらストーリーを追っていくという形式になっていることです。やや分厚い本ですが、文章を読み慣れた方なら数時間で読み切るでしょう。
映画では演技者に起因した、誇張されたキャラクターが出てきますが、原本はそのようなことはありません。それ以外は、しかし映画は非常に原作に忠実だなあと思いました。
この本をお読みになる方は、きっと映画 ヒューゴの不思議な発明 [DVD ]を見ていることだと思いますが、どちらが先になるかは分かりませんが、両方味わって欲しいなあと思います。また、さらに、メリエスの映画そのもの、たとえば ジョルジュ・メリエスの月世界旅行 他三編/映画創世期短編集 [DVD ]も、ぜひ、ご覧になって欲しいなあと思います。
久しぶりに、悪人の出ない、ほのぼのとするよい作品を読んだ気持ちです。
ネタバレにならないように中身への言及は避けますが、親御さんたちが安心してお子様にお勧めできる内容です。一番の特徴は、鉛筆で書かれた絵がたくさん入っていることで、文章を読み、絵を見ながらストーリーを追っていくという形式になっていることです。やや分厚い本ですが、文章を読み慣れた方なら数時間で読み切るでしょう。
映画では演技者に起因した、誇張されたキャラクターが出てきますが、原本はそのようなことはありません。それ以外は、しかし映画は非常に原作に忠実だなあと思いました。
この本をお読みになる方は、きっと映画 ヒューゴの不思議な発明 [DVD ]を見ていることだと思いますが、どちらが先になるかは分かりませんが、両方味わって欲しいなあと思います。また、さらに、メリエスの映画そのもの、たとえば ジョルジュ・メリエスの月世界旅行 他三編/映画創世期短編集 [DVD ]も、ぜひ、ご覧になって欲しいなあと思います。
久しぶりに、悪人の出ない、ほのぼのとするよい作品を読んだ気持ちです。
2012年2月2日に日本でレビュー済み
入り口はファンタジーだが、作品の中心には、ジョルジュ・メリエス(フランスの映画製作者で、
映画の創生期において様々な技術を開発し、特にカットを積み重ねて作品を作るという技術を導入した)
の自伝/オマージュを封入した作品である。
他の評者も書いているように読み始めるとちょうど2時間ほどで読み終えられる長さで、
黒炭で描いた、アニメーションの原画のような独特の作風(色のついていないフレデリック バックといった感じ?)の絵が、
まさにアニメーションの原画をめくる様にページをめくるごとに少しずつ動きながら話が続いていき、不思議な読書感を味わうことが出来る。
絵本に分類されているそうであるが、実際は、絵本とグラフィックノベルの中間でよりグラフィックノベルよりの感じだが、
絵と文章の住み分けが絶妙で、集中力を切らすこと無く最後まで読ませる作品に仕上がっている。
また、大人も、こどもも同様に楽しめる内容だと思う。
様々な賞に輝く映画監督として、また古い映画の保存や修復に最も真剣に取り組んでいる篤志家
としても有名なマーチン・スコセッシが監督でこの作品が映画化されたということで期待させられるのだが、
予告編を見て、かなり原作と映画では作品のtextureが違うなと感じた。
映画と原作の世界観は完全に別物だと思う。
映画と同じ時間で読み切れる作品なので、
映画を見た人もこの作品の独特の世界観を楽しんで欲しい。
映画の創生期において様々な技術を開発し、特にカットを積み重ねて作品を作るという技術を導入した)
の自伝/オマージュを封入した作品である。
他の評者も書いているように読み始めるとちょうど2時間ほどで読み終えられる長さで、
黒炭で描いた、アニメーションの原画のような独特の作風(色のついていないフレデリック バックといった感じ?)の絵が、
まさにアニメーションの原画をめくる様にページをめくるごとに少しずつ動きながら話が続いていき、不思議な読書感を味わうことが出来る。
絵本に分類されているそうであるが、実際は、絵本とグラフィックノベルの中間でよりグラフィックノベルよりの感じだが、
絵と文章の住み分けが絶妙で、集中力を切らすこと無く最後まで読ませる作品に仕上がっている。
また、大人も、こどもも同様に楽しめる内容だと思う。
様々な賞に輝く映画監督として、また古い映画の保存や修復に最も真剣に取り組んでいる篤志家
としても有名なマーチン・スコセッシが監督でこの作品が映画化されたということで期待させられるのだが、
予告編を見て、かなり原作と映画では作品のtextureが違うなと感じた。
映画と原作の世界観は完全に別物だと思う。
映画と同じ時間で読み切れる作品なので、
映画を見た人もこの作品の独特の世界観を楽しんで欲しい。
2014年8月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
映画を見てから買ったのですが、これは思いがけない本でした。
また、映画も本の絵の雰囲気をうまくだしていますね。
また、映画も本の絵の雰囲気をうまくだしていますね。
2008年4月19日に日本でレビュー済み
辞書のような分厚さと重さをもった黒い本というだけでも異質ですが、
中身もかなり異質。なんとページの大半はモノクロームの鉛筆画なのですから。
連続する絵と絵の間に文章が入るという実験的な構成は、一見すると奇をてらった
かのようにも見えるでしょう。しかし、けっしてそれだけではありません。
物語のモチーフである創世記の映画にちなんで必然的に生まれた表現形式なのです。
その意味で、二重にクリエイティブな作品ともいえますね。
ボクは冒頭のシーンからドキッとさせられ、画面から眼をそらせなくなりました。
少年の謎の行動と気難しそうな玩具屋の老人。それぞれの視線が交錯する
瞬間までの五十数ページはかなりスリリングな展開です。
そこで好奇心というゼンマイがフルに巻かれてしまい、後戻りできなくなりました。
新たな読書体験をしたい方、映画マニアの方、ミステリー好きな方におすすめ。
Amazonで購入
辞書のような分厚さと重さをもった黒い本というだけでも異質ですが、
中身もかなり異質。なんとページの大半はモノクロームの鉛筆画なのですから。
連続する絵と絵の間に文章が入るという実験的な構成は、一見すると奇をてらった
かのようにも見えるでしょう。しかし、けっしてそれだけではありません。
物語のモチーフである創世記の映画にちなんで必然的に生まれた表現形式なのです。
その意味で、二重にクリエイティブな作品ともいえますね。
ボクは冒頭のシーンからドキッとさせられ、画面から眼をそらせなくなりました。
少年の謎の行動と気難しそうな玩具屋の老人。それぞれの視線が交錯する
瞬間までの五十数ページはかなりスリリングな展開です。
そこで好奇心というゼンマイがフルに巻かれてしまい、後戻りできなくなりました。
新たな読書体験をしたい方、映画マニアの方、ミステリー好きな方におすすめ。
2008年3月14日に日本でレビュー済み
本棚に並んでいるいるとギョッとするくらい分厚いし、
こんなに絵の多い本だと思われないで敬遠されちゃうんじゃないでしょうか。
最初横書きと絵の多さに驚きますが、すぐ引き込まれます。
まずカットが美しく素晴らしい。
いろんな映画を彷彿とさせる諸々も美しい。
そしてジョルジュ・メリエスが実在するように、
実在の物事がサブリミナルのように織り込まれてくるのも小気味よい。
初期の映画の持つ「夢」をもう一度見せてくれる。
フィルムの回る音が聞こえるような愛すべき作品。
こんなに絵の多い本だと思われないで敬遠されちゃうんじゃないでしょうか。
最初横書きと絵の多さに驚きますが、すぐ引き込まれます。
まずカットが美しく素晴らしい。
いろんな映画を彷彿とさせる諸々も美しい。
そしてジョルジュ・メリエスが実在するように、
実在の物事がサブリミナルのように織り込まれてくるのも小気味よい。
初期の映画の持つ「夢」をもう一度見せてくれる。
フィルムの回る音が聞こえるような愛すべき作品。
2009年3月18日に日本でレビュー済み
ドキン ドキン ドキン!
はじめに目が見つけて、次に手が捕まえて
紙と紙の間に隠された秘密をすこしづつ見つけていく喜び
本を閉じたいまでも、ドキドキは続く
だ か ら 本 は や め ら れ な い
はじめに目が見つけて、次に手が捕まえて
紙と紙の間に隠された秘密をすこしづつ見つけていく喜び
本を閉じたいまでも、ドキドキは続く
だ か ら 本 は や め ら れ な い
2012年2月8日に日本でレビュー済み
2012年のアカデミー作品賞にノミネートされているマーティン・スコセッシ監督作品の原作。
…ということで読みましたが、てっきり小説かと思っていたのでビックリです。
タイトルは”…不思議な発明”ですが、この本も十分に"不思議"です。
ページの多くはモノクロ(鉛筆画)で文章は僅か。
絵のページはゆっくり読むのも一瞬で読むのも読者の自由なので読み終わるまでの時間は個人差があるでしょうが、私の場合は30分で読み終わってしまいました。
文章はすぐに読み返す気にはなりませんが、絵のパートは味わい深いので何度でも繰り返し読めます。
残念に思うのは折角に素敵な絵なのに見開きで真ん中から折れてしまって、よく見えません。
”アライバル”のような大判にして絵は見開きにしないで欲しかったです。
肝心の中味が気になる方は、新書版の方に”中見検索”があるのでそちらで閲覧できます。
…ということで読みましたが、てっきり小説かと思っていたのでビックリです。
タイトルは”…不思議な発明”ですが、この本も十分に"不思議"です。
ページの多くはモノクロ(鉛筆画)で文章は僅か。
絵のページはゆっくり読むのも一瞬で読むのも読者の自由なので読み終わるまでの時間は個人差があるでしょうが、私の場合は30分で読み終わってしまいました。
文章はすぐに読み返す気にはなりませんが、絵のパートは味わい深いので何度でも繰り返し読めます。
残念に思うのは折角に素敵な絵なのに見開きで真ん中から折れてしまって、よく見えません。
”アライバル”のような大判にして絵は見開きにしないで欲しかったです。
肝心の中味が気になる方は、新書版の方に”中見検索”があるのでそちらで閲覧できます。